第196話□神との顔合わせ
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タルタロス神界
プロメテウスと約束した後すぐにタルタロスに戻って来た。さすがに行って帰るだけでも魔力値6万も持っていかれた。向こうで戦闘もしたからちょっと疲れたかな。ここで少し休んで行こう。
「悪魔女王セイア何か分かったの?」
「ああ、ミカエルさん。ここはタルタロスって言うらしいよ。神クロノスって奴が支配する神界に行って来たわ」
「神クロノス?神に会えたの?」
「ええ、ティターン神族ってプロメテウスさんは言っていたわね」
「神がいるのね?!」
「たくさんいたわね。タナトスって奴はぶっ飛ばして来たわ。クロノスは逃げちゃったのよね。いずれ攻めて来るかもしれないわね」
「貴方神様にもケンカを売って来たの?バカでしょ!」
「魔界に攻撃しろなんて命令を出す奴は敵よ!お土産もたくさんもらってきたしね」
「·····?·····」
「それよりこの大怪獣があるとティターン神界からここに来られるわよ。神の長クロノスは悪よ。それだけは言えるわ。部下に戦わせておいてその間に逃げるような奴だからね」
私はマジックバッグをミカエルに渡した。バッグに入れておけばこの場所は分からなくなるだろう。
「ありがたく受け取っておくわ」
ティターン神界
「プロメテウスよ。何故神界の秘宝を悪魔女王に渡した!」
「何か渡さなければこの神殿は完全に破壊されていました。貴方は何故逃げたのですか?タナトスはどうなったのですか?」
「タナトスは何とか生きておるわ。あんな化け物と戦えるか!」
「貴方はこの神界の責任者ではないか!逃げた時点でその資格はない!息子のゼウスにその席を譲って引退したらどうだ!」
「ふん!笑わせるな。この世はわしの物だわ。お前こそ悪魔女王と通じてこの世を乱す悪だタルタロスへ落としてやる!」
こいつはダメだ。ここで排除してしまおう。我らの手の者は10名だが巨大獣が居ない今なら何とかなるだろう。
「クロノスを捕らえろ!」
「プロメテウスを倒せ!今なら報酬は思いのままだぞ!」
なんて奴だ!仮にも神だろう!この号令に踊らされた天使や神が多く私達は追い詰められて行った。
「はあはあはあ········仲間はみんな倒されてしまった。タルタロスに送られたに違いない」
「プロメテウス出てこい!お前の仲間は全員痛めつけてタルタロスに送ったぞ!もう誰も味方は居ない!」
「この外道がー!」
ドカーン!ドカーン!ボン!ボン!ボン!
「ぐあー!」
「ようしこいつもタルタロスに落とせ!」
「うわー!」
「これでプロメテウス達は片付いた。しかし魔界に攻め込もうにも大怪獣がひとつもないとはどういう事だ!」
「悪魔女王が持って行ったのではないですか」
「うーん、なんて手癖の悪い奴だ!これでは攻められないではないか!」
「今新しいのを作っています。あと2週間お待ちください」
「うむー!仕方がない!引き上げるぞ」
魔界セイアシティ
神界へ1回行って帰ってくるだけで魔力値を6万も消費するなんてやってられないわね。ということは向こうの連中は来ることはできても帰ることはできないということじゃない。何とかもう少しお手軽に行って帰って来れないもんかしら。
うーん?何も浮かばないわね。数をこなしたら慣れで何とかなるかもしれないわね。まるでスポーツみたいね。
それじゃあ訓練開始。転移の羽を使ってタルタロス神界に転移した。ここまでならば魔力値2万で来れるのよね。でもティターン神界まで行くと3万かかるからきっと遠いのね。魔力値は18000しか減っていない。何とかなるものね。あら魔力値が88000に増えている。ああタナトスと戦ったからかな。
あれ?人の気配がする。10人かな。神殿の北500キロメートルってとこね。私は飛行艇で北に向かってみた。2時間足らずで到着した。そこにはティターン神界の神たちが転がっていた。みんなかろうじて生きているけど危ない状態ね。あらプロメテウスがいる。とにかく治療しましょう。
「エリアエクストラヒール!」
あら全回復しない。さすが神様ね。もう1回。
「エリアエクストラヒール!」
これで大丈夫ね。プロメテウスがここにいるという事はクロノス達に負けたって事ね。これはいよいよ気をつけないといけないわね。
「ううーん。お前は悪魔女王セイア!助けてくれたのか」
「私は元々治すのが専門なんですよ。10人くらい造作もない事です」
「ありがとう。そして約束を果たせず申し訳ない!」
「クロノスはずる賢いから汚い手でも使ったんでしょ」
「面目ない」
それにしてもティターン神達ってみんな大きいわね。最低でも3メートルはあるわね。大きい神だと5メートルはあるわね。魔力値は3万から4万ってとこね。
転移でみんなを神殿に運んだ。ここなら生活していくのに困らないわね。さっそく天使のミカエル達を呼んで顔合わせをした。
「神プロメテウス様よろしくお願いします」
「ああ、ここには天使達がいたんだね。よろしく頼むよ」
「はい頑張ってお世話します」
「今だって天使が1000人以上いるんでしょ。たった9人で神様のお世話も出来るの?」
「何!それは大変だ!無理はしないでいいからね。私達は自分達で何とかなるから大丈夫だよ」
「うう、それでは本来の役目が果たせません」
「お世話なら私がゴーレムを作りましょうか」
せっかく天界だから天使タイプを作ろう。人型を作り白い羽を1対作りつけてやった。あえて生き物にはしなかった。2時間かけて20体作り神に2体ずつつけてやった。
「これは凄いな。これで作り物なのか?素晴らしいな君は」
「ゴーレム作りは得意なんですよ。意識しないと生き物になってしまうから注意してるんですけどね」
取りあえず使ってもらえる事になった。ミカエル達は複雑な表情をしていたが無理は禁物なので我慢してもらった。
それより大怪獣がなくてもタルタロスに相手を落とす事は出来るみたいだ。これだと大怪獣をしまっても効果がないかと思ったが狙いがつけられないから成功しているとの事だった。
こちらも戦力を整えるため神たちには大怪獣を作ってもらってマジックバッグにしまうようにしてもらった。まあこれならクロノス達もおいそれとは攻めてこれないだろう。でも憎い相手を何故殺さないでタルタロスに落としたのだろう?神って意外と平和主義なのかな?
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