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そういった騒ぎがあって眷属たち3人は血獣退治に動くことになった。
自分たちが追われなくなって反撃準備の余裕ができたからだ。
3人はイスラエルのIMI社製のTAVOR-21を手にしている。
市街戦で使いやすいように全長が短い。
M203グレネードも取りつけている。
グレネード弾を1発しか発射できないのはデメリットになる。
血獣に対して容赦なくライフル弾を連射していく。
5・56ミリ弾がまとめて当たっても倒せない。
本当にクマ並に脂肪も厚いのかもしれない。
撃ってる間はたじろぎ気味で動きが鈍る。
3人で計90発を撃っても倒せない。
3人の眷属は車道に出ていて撃ちながら血獣に近づいていってた。
これならどうだと至近距離からそれぞれがグレネード弾を発射。
ダメか、倒せない。
どれだけタフなんだ。
「なんだ、ありゃ?」
人々が逃げ惑う中、冷静に状況を見ている集団がいる。
カッツエ委員会の吸血鬼たちだ。
近くでおかしな気配が続いてた。
警戒のために様子を見に出てきた。
すると銃声の音も聞こえてきた。
「血獣だな。
それと吸血鬼もいる。
どこのどいつだか知らないが弱い連中だ」
「でもマズいな。
ヤツらは殺られるだろうが、今度はこっちに向かってくるぞ」
「わかってる。
それにヤツらだけじゃなく他にもいるだろうから···
やるしかないな」
偵察に出てきた眷属の1人が情報センターに連絡。
即座に緊急戦闘態勢に入った。
黄河の宮廷の3人の眷属は血獣相手に一般の人間たちよりは善戦した。
だが長くは保たなかった。
この血獣は眷属たちでは敵わないほどの強さとタフさがあった。
だから生きのびてるんだろう。
あの血獣は必ずこちらも襲ってくるはずとカッツエ委員会の眷属たちは戦闘準備をしながら冷静に見ていた。
道路上で50メートルほど先にいる。
血獣の一撃で眷属の頭が吹っ飛んでいる。
瞬間的な力が強いんだろう。
殴ったくらいじゃ、普通は首が胴体と切り離されて飛んでいくってことはない。
あぁ、よく見ると爪が刃物のようになってるのか。
吸血鬼なら夜目が効くし視力も高い。
あの血獣の細かいところまで視認できる。
血獣は黄河の宮廷の眷属を皆殺しにして、今度はカッツエ委員会の吸血鬼に狙いを定めた。
吸血鬼の存在にはどうやっても反応するようだ。
闘争本能だけは異常なほど強くなっている。
相手構わずで吸血鬼に対しては見つけ次第殺し合いを挑んでいく。




