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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
再び

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2-1

2


事件が起こった。

きっかけは「そんなことから」だった。

場所は夜の渋谷だ。

センター街から宇田川通りに入った場所。

学生かもしれないが社会人かもしれない若い男たちが5人。

飲んで酔っているのか騒いでいる。

周りの迷惑のことはいっさい考えてないよといったバカ騒ぎだ。

じゃれあってるつもりかパンチや蹴りを入れあったりもしている。


1人の若者がよろめいて通行人にぶつかった。

これをどう(とら)えるかは人による。

怒りになるか(ささい)なことだと気にしないかになる。

今回はすぐ怒りが爆発するタイプだった。

しかも、よりによって短気な吸血鬼の眷属だった。

コンビで歩いていた。

暴れている若者には関わらないようにわざわざ距離をとって歩いていたにも関わらず、若い男が背中からドンっとぶつかってきた。

謝罪のひとつもない。

それでカアァっとくる人間も多いだろう。


「おい、くそガキ、おまえだよ」


眷属は圧し殺した声でぶつかってきた若者の肩を押さえた。

怒りのためかすでに力が強い。

もう1人の眷属は黙って足を止めている。

無表情でいるがヤルんならいつでもヤルぞというスタンスだ。


若い男は「なんだよ、触んなよ」とでもいったように眷属を一瞥(いちべつ)しただけで無視。

眷属の手を振り払って仲間のもとへと向かった。

その態度でもうダメだ。

眷属の頭はその瞬間にブチッときれた。

いきなりいく。


全力のパンチが若者の後頭部に炸裂した。

若者は前のめりに吹っ飛んだ。

それを目撃した他の4人がギョっとした表情に変わった。

眷属は倒れてしまった若者の脇腹を強烈な力で蹴り上げた。

眷属といえども常人の3倍程度の力はある。

なんの鍛えもしてない人間だったら簡単に制圧できてしまう。

もう1人の眷属は右手をジャケット内に入れた。

ホルスターにはハンドガンがある。

4人の若者に少しでも動きがあれば容赦なく発砲する。


吹き飛んだ若者の顔面にもすさまじい蹴りが入った。

これで若者の顔はつぶれた。

そして4人の若者たちも動いた。

怯えて逃げなかったことは褒めてやるともう1人の眷属が立て続けに発砲。

カッツエ委員会に属する吸血鬼は好戦的な者が多いというのがよくわかる。


周囲にいた人間たちは我先にと逃げていった。

とばっちりをくうのはゴメンだということなんだろう。


またたく間に4人を殺した。

肝心の路上に倒れている男は半殺しにした眷属のハンドガンで頭を撃ち抜かれた。

さぁ、ここから脱出だということになった時、とんでもないものが現れた。

血獣だ。

なんだろう、全身が毛むくじゃら。

3メートルほどの細長い体に手足がついてるみたいだ。

ビルの屋上あたりに隠れ住んでいたのか?

吸血鬼反応と血の臭いに誘われて現れたんだろう。

2人の吸血鬼は本格的な戦闘態勢に入らなければならなくなった。


吸血鬼たちはハンドガンによる乱射。

弾丸が通用しない。

毛が異常に硬いんだ。

ハンドガンの威力でははじかれるだけ。

そして誤算もあった。

不自然な体型のわりには俊敏すぎる。

これだから吸血鬼とか血獣はわからない。

愚鈍そうに見えても実際には動きが早かったりする。

だから生きのびてるのだろう。

追い込まれたの眷属たちのほうだ。


その血獣は眷属たちに向かってきた。

恐ろしく早い。

眷属の1人は避けきれなかった。

顔を殴られたと思った。

実際はクマの爪のようなもので顔を裂かれていた。

つまり細長くって毛だらけのクマのような血獣だ。

そいつがもう1人の眷属に襲いかかってきた。

そうなると肉弾戦になってしまう。


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