第32話□魔鉱石ゴーレム
いつも誤字の指摘ありがとうございます。なるべく見直してないたようにしていきます。よろしくお願いします。
魔王領魔王軍本部
「やりましたよ魔王様!勇者を地獄の毒で3人とも刺してやりましたニャ!」
「うむ、よくやった!妖獣ビュエル!··········と言いたいところだが3人ともピンピンしておるぞ」
「そんなバカな!あの毒が人間などに解毒出来るはずがないニャ!」
「気持ちはわかるが向こうには聖女がいる。おそらく転移して聖女に助けてもらったのだろう。まあそうがっかりするな。戦闘の結果だけ見ればこちらの大勝利だ!相手は30人も死にこちらはたった4人だ」
「うむ~申し訳ないですニャ〜」
「それよりその転移の羽というのは手に入らんのか?それがあれば戦いが有利に進むだろう」
「はっ早急に手に入れますニャ」
ビオラの町北部冒険者ギルド
「すみません。この魔鉱石の価値を知りたいのですが」
「はいセイ様。ってデカい!なんですか!その巨大な魔鉱石は!」
受付嬢がこれだけ驚くということはやはりこの大きさは珍しいのかな?奥へ持って行って調べてくれるようだ。10分後またしてもギルドマスター室に来るようにと言われた。
「あー冒険者セイ。この魔鉱石はどこにあったのかね」
「家にあったやつを一つ持ってきただけですよ」
うそは言ってない。本当はたくさんマジックバックに入っています。その中の標準的な一つを今出しています。
坑道に潜ってみてよくわかったのは奥に行けば行くほど大きいのが転がっていたということだ。一番大きいのは直径1メートルくらいの物があった。
「こんな人の頭より大きな魔鉱石は今までに確認されていない。最高でせいぜいこの半分だな」
「えーそうなんですか!」
「そうなんですよ!」
ギルドマスターの話によるとこんなスイカレベルの大きさの魔鉱石は確認されていないのでいくらになるか分からないということだった。
ちなみに今まで最高だったメロン レベルの大きさでも金貨10枚の値段がついたそうだ 。魔導飛行船の燃料として半永久的に使えるようだ。
それならこの魔鉱石を私のゴーレムに入れたら魔力を通さなくてもずっと動けるのかな。帰ったら試してみよう。
「その魔鉱石オークションにかけるか?」
「またオークションですか?」
「前に出した魔獣の落札結果が来てるぞ!凄い額だな」
「ああ、あの2体ですね」
「ケルベロスが金貨500枚、オルトロスが金貨400枚だ。初めての魔獣だから値が跳ね上がったんだな」
なんか凄いわね。一気に財産が2倍になったわ。全部冒険者ギルドで預かってもらうことにした。
実は坑道に潜った時に他の鉱石だか宝石だかも見つけている。それは今度にしようと思う。
今は早くラビット亭に帰って魔鉱石をゴーレムに入れてみたいからだ。多分大丈夫だと思うがこれが成功すれば私はゴーレムを何体でも使えることになる。本当は冒険者ギルドでやりたかったがあまりにも目立ちすぎるのでやめたのだ。
そうだ!今使っているゴーレムは強いのだが器用さが足りない。やはり人型ゴーレムで強いのが欲しい。私ゴーレムじゃあ弱すぎる。冒険者ギルドの2階で、いいのがないか本で調べてから行こう。
うーん。人型の魔物は結構いるけどどれが良いのかな?ゴブリン、コボルトは弱そうだな。見た目もキモい。狼獣人はこの前戦ったやつね。まあまあ強かったからこれでもいいかな。ん〜?これの女性版か。これは中々かっこいいわね。これも作ろう。あとは虎獣人なんてのも居るのか。女性版もかっこいいな。
ラビット亭に着いたので自分の部屋で早速挑戦してみた。まずは狼獣人を作ろう。メロン大の魔鉱石と金属と核を用意した。いつも通りイメージしながら核を金属に入れる。体が出来てきたのでそこに魔鉱石を入れる。ピカピカ光って眩しいが落ち着いてくると出来上がりだ。
魔力を込めていないが色もついている。どうやら大丈夫みたいだ。命令通りに動ける。
「凄いわね。もっと作りましょう!」
狼獣人男2体女2体と虎獣人男2体女2体計8体が完成した。大きいのは新居に行って改造しよう。まだ核はたくさんあるから心配ないわね。
しかしこの核は何で出来てるんだろうな?分かるといいんだけど。私には無理ね。
そういえばミームがいないわね。どこに行ってるのかしら。せっかく鉱石について聞こうと思ったのに。
ゴーレムについての検証が終わったので新居用の家具を買いに行く事にした。
中央地区に行くと色々な魔道具が売っている。冷蔵庫と魔導コンロは欲しいな。あとは魔導灯や魔導ランプが欲しい。
大きなお店があったので入ってみた。あるある、たくさんあるじゃないか。
まずは冷蔵庫を見る。私の背より大きいのがある。たくさん入りそうね。なるほど後ろに魔鉱石を入れる所がある。ここに魔鉱石を入れれば動くわけね。
「お嬢さん何をお探しですか?」
「冷蔵庫と魔導コンロと魔導灯と魔導ランプが欲しいです」
「それでしたらこちらが最新モデルになります」
魔導具って高いのね。冷蔵庫が金貨1枚、魔導コンロは銀貨50枚、魔導灯は3つで金貨1枚になったわ。
「お嬢さん魔鉱石は買わなくて大丈夫ですか?」
「はい、魔鉱石はたくさんあるから大丈夫です」
「はあ、承知致しました」
このあとベッドを買いミーム用のベッドのクッションを購入した。あとは気がついたらまた買いましょう。
ラビット亭に帰ったがミームの姿はまだ見えない。一体どこに行ったのかしら。ご飯もおやつも食べてあるからしばらくはここにいたのよね?
「セイー!!助けてー!お願いお願い助けてー!!」
「何がどうしたのよ?あなたは元気じゃないの」
「私じゃないのよ。私の私のー」
要するにお友達の妖精が奴隷商に捕まってオークションで売りに出されるということだった。その妖精はミームと幼馴染の親友でミーミルちゃんと言うそうだ。
「あなたがちょっと行って鍵を開けてやればいいんじゃないの?」
「それが鍵を店主が持ってて離さないのよー!」
ということは余程高く売れる予定なのね。それなら買いに行くか。
「その娘いつごろオークションにかけられるの?」
「今夜なのー!」
「分かりました。買いに行きます!」
「いいの?」
「あなたの友達なら見捨てるわけには行かないわ」
こうして私とミームはお金をおろしてオークション会場に行く事にした。
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