第89話□マグノリア市の攻防
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マグノリア市
「このマグノリア市に魔王軍が向かっているだと!」
「はいレオポール王子。数にして2000体ほどだそうです」
「こちらの兵力はどれほどになるのだ?」
「市の貴族兵力が1200名です。あとは皇子の騎士達が70名になります」
「援軍は呼べないのか?」
「北部の町は魔王軍と交戦中です。とても援軍が出せる状況ではありません」
「うーん、分かった!」
ここで少しでも相手を退けておかねばもう後がない。しかしこの数では勝ち目がないだろう。アレックスだけでも南へ逃がすか。
「アレックス!部下を何人か連れて南の都市へ援軍の要請に行ってくれんか」
「今更援軍などそれぞれの都市が出すわけがありません!ここで戦いましょう!」
「しかし我らが2人とも死んではロッドレイの血が絶えてしまうぞ!」
「妹が落ち延びていますから大丈夫ですよ」
こいつは死ぬ気か?真面目に考えてないな。確かに妹は別ルートで逃げているが無事とは限らない。
「しかし数的には勝ち目がないぞ!」
「このまま逃げ回るのはもう嫌なんですよ。相手があの魔王軍四天王サルエルなら本望ってもんですよ!」
「分かった一緒に戦おう!」
その後マグノリア市北にサルエル軍2000体が現れた。大型の猿10体を先頭にケルベロスが10体、大型虎獣人が多数混じっている。
数的に不利なこちらは城壁の内側にこもって籠城することに決まった。
バリスタが10基あるが他には大型魔獣に対抗する術はない。市民達は南へ避難する者がほとんどだ。このマグノリア市には戦闘員のみしか残っていない!
魔王軍の攻撃が始まった!北門を壊しにかかっている。大猿やケルベロスが体当たりしているから上からバリスタで狙い撃っているが当たっても効果がない!
30分ほどで門が破られ敵が大勢なだれ込んできた!弟は騎士団とともに北門を守りに向かった。
「押し返すぞ!」
「「「おおー!」」」
ガインガインガイン!ギンギンギンギン!
「うあー!」
「ぐあー!」
ギンギン!ガインガインガイン!ズシャ!ズシャ!
「うあー!」
「はぁはぁ!くそーなんて速いんだ!」
「よし!門は突破したニャ!一気に倒し切るニャ!」
「そうはさせるか!」
ガインガインガイン!ギンギンギン!
弟は敵の幹部に果敢に斬かかって行ったが途中から急に動きが悪くなりその場に倒れてしまった。
「これは?どうした事だ?体が動か·····ない·····」
「特性の毒ニャ!進め進めー!じゃあね」
「···········くっ············」
大型魔獣は門の所で止まって様子を見ていた。他の中型の魔獣がどんどん街に入り次々と相手を葬り去っていく!
中型の猿でも2メートルはありとても速くて鋭い爪を持っている。しかも武器を使う事ができる!
パワーもスピードも上の相手に味方は簡単に突破されてしまう!我々は散り散りになってしまい私は教会の中に逃げ込んた。
「はぁはぁはぁとても太刀打ち出来ない。はぁはぁはぁ」
私のそばにいた者達も1人減り2人減りいつの間にか自分1人になっていた。
ガシャガシャン!
「はあはあはあ、ふー」
教会の壁にもたれて座り込んだ。疲れた。かなり抵抗して相手を倒したがやはり多勢に無勢で追いつめられてこのざまだ。みんなは逃げられただろうか?くそー!もう腕に力が入らない!
「おいこの教会は見たか?」
「いえまだです!」
「掃討戦だ!みんな気をつけろよ!」
「「「おう!」」」
「いたぞ!討ち取れー!」
くっ!どうやら見つかったようだ。さっきの速い猿どもが連続で斬りつけてくる!
ガインガインガイン!ドシュドシュドシュ!
ドサッ!
「よし!次だ!」
「くっ!これがロッドレイ王国第1王子レオポール···ぐはっ!······のさいご······か········」
魔王軍四天王サルエル本陣
「これでこの町も片付いたウキキ。我らの敵ではないなウッキッキー!」
「サルエル様同時進行で攻めていましたフヨウの町も落ちたようですニャ。これでノルマ達成ですニャ」
「ほ、報告します!ビオラとアリッサムを攻めていた四天王アガーヤ様が戦死なさいました!」
「うそーウキー!アガーヤが死んだ!?」
「聖女が出てきたニャ?!」
「はいアリッサムでは1000体の魔狼軍団が全滅、ビオラではヒュドラに乗ったアガーヤ様共々倒されました。オルトロスは半分がやられ軍団は崩壊し撤退しました」
「よし!すぐに弔い合戦だ!ウキキ!ビオラに行くぞ!」
アリッサムとビオラの両方に聖女がいたということ? アリッサムで魔狼軍団を片付けてからビオラの町に戻って四天王アガーヤを倒したということかニャ!化け物ニャ!
何で不死身のヒュドラがいて殺られるニャ?こちらの大猿軍団よりよほど強いはずだニャ。そこまで強くなっているのかニャ?
「お待ちくださいニャ!お前!アガーヤ様はどんな殺られ方をしたニャ?」
「はい。アガーヤ様とヒュドラは全身を穴だらけにされて血を吹き流して亡くなったようです」
穴だらけにされて失血死したのかニャ!明らかに前よりパワーアップしてるニャ!今行くのは危険ニャ!
「サルエル様!一度魔王様のもとに報告に戻りましょうニャ」
「ウキー何故だ!味方が殺られておるのだぞ!ムキキー!」
「しかし我が軍団も2つの町を落として疲弊しておりますニャ。今行くのは危険が多すぎると思いますニャ」
「しかし疲れているのは相手も一緒だろうウキキ!」
「相手は怪我をしても一瞬で治せるような化け物ですニャ。魔力が切れかけている我らでは勝ち目が薄いですニャ!」
「うむむっウキー!ウキキー!」
サルエル様はバタバタと転がり暴れているが理解してくれたようだニャ。
今は魔王様に出てもらう時ニャ!一刻も早く戻るニャ!
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