第8話□マジックバック
店番のおっちゃん を倒した私は ドキドキしながら道を歩いていた。 小市民な私はこんな大金を持って歩いたことがない。 向こうのお金で言ったら1100万円持って うろうろしているようなものだ。
やはりこんな大金を持って歩くのはちょっと耐えられないわ。 道具屋さんに行ってあれを見てこよう。
道具屋さんのケースの中に入っているマジックバックが確か金貨何枚かだったような気がする。まさかこんなに早く買えるとは思っていなかったのであんまりよく見ていなかった。
道具屋さんはまだ開いていた。さっそくマジックバックを見てみた。色々あるが容量によりお値段が違うようだ。更に時間停止機能が付いた物だと更に高いようだ。これは一番高いやつが買えるわ。
「あのーマジックバックを見せてほしいんですが」
「え?はい、どれにいたしますか?」
「はい。その時間停止機能が付いた魔力対応というのをお願いします」
「はい分かりました」
説明を聞くと物の容量は最低限 バックの10倍は入るようだ。 さらに時間停止機能がついているので入れた時のままの状態で保存ができる。 お料理 ならば できたてのものをそのまま保存できるということだ。 これは素晴らしいと思う。 さらに魔力により容量を大きくできるという機能までついている。これで金貨 10枚なら 安い と思う。
「あのこの金貨 10枚のをお願いします」
「はい、ありがとうございます。お支払いは分割になさいますか?」
「いえ一括で現金でお支払いします」
肩からかけられるようになっている しっかりしたこげ茶色のバッグだ。早速お金を支払って肩にかけて家へ戻ってきた。
とりあえず いつでも家を出られるように 家財道具をバックに入れてみた。 もう入る入るこのぐらいだったら 全部入ってしまうわ。
薬草もしまっておこう。 あれ しおれてしまってるわ !どうしましょう。そうだ 魔力を通しておけばまた元気になるんじゃないかな。早速やってみたら 思った通りの結果になった。 生き生きした薬草をマジック バックにしまった。
「ムフ〜ウフフフフ!」
いつのまにか 私はバックを肩にかけてくるくる回って踊っていた。 急に我に返り恥ずかしくなったので やめてベッドに腰かけた。これで いつでも逃げることができるわ。
あとは自分自身を強くしていくことね。手っ取り早く強くなる なら魔物を倒すのが一番早いわ。 だけど毎日治癒院で働いてる 私にはそれは無理だ。
う〜ん。それならもうどこかへ逃げてしまうか。 いや 実力がないのに魔物がたくさんいる所へ行くのはどうかと思う。強くなりながら追っ手の相手もするなんて私には無理だわ。
それじゃあどうするか。 地道に1週間にいっぺんだけ 魔物を倒して強くなるか。 他に旅の準備もしないといけないな。 だいたい 私はこの国のことが全く分かっていないし·······。どこかへ行くにしても 地図がなければ話にならないわね。 まずは 地図を手に入れてどこ行くか 目星をつけよう。
次の日の夕方 治癒院を閉めて冒険者ギルドに行ってみた。なんと ギルドにはこの国の地図があった。 1枚 銀貨1枚で販売していた。
すぐに購入して見てみたが日本にいた頃の地図とは比べ物にならないくらいの略図だった。 これじゃあ 大体の方向と町の名前ぐらいしかわからないわ。それでもないよりはマシね。
ギルドの人に聞いた話だとこの国は大陸の東側に位置しているそうだ。西には巨大な帝国があり南には小さめの国がたくさん 存在しているようだ。
そして問題なのは北側だ。 北には魔族が住んでいるという話だ。 ここには 魔王がいて しきりに 南側の国々に攻め入っているという話だった。 まさに帝国 とこの王国は一番の矢面に立っているということになる。 逃げるなら 南ね。
王国第1騎士団詰所
僕の名前は進藤守。勇者として この 第1師団で訓練を受けている。この国の危機を救うため 僕は強くならなくてはならない。
しかし本当は この国の人たちには頭に来ている。 だが魔力を貯めるのに3年もかかる なんて言われては とりあえず強くなるしかない。だから我慢して訓練に参加している。
1週間 城の訓練所で第1騎士団のみんなと訓練をして次の週には 城の外の森へ行き魔物を討伐している。 この繰り返しだ。
今、僕のレベルは25になった。 この国のトップの戦士はレベルが70だそうだ。そこまで強くなるのには20年ぐらいはかかるということだ。しかし勇者の称号を持つ 僕はもっと早く強くなれるらしい。王様の口ぶりだと3年で強くなれると踏んでいるようだ。
この召喚に巻き込まれた神城さんは無事だろうか。 ずいぶん ステータスが低かったようだが無事でいるといいな。この召喚が僕たちを呼ぶために行われたのならなんとか彼女だけでも元の世界に帰してあげたい。
師団長に聞いても他の部署のことは分からないの一点張りだ。あの問題児2人も行き先はわかるが 何をやってるかは 全くわからない。
そんな中 この国の第一王女が よく面会に来る。バルバラ·ロッドレイ という そうだがとても可愛らしい人だ。彼女のためにも頑張ろうという気になってくる。
王国 第2騎士団 詰所
俺は前田龍。この国に召喚された戦士だ。リリアのやつとは会えねえし 毎日面白くもねえ訓練はさせられるし 踏んだり蹴ったりだぜ!
ストレス発散に魔物をぶっ殺すのが唯一の楽しみになってる。 俺のレベルは23だ。こんなレベルじゃ自分の好きなことはできねえ。
早く強くなって こいつらを全員ぶっ飛ばす。それで リリアのやつとここから 逃げる。魔王の 討伐 なんてやってられっかよ!今に見てろよ!
王国魔法師団詰所
あたいは松岡莉璃愛。毎日毎日魔法の訓練。うざいわーやってらんねえ!だけどレベルは22になった。
早く強くなってリュウに会いに行く!それにしても食いもんは そこそこ良いものが与えられるけどあとは話にならねえわ!娯楽がなさすぎだわ。早く逃げてえ!
あのリュウにちょっかい出してた女はどっか行ったみたいだから安心だわ。レベル30になったら待遇が変わるって言ってたな。 そこまではやるしかねえな。
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