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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
闇夜のその先

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109/122

6-10

元は診察室だったんだろう。

医師の名前が書かれたプレートがそのまま残っている。

ドアを開けてみると、いた。

2人の吸血鬼が笑いながら話してるところにヌッと現れた人間ということになった。

2人はギョっとした顔になった。

後を追けていた吸血鬼たちだ。

吸血鬼が侵入してきたのならセンサーが反応する。

人間に対してはセンサー機能は働かない。


あまりのことに吸血鬼たちは反応が遅れた。

グリム神父の大剣「水流」が振り下ろされるほうが先だった。

おそらく診察用の椅子に座っている吸血鬼に対しては袈裟斬り。

左肩から斜めに「水流」が入って切断。

綺麗な斬り口で上半身がズルっとずれて床に落ちる。

臓物もズルルっと床にぶちまけられて一気に獣臭が広がる。

残った吸血鬼もなんの抵抗もできないまま首を切断されて活動停止。

これまでの所要時間は3秒。


グリム神父は表情を変えることなく次へ移動していった。

この建物には他の吸血鬼がいなかった。

殺風景な部屋ばかり。

これで気づいたことは、ここは拠点ではない?

あるいはこれから移ってくる?

真偽はわからないがすべての吸血鬼を始末したあとも要注意の場所として報告しなければならない。


他の5つの建物を回ってみると3人の吸血鬼がいたのできれいに退治しておいた。

これで今夜は6人を退治することができた。

満足できる成果を上げることはできた。


グリム神父が立ち去って2 時間がすぎた頃、黄河の宮廷の眷属たちがやってきた。

本格的な移転はもう少し先になる。

今は残留荷物なんかの片づけを行ってるところだ。

日付が変わったところで1台の車がやってきた。

建物の中に入ってみると仲間の惨殺された遺体を発見。

抵抗してるような状況ではなかったので瞬殺されたものだと判断した。

上司である純血統吸血鬼に報告。

全員が激怒。

こんなことをやるのはカッツエ委員会しかいないという結論になった。

全面戦争以外の選択肢はなくなった。

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