第195話□プロメテウスとの約束
いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。
「タナトスそこから神以外の気配がする調べてみろ」
「分かりました」
タナトスって奴は3メートル位で真っ黒な服を来ている黒髪ロン毛の顔色の悪い男だ。背中に6枚の黒い羽根がある。こいつはどちらかというと悪魔に近い形状をしているな。
私は近くの箱を使ってまたネズミを10匹作り放した。
「チューチューチューチュー」
「うわっ!ネズミがたくさんいる!このこのこの!」
ジュンジュンジュンジュンジュン!
「ふう!これで全部駆除出来た」
「たわけ!わしが言っておるのはその後ろの奴だ!」
ちっバレてるわ。仕方がない姿を現すか。
「うふふふふこんにちは。お初にお目にかかります。私は悪魔女王のセイアです。あなたが神の親分ですか?」
「うぐぐっ!何と言う魔力だ!」
「クロノス様こいつは私が倒します!」
「まあ待て!それで悪魔女王は何しにここへ来た!」
「ん〜簡単に言うと文句を言いに来ました。せっかく魔界の内戦が終わったのに大怪獣がたくさん攻めて来て迷惑なんですよね。手配した天使達はみんなぶち殺してやりましたが指令を出している奴がここにいますからね」
「ふむ、なる程な。だが魔界は元々罪人が行き着く先だ。適度に数を減らさなければお前のような奴が来るからな」
「では謝る気はないと言う事ですね」
「そこのタナトスを倒せたら考えてやるわ」
結局戦う事になるのか。まあ当たり前だよね。すぐにごめんなさいなんて言う人居ないわよね。
「クロノス様こいつの魔力値はどれくらいですか?」
「うん。86000だな」
「な、何ですって!86000なんて私の倍以上はあるじゃないですか!」
「あはははは、世の中は広いな」
「むむむむ!だが私も死の神タナトスだ!悪魔とは違う力を見せてやるわ!」
タナトスは2本の剣を出して私に突進してきた。すぐに大剣を10本出して対抗した。
「ホーリーウェポン」
ガイン!ガイン!ガイン!ガイン!ガンガンガン!ガンガンガン!ガンガンガン!ズシャ!ドシュ!
「うぐっ!おのれ!食らえ即死攻撃デスタナトス!」
なあに?この黒いモヤモヤは?これで頭と心臓を停止させるのね。こんな物食らうか!魔力で跳ね返した。
「なんで効かない!死の神の即死攻撃だぞ!くっ!デスタナトス!デスタナトス!」
「ふん!そんなヤワな攻撃が通るわけないでしょ!お返しよストロングバニッシュニードル!ストロングバニッシュレイン!」
ジュンジュンジュン!ズザザザザザザ!
「ぐう!うむむむー!」
「ストロングバニッシュランス!」
ドシュ!
「うぐっ!はあはあはあ·····おのれー!」
死の神って言う割にはあんまり迫力が無いわね。ここは平和でボケちゃったのかな?あれクロノスのおっさんが居ない。まさか部下を戦わせておいて逃げたのか?応援を呼びに行ったのかな?こいつは倒してしまおう。
「ストロングバニッシュアルマゲドン!」
直径10センチメートル位の小さな玉だから大した威力にはならないでしょう。それっ食らえ!
ズガガガガーン!ドッカーン!
あれ、居ない?影に潜って逃げたのか。神殿がかなり壊れてしまった。タナトスは出てこないしクロノスは居ないしこれからどうしましょう。取りあえずこの巨大獣達をもらって行きましょう。この光る輪っかは何かしら?これはタルタロスにも有ったわね。うーん?
「試しに通ってみなさい」
ドスンドスンドスンドスン!
あら1体増えた。
「もう1回通りなさい」
ドスンドスンドスンドスン!
また1体増えたわ。なる程ね。これはコピー機なのね。魔力で増やせるのね。1体で1000位の魔力が必要なのか。このコピー機ももらって行こう。こちらは3台マジックバッグにしまった。
隠匿のマントを羽織ってクロノスを探してみた。他の神たちが右往左往しているがクロノスは見えない。親分が逃げちゃったのならしょうが無いわね。帰ろうかしら。いや待てよ。ああいう卑怯なタイプの奴は後で子分に言いつけて魔界に襲いに来るに決まってるわ。ここで倒してしまわないとだめね。
「クロノス出てこい!出てこないと神殿を破壊しますよ。ストロングバニッシュアルマゲドン!」
神殿を完全に壊すなら直径1メートル位の量があれば平気ね。よし溜まったわね。
「クロノス!10秒待ちます。出てこなければ神殿を破壊しますね。他の神様は逃げたほうがいいですよー!」
「1、2、3、4、5、」
「待ってくれ!」
「ん?あなたはクロノスじゃ無いわね」
「俺はプロメテウスだ!話を聞こう」
このプロメテウスと名乗った男も3メートルはある大男だった。クロノスやタナトスとは違って若くてたくましい奴だな。
「魔界に攻撃をして来るから文句を言いに来たのよ。クロノスはタナトスを倒せば考えると言ったけど戦っているうちに逃げたのよ。だから取りあえず神殿を潰して帰ろうかなと思った訳よ」
「それは申し訳ない。必ず事を正すことを約束しよう」
「一番偉そうなクロノスは卑怯者だから貴方を捕らえて魔界に攻めて来るんじゃないのかな。ならばここで神殿だけでも壊して打撃を与えた方がいいと思うわ」
「それはない!我らティターン神族が協力してクロノスを裁こう!」
こいつ真面目そうだけどそんな力があるのかな?何か保証してもらわないと帰れないわね。
「それなら何か保証してちょうだい」
「うーん。分かった。これを持って行くがいい」
なんじゃこれは?赤く光ってゆらゆら燃えている?松明みたいね。これが何だって言うのよ?
「これは栄華の松明と言ってこの神界の宝物だ。この松明で炙ると何でも綺麗な宝石になる」
プロメテウスが石を松明の上に通したら赤や黄色の宝石になった。これはとても綺麗な物だわ。
「確かに凄いお宝だけどこれで魔界が安全になるの?クロノスが攻めて来ないとは言い切れないでしょ?」
「確かに今はクロノスを完全に裁けないかもしれない。だがこれ以上の物はないし神殿を壊されるよりはマシだ。それとも私の首でも持って帰るかい?」
「首はいらない。貴方を信じてこの松明はもらって行くわ。仮にクロノスが魔界に攻めて来ても何とかなるようにこちらも準備するわ。それじゃあ頑張ってください」
「うむ、分かった」
何か誤魔化された気もするが兵器やコピー機も手に入ったし帰るとしましょう。
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