第63話□指名依頼
誤字の指摘ありがとうございます。気をつけて見ていきます。よろしくお願いします。
「ステータスオープン」
レベル83、魔力値12163、聖女、聖戦士、殲滅姫
いつも通りレベルと魔力値が上がっている。異常なしね。
今日はアリス宝石店が完成間近だと聞いて見学に来た。ビオラ市の中央通りに堂々たる姿が見えた。3階建てで2階までが店舗、3階はスタッフルームや店長室がある。
「ミームちゃん!これは素晴らしい店舗ですね!びっくりしましたよ」
「ふふふーん。そうでしょう?これほどの物はそう簡単には作れないわよー」
アリスさんはそういう方面は全く無頓着なんだ。多分このお店もまだ見に来ていないと思う。宝石の在庫がある限り宝石作りはやめないと思う。たくさん渡しておいたからなー。アイデアもいっぱいあるだろうししばらくは缶詰状態で作り続けるのかな。
この後は特に予定がないので久しぶりに冒険者ギルドに行ってみようと思う。
いつもの受付嬢さんがいる窓口に行ってみるとたくさんの指名依頼が来ている事を知った。
「先日ホテルにお伺いしたのは緊急の案件でしたので赴いたのです。それ以外でしたらたくさん指名が入っていますよ」
「それはすみませんね」
内容としてはポーションの作成依頼や病人の治療が多かった。先に病人の治療から行うことにした。
「あの、このエルフ領自治区の病気治療ってのは何ですか?」
「はい、それは一応帝国内なんですけれど自治を認められている地区があるんです。それがエルフ領自治区になります。場所は帝国と王国の間です。南の山間部になりますね」
「分かりました。指名依頼は場所の近いところから片付けていきます」
最初はこのテウル市内の商人のおばあさんの治療だ。体の湿疹が消えないで困っているようだ。
「それでは治療しますね。ミドルキュア!」
湿疹は消えた。これで大丈夫なはずだ。
「すごい!誰に頼んでも消えなかったのに!さすがは聖女様ですね。ありがとうございます」
「いえ治ってよかったです」
次は同じ市内の貴族の家だ!これは引き受けるんじゃなかったな。 だけど王国とは違うかもしれないので一応行ってみよう。
「こんにちは。依頼を受けてきました。治癒士のセイと申します」
「聖女様ですね。ようこそわがハイリゲン伯爵家へ。こちらでございます」
随分丁寧な対応ね。王国とはえらい違いだわ。
「実は母は内臓が腐る病で先日亡くなりました。ですが聖女様の王国での治療を聞きましてマジックバックで保管してあります。母はまだ50歳なのです。何とか蘇生をお願いいたします」
そんなこと知ってる人がいたんだ。さすが貴族様ね。どこから情報が伝わったんだろう。
「分かりました。やってみます」
まずは体を治そう。内臓が腐るなんて恐ろしい病気ね。健康な内臓をイメージして治療をする。
「エクストラキュア!」
体の方はこれで大丈夫ね。あとは蘇生をするのみだわ。
「リザレクション!」
「う、うーん。私は死んだのでは?体が痛くない!すごいわ!こんなに気分がいいのは若い頃以来よ!」
「母上、聖女様が治して生き返らせてくれました!」
「ありがとうございます聖女様!ありがとうございます!」
「いえ、回復してよかったです。あのー伯爵様。蘇生の事はあまり大っぴらにはしないようにお願いします。そうでないと私は四六時中蘇生してなきゃならなくなりますので」
「それは分かっております。しかし上には報告させて頂きます。あとこちらは依頼料です。これも上と話し合って決めた事です。この国の中で治療する場合は皆この額を出すことになります」
「すごいですね。そこまでお考えだとは知りませんでした」
「いえ、私達は聖女様の力と価値を理解しております。今後ともよろしくお願い致します」
「はい。こちらこそよろしくお願い致します」
あーびっくりした。みんなで連絡を取り合っていたなんて全然知りませんでした。貴族の上って言ったら皇帝だよね。どこかの国とはえらい違いだわ。
依頼料として渡された袋の中には金貨100枚が入っていた。これから蘇生治療に当たる時はみんなこの額を出してくることになるのだろう。
私は1週間かけて指名依頼をこなした。ポーションも納入したのでようやく指名依頼が無くなった。だからエルフ領自治区に行ってみる事にした。
「あれ?2人共ついて来る気なの?いつもいたずらばっかりしてるのに珍しいわね」
「そりゃあだってエルフ領自治区なんて言ったらきっと珍しいものがあるに違いないわ」
「へえーミームちゃんでも知らないことがあるのね」
「あそこはほぼ鎖国状態なので中の様子はほとんどわからないのよ。結界が張ってあって私たちサイズでも入れないの」
「そうですわ。珍しい物があるかもしれないですわ。今から楽しみです」
なるほどね。さてどうやって行きましょう。知ってる町はあまりないからワイバーンで行きましょう。直線距離にして約200キロメートルだから1時間ちょっとで着くわね。
1時間後
「多分この辺りになるはずだわ。うーん。全然分からないわ?」
上から見ても集落のようなものは全く見えなかった。これが結界なのかな?
「ミームちゃん。これが結界なのかな?普通の 緑しか見えないんだけど」
「多分そうね。道がある所まで行ってみたらどうかしら」
「そうね」
道はここまでね?広場になっているけど何にもないわね。取りあえず進んでみるかな。歩いて森に入ろうとしたら声をかけられた。
「エルフ領に何の用だ?」
うわっ!びっくりしたわ。見張りがいたのね。
「私は治癒士セイ。エルフ領自治区の病気治療にきました」
「おおっ!それではあなたが聖女様か!」
「そうとも呼ばれています」
「それではこちらにどうぞ」
こちらには500人ほどのエルフの皆さんが生活しているそうだ。この何年かで100人ほどのエルフに呼吸が苦しくなる症状が出ているという事だ。その原因の究明と治療が依頼になる。
「500人中100人は多いですね。身の回りの環境で何か今までと違う変化はありますか?」
「それが考えてみたのですが私たちにはよくわからないのです」
彼らは1000年以上も生きる種族だ。その中の数年の変化などはあまり気にかけていないようだ。
「何か毒の含まれた気体を吸ったとかはありますか?」
「いえ!特に覚えがありません」
「多分症状を治すことはできると思うんですが原因が分からないとまた同じ症状が出るかもしれません。取りあえず症状の重い人から治しましょう」
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