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第31話□魔鉱石

王都騎士団本部


私は王都教会大司教カミーユ·アンペール。この国で人を治す事に関してはナンバーワンの実力だった女よ。


私は勇者3人の解毒を試みたがどうやってもできなかった。それをあの子はいとも簡単にやってのけた。異世界人の力は底がしれないわね。


うまく育ったらいいなぐらいで指導してきたんだけどあれほどの者に化けるとは思わなかったわ。


しかも聖女というのは戦闘力はないはずなのに すでに魔王軍四天王を2人退けている。


失敗したわね。この3人ではなくてあちらが当たりだったということね。


「あら気がついたようね。完全回復して良かったですね」


「大司教様!僕たちはなぜ助かったんですか?確か暗殺者の毒でやられたはずなんですが。大司教様が助けてくださったのですか? 」


「いいえ、私では無理でした。あなたたち3人を助けてくれたのは聖女様よ」


「聖女!あの魔王軍四天王を追い返したっていう奴か!」


「そうです。貴方がたがよく知っている人でしたよ」


「この世界であたしたち3人がよく知ってる人なんていないわよ!」


「いるでしょう? 1人」


「まさかあの泥棒猫が!?来た時は魔力もないザコだったじゃない!」


「今や魔力値4000以上のお力よ。魔王軍の精鋭部隊を一人で100人も相手取ることができる猛者よ」


「信じられねえ!」


「あなたたちとはもう関わり合いになりたくないそうよ。一体何をしたらあんなに嫌われるのかしらねえ。助けてもらえてよかったわね」


私も嫌われてたみたいだけど。


「くっ!」


「そこで申し渡しておきますが彼女へ接触することは禁止します。 何かあればこの国を出て行くと言っていますので これだけは絶対守ってください!」


「うっ分かりました」


「それならセイアに魔王と戦ってもらえばいいじゃねえか!」


「それもあなたたちが何かをしでかしたら叶わなくなってしまうということよ!特にリリアさんは彼女を目の敵にしているようだから気をつけてください。言いつけを守れないようであれば次は助けませんよ」


「くっ分かったよ!」




ビオラの町ラビット亭


「同郷の者を助けられたというのは良かったのよね。ふう〜私の正体はバレバレだろうな〜大司教様は賢いもんね〜」


「何を朝からぼやいてるのよー。 家も買ったんだし何も悪い事はないでしょ?」


「そうね〜」


「あれだけ言ったんだからセイが嫌がることはしてこないでしょう」


「うん」


「それで今日は何をするの?美味しいものを食べに行くのなら付き合うわよ」


「うーん」


今のところ特にやることはないので買った家の工事がどうなっているか見に行くとしよう。


「今日は家の工事がどうなってるか見てくるわ」


「じゃあ私はここにいる〜」


今日のお食事やおやつをミームに渡して新居に向かった。町を出るまでは歩きで北門を出たところで フェンリルを出す。鞍を出して乗り魔力を込める。速い速い。3キロメートルあるのに3分で着いてしまった。


工事の人が5人で仕事をしていた。前と比べて随分メルヘンチックなお家になっている。なんかどこかの童話に出てくるお菓子の家みたいだ。


「おはようございます。あの親方さん、随分可愛い家になっていますね?」


「はい!心優しい聖女様が住むって言うんでちょっと凝ってみました!」


「そうですか。それはありがとうございます。でも私は····」


「ああ、それなら聖女じゃあないって言うんでしょう?分かってますよ」


随分工事が早いような気がする。まだ足場ぐらいしかできてないのかと思ったらどんどん部品が取り付けられている。


「あのー親方さん?予定より工事が早いような気がするんですけど」


「ええセイ様には俺たちの家族がみんな世話になってるんで気合も入るってもんですよ」


何でも私が治療した人たちの中に 親方の親戚の人がいたんだそうだ。他にも腰が良くなった家族の人とかいるみたいだ。だからって早すぎるんじゃない?これはもう家具を買っておいてもいいかもしれないわね。


せっかく来たから鉱山跡を見学することにした。何が採掘されていたのかこの禿山を見るに銅だったのかな?それとも金や銀だったのかな?


坑道はそのまま残っているのでちょっともぐってみたが特に何もなかった。


家がある所はこのままでいいのだけれど山はやっぱり緑の方がいいわよね。ちょっと浄化してみましょう。


「エリアビュリフィケーション!」


山がだんだん緑になっていく。木も伸びてきた。うん!こんな感じの方が禿山よりはいいわね。


帰りに坑道の入口をみたら青い石が光っていた。はてさっきはなかったわね。随分綺麗で大きいけれど何の石だろう。触っても大丈夫かな?こんなのがあるんだったらミームを連れてくるんだった。


そうだ!親方が何か知っているかもしれないわね。持って行って聞いてみよう。自分の頭位の青い石を持って親方の所まで持って行った。


「親方さん!この青い石は何なのですか?」


「それは魔鉱石ですぜ。もうここでは取れないっていうことで閉山になったはずなんですが·····しかし大きいですね······それよりこの山の緑はどうしたわけでしょう?」


「これは私がこの土地を浄化したんで緑になったんですよ」


「なるほど流石セイ様ですね。この地が浄化されて取れないはずの魔鉱石が出来たって事になるんですかね」


「綺麗な石ですけど何かの役に立つんですか?」


「もちろんです!これは魔道具の材料になります。主に燃料部分ですね。ゴーレムの燃料にも使えますね」


「そうなんですか。それは知らなかったです」


「そんなでかいのが転がってるんだったら盗掘されないように見張りを立てた方がいいですよ」


「分かりましたゴーレムに見張らせます」


フェンリルゴーレムを2体出して坑道の入口を守らせた。


中に入ると浄化前とは違って 青い石がゴロゴロとたくさん落ちていた。みんなスイカぐらいあるんですけど。何か違う金属?もあるような気がする。


私は金属に関してはあんまり詳しくないんだよな。金とか銀ぐらいならわかるんだけどな〜。冒険者ギルドに1個持って行って価値を確かめよう。

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