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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
再び

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111/123

1-2

「おかえり」と最初に声をかけたのは、なんとつぐみ。

時雨の手からス〜っと離れてふんわりと宙に浮かんだ。


「あれ、つぐみが起きた」


ちよはまったく心配してなかった。

月読が必ず戻ってくることはわかっていたからだ。

だからいつもと変わらず。

不安なのは人間化して弱体化していること。

こんな時に吸血鬼にでも襲われてしまったらたまったもんじゃない。

つぐみも相変わらず。

おかしなのは時雨だけ。

なぜだかわからないがポッと赤くなっている。

ちよが不思議そうに見ている。


今の月読は吸血鬼化している。

眠りが長かったので(1週間も経ってないのだが)まだボ〜っとしてる。


「時雨、着るものは?

持ってきた」


つぐみの「声」が頭の中に響いた。

一応は持ってきている。

でも上だけ。


「あら、どうしましょ···

買ってくるっていってもこの時間に···

中野駅まで戻ればなんとかなりそう?」


つぐみのテレパシーは時雨にしか発信してなかった。

独りごとのように話してる時雨になにがあったのとちよが尋ねることになった。

説明を受けたちよが言うには駅前にドン・キホーテがあったと教えられた。

タクシーに乗ってる時に見かけたらしい。

時雨は気づかなかった。

それはいいとして、この公園から駅前のドン・キホーテまで行って戻ってくるのに2時間はかかる?

タクシーさえひろえればもっと早くなるんだけど。

歩いていくとなると、まさか月読と一緒ってわけにもいかない。

上だけ着て全裸で歩くってのも無理。

誰かに見つかれば大変なことになる。


「みんな、ぼくの側に集まって」


今度はちよと時雨の頭の中に聞こえた。

もちろん月読にもだ。

3人は言われるままに空中に浮いているつぐみの周りに集まった。

少しだけ待ってると、ちよの目には空間が歪んだように見えた。

そして本当にほんの一瞬だけ体が浮いてしまったような奇妙な感覚もあった。


見慣れた部屋にいた。

立川のマンションの室内だ。

つぐみがテレポーテーションで中野から立川まで運んでくれた。

こんな能力を持ってるのは吸血鬼の中でもつぐみだけかもしれない。

時間にして1秒くらい?

つぐみはと見ると足下のカーペットの上にいる。

せっかく起きたのに力を使いすぎてしまったんだ。

これでまた1週間ほど寝てしまうんだろうか?


テレポートする前のつぐみの頭の中は猛烈に計算していた。

いま持っているのは現金や金などを合わせて4億円に届かない。

マダムゼリーゼリーの店で逆さ顔の死神と契約するためには1回分で35億円かかる。

稼がなければならない。

前から目をつけていた銘柄でいけるだろう。

なるべく目立たないようにとは思うが1ヶ月ほどで35億円の捻出ができるか?

あの店は現金一括払いなのが厳しいところ。





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