第9話□逃げよう!
誤字がないように気をつけます。
「ステータス オープン!」
魔力値 920 毎日患者さんの治療をしているから魔力値はどんどん上がる。920ってかなり多いのじゃないかな。
1人ヒールをかけて その後 ステータスを確認すると魔力は3しか減っていなかった。 だから1日 みんなの治療しても魔力は使い切れてないということになる。
しかし討伐などしていないのでレベルは相変わらず3のままだ。かと言って夜に出歩くわけにもいかないし日曜日まで待つしかないな。
夕方道具屋に行って ポーションの瓶を買って夜に この前と同じようにポーションを作った。 これを今度は冒険者ギルドに持って行ってみよう。 いくらで買い取ってくれるかで今後の取引先も決まるというものだ。
次の日の夕方出来上がったポーション100本を持って冒険者ギルドに行ってみた。
「このポーションはいくらで買ってもらえますか?」
「少々お待ちください。査定をしてまいります」
10分ぐらいすると受付嬢の他に偉そうなおじいさんが一緒に出てきた。 きっとギルドの上役の人かな?
「これはあなたが全部作ったのですかな゙?」
「はいそうです。引き取ってもらえるでしょうか?」
「もちろんじゃ!奥の部屋に来てくれ」
結局全部で金貨15枚になった。 薬師ギルドより全然値段が高いじゃないか。特級ポーションの値段がかなり高く評価されたようだ。これでポーションの今後の取引相手は決まったわね。
次の日は日曜日だったので治癒院はお休みだ。朝から冒険者ギルドへ行ってみた。私は後衛だから本当は前衛の人と組むのがいいのだろうけど ちょっと怖くて今は誰とも組めないわ。
私はいつもの常設依頼をこなすつもりだ。 ただ、もう少しだけ強い相手と戦いたいので この間より少し奥へ行ってみようと思う。
王都の南の森には30分ほどで到着した。あれ?この前祝福で薬草を取ったところに人がたくさんいる。この前より緑の草や木が長くなっているような気がした。あの様子だと私の お祈りがまだ効いていたようだ。ここは知らんぷりして通り過ぎよう。
さらに10分ほど進むと鬱蒼とした森が広がっていた。これなら前来た時よりも強い魔物が出てくると思うわ。
早速ゴブリンが3匹現れた!ホーリーアローを放った。前よりも魔法の発動が速くなった。3匹は倒れてピクリとも動かなくなった。
ゴブリンの討伐料と魔石なんていくらにもならないけれども これはこれで回収しておくことにしている。
そうだ! わざわざ手を使わなくてもプロテクションをまとって魔力の腕を鋭くしたら耳でも胸でも切れるんじゃないかな?早速やってみたらなんとかなってしまった。
魔石は生活魔法で作った水で洗ってから 袋に入れた。 耳はそのまま別の袋に入れた。私は歩いてさらに森の奥へ進んだ。
しばらく歩くと 二足歩行の犬がたくさん現れた。ひょっとして これはコボルトという魔物ではないかな?
とりあえずホーリーアローをできるだけ早く 打ち込んだ。7匹倒した。だが残りが猛スピードで こちらに迫ってきた。 こいつら走る時は4本足になるのね。プロテクションを纏い尖った魔力の塊で左右交互に殴りつけた。 コボルトたちは見えない刃に切られて次々に倒れていった。残りの8匹も全て倒した。
「ステータス オープン!」
レベルは6になっていた。討伐証明の右耳と魔石を取ってさらに進んだ。お日様が真上に来たのでお昼にすることにした。買ってきたサンドイッチと果実水でお昼を済ませた。 午後からも森をうろついては魔獣と戦いレベルを上げていった。夕方になり帰る頃にはレベルが11になっていた。 今日1日でかなり強くなったのではないかな。
ギルドで聞いた話だとベテランの冒険者でレベルは30から40になる そうだ。それに比べたら私なんか まだまだだろう。
私はそんなに運動神経がいい方ではないので素早い攻撃とかは得意ではない。 だけど周りを見て的確に判断して攻撃する力はあるようだ。
夕方近くになって新しい技ができるようになった。ホーリーレインと言って魔力の矢を30本ぐらい同時に打ち出す技だ。真上から降らせて 雨のように相手を狙うのでホーリーレインと言うらしい。
夕方5時頃に冒険者ギルドに到着した。いつもながら夕方はすごく混んでいる。 少なめのところに並んでも30分ぐらい待たされた。
討伐報酬と魔石の査定が終わり銀貨で3枚の収益になった。お金だけを目的として稼ぐなら魔物の討伐よりポーションを作った方がよほどお金になる。しかし安全に旅するためには少しでも強くなっておかないといけない。
ギルドに来て気がついたんだけれども魔法使い職の人は たいてい長い杖を持っている。やっぱり杖があった方が強力な魔法が打てるらしい。私も同じだろうか?確かめる必要があるわね。今日は疲れたから明日杖を見に行ってみよう。
あと気にしているのは髪の色だ。黒髮は見たことがない。茶髪や金髪はたくさんいる。赤や緑や青なんてのも結構いる。逃げるとき特定されやすいのは困るな。魔法で何とかならないかな?これも調べてみよう。
帰って一息ついたら教会から知らせが来た。この人は見たことある。確か司教様だったわ。
「セイアさん少しは修行ができましたか? 一度教会へ戻ってください 大司教様に報告してもらいます」
「それはすぐ戻らないといけないのですか?」
「はい!なるべく早く速やかに教会まで来てください」
「分かりました。明日伺います」
これはいよいよ旅立ちの時が来たかな。このまま教会に出向いたらステータスを確認されて囚われの身になる事請け合いだ!私は今夜のうちに逃げることを決断した。
幸いにも荷造りはできているので あと入れてないのは教会から借りている本だけだ。
冒険者用の服に着替えてすぐに家を出て魔道具屋さんに向かった。出発前にどうしても杖だけは買って行こう。
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