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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
再び

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1-3

そんなつぐみの心配もつゆ知らず、ちよはのん気に大好きなオレンジジュースをチュ〜だ。

人間になった時の楽しみのひとつだ。

その隣では月読がO型血液パックをゴクゴク。

時雨はつぐみをベビーベッドの上に。

あの一瞬だけ目が覚めたのはどうしてだろうと思っている。

次に目が覚めるのは3日後になるか1週間後になるか?


ちよと時雨が眠りについた。

午前2時前。

人間になったからには人と同じ身体機能になってしまうので睡眠時間が必要になる。

今の月読は吸血鬼化しているのでほとんど眠る必要がない。

リビングで独りボ〜っとしている。


不思議な体験だった。

死んだのは初めてのこと。

念のためにということでマダム・ゼリーゼリーが勧める逆さ顔の死神と契約していた。

人間社会でいうところの保険に入ったといったところだ。


月読は死の国へは行ってない。

死の世界の空をフワフワと漂っていたようだ。

そのため眼下の死の国は見えていた。

とにかくだだっ広い。

見える限りはず〜っと陸地が続いている。

海や川などは見ることがなかった。

死の国というだけあって人だけではなくあらゆる生きものがやってきている。

それこそハエや蛾、羊にキリンと雑多だ。

数百億だか数千億だかの生きものがいるみたいだ。

特になにをしてるというわけでもなく人もコヨーテものんびりしている。

残念ながら水辺がないのでペンギンやマグロがいるのかまでは確認できなかった。


しばらく見ていて気づいたことがある。

全員がのんびりしているようではあるがちょっとずつ進んでもいる。

一定方向に進んでいる。

その先になにがあるのかなんてわからない。

ひょっとすると生まれ変わるのか?

それとも無になってしまうのか?

月読が見ているのは建物もなんにもない平地が続くモワッとした舗装なんかもされてるわけもない場所。

遠くには森のような場所も見えている。

遥か彼方には山と思われる地形もある。

これが死の国?


何時間か何日か時間の感覚がまったくない。

ただ独りだけ宙をさまよっていた月読。

そんな浮遊感のある中で突然なにかの手(?)にひょいっとつかまれた。

そこから意識が遠のいた。

目覚めた時にはちよや時雨がいた。

そこがどこなのかまではわかってなかった。

頭がボ〜っとしていて状況を把握できてなかった。


天女目道命3佐は白石順美2尉と夕食をとっている。

市ケ谷駐屯地にある食堂内。



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