第34話□恵みの家
暑いし天気は不安定だし毎日大変ですね。よろしくお願いします。
子供達の為にビオラの町に家を用意することにした。だから不動産ギルドへ来ている。
「あらセイ様本日はどのようなご用件でしょうか?」
「はい、実は子供たちを引き取ったんですが、この町で生きていって欲しいので大人数で住める家を探しています」
「なるほど!流石聖女様ですね」
「············いい物件がありましたら教えていただきたいのですが」
早速いくつか物件を紹介してくれた。その中で私が選んだのは街外れにある古い宿屋だ。今は閉店して誰もいない。早速物件を見に行った。
1階には酒場と厨房と2部屋。2階には部屋が16室あった。これは寝具さえ買ってくればすぐに住むことができるわ。外には井戸があり水浴びができる衝立てもある。それから建物と同程度の広さの空き地がついている。
「ここに決めました」
「毎度ありがとうございます」
不動産ギルドに戻り契約をした。土地建物込みで金貨100枚だった。ラビット亭に帰る前に子ども達の寝具を注文してきた。
ラビット亭で子ども達を私の部屋に集めて今後についての話をした。
「えーみなさん、家を用意しましたので今から移動します」
「あのー聖女様の家なんですか?」
「違います。あなたたちの家です。それから私を呼ぶ時はセイと呼んでください」
「セイ様何でこんなに親切にしてくれるんですか?」
「だってあのままだと殺されて終わりよ?かわいそうすぎるでしょ!だからあなた達にもチャンスをあげなくてはいけないの!」
「ありがとうございます。ヒックヒック」
これくらいで泣くなよ。これから頑張ってもらわなきゃならないんだから。
「あなたたちにも得意なことがあると思います。だから成人するまでに手に職をつけて一人で生きて行けるようになるのが目標です。その為のみんなの家です。あとはその家で話しましょう」
ラビット亭を引き払い街外れの元宿屋に向かった。歩いて15分程で到着した。
「これが私達の新しいお家!」
「大きいね!」
「すごく広いわ!」
「庭も井戸もあるのね!」
「これならすぐに水浴びできるな」
子供達も気に入ってくれたようだ。ミームとミーミルもついてきていた。
「なかなか思い切ったことをするのね。でもここから働きに出れれば言うことないわ」
「そうなんだけど誰が何が得意かなんて分からないし職を決めるには時間がかかるわね」
「セイ様それでしたら私が子供達に一番あった職を見てあげますよ」
「え!そんな事出来るの?」
「これは私の特技ですから」
子どもに触れてしばらくするとミーミルちゃんは話し出す。この子は一番年上の男の子でジョジョという12歳の狼獣人の子だ。
「あなたは剣士の才能があるわ。武術で生きていくのが一番成功するわね」
「はい、分かりました。ありがとうございます」
すごいわね!ミーミルちゃんには子供たちの名前なんか言ってないのに名前までわかっちゃうのね。
「エリック君11歳は商人になると成功するわね。それから·······ルカ君10歳は鍛冶屋さんが一番いいかな。········オベール君9歳はパン屋さんになるといいわね。次は女の子。········12歳のリザさんは薬師になるといいわね。········11歳の猫獣人のマリーさんは武道家になるといいと思うわ。·········7歳のサーラちゃんはまだ早いけど料理人を目指すといいと思う。········6歳のマリリンちゃんは踊り子になると成功するわね」
「すごいわねあんた!さすがというか何と言うか。これじゃああのおっちゃんが欲しがるのも無理ないわね!」
「このくらいなら特に能力を使わなくても分かってしまいますの」
いやこれ本当にすごいわ。人生相談したら外れなしで大人気になるわね。
子ども達は驚いていたけど希望に満ちた目でやる気に溢れているような感じだった。
そのうちに頼んでおいた寝具が届いたので自分の部屋を決めて持ち込んてもらった。
もう少し家を綺麗にした方がいいわね。面倒なのでこの家全体に浄化魔法をかける。
「ビュリフィケーション!」
うん。きれいになったわ。あとは子どもしかいないから任せられる大人が必要ね。しばらくは私もいるけど、いつまでもいると危険だしね。
「あのセイ様、僕たちだけのためにこんな大きな家を買われたんですか」
「いいところに気がついたわね。 実は奴隷商人のレイドさんにお願いして今後も廃棄されるような人がいたらこっちへ回してくれるように頼んであるのよ。だからこれから人数は増えていくと思うわ」
「そうだったんですか」
「そうだったんですよ」
「それじゃあここの施設の名前が必要ね!」
なるほど!それは全然考えてなかったわ。でも呼び名があった方がいいわね。
「そうね。何がいいかしら?」
「ミームと愉快な仲間たち!」
チーム名じゃないんだけどな。
「ミーミルちゃんは何かある?」
「そうですわね。憩いの家ミーミルで決まりですわ」
ミームよりはマシね。憩いの家かあ。なるほどねえ。
「あなた達も意見があったら言ってくださいね」
「うーん。聖女セイの舘」
「セイの恵みの家」
「妖精の家」
「元気な妖精の家」
うーん。どれにしましょうね。
「そうね。めぐみの家にしましょう」
「「「「分かりました」」」」
子供達をめぐみの家に送った後私は新居の方へ向かった。ゴーレムに魔鉱石を入れる為だ。
あらもう家がほとんど完成している。素晴らしい スピードだわ。そこで私は買ってきた魔導具をつけてもらうことにした。
「親方さん。これから大きなゴーレムを出しますけど味方ですので慌てないようにしてください」
「お、おう!大丈夫じゃい!」
レッドドラゴンゴーレムを出して1メートルの魔鉱石を入れようと思ったら全然届かなかった。仕方がないのでもう1回元に戻して作り直した。
「ギャオー!!!」
「何ー!しゃべったー!どういうこと?」
「グルルルルー!」
しゃべったというか叫んだという感じね。こんな機能あったかしら?まあ迫力があっていいかもね。
レッドドラゴンゴーレム3体、地竜ゴーレム3体、ワイバーンゴーレム3体、フェンリルゴーレム3体の魔鉱石入れが終わった。
なぜだかわからないが私が魔力を込めて魔鉱石を入れれば鳴くぐらいはできるようだ。




