第187話□セイアシティの発展
いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。
調印式から2日後
私は正式にセイア城とその付近の土地をサタンさんから拝領した。広さでいうと縦150キロメートル横100キロメートルありこちらに侵攻して得た土地の半分に当たる。
今回のサタン軍の報奨第1位でもある。ちなみに2位はサタンさんで3位はベリアル王とバラクゴーン王だった。
こんな広い土地をもらうのは地上で帝国にもらって以来だわ。あの時より全然今回の方が広い気がする。
さて支配するのにもう町は存在しているので後は最低でも代官を置けば経済は回るだろう。必要な数は北部に23人、中部に28人、南部に30人は必要になる。今ある町だけで81個もあるからだ。しかし私にそんなに沢山の部下はいない。
ではどうするか?作るしかない。作れば私に背くことの無い悪魔女王たる私が願う人物が完成する。
金属を元にして悪魔づくりをしている。大体地上の動物が元になっている。例えばこいつは猫だが人型で2メートルはある。頭には2本の角があり背にはコウモリのような羽が1対生えている。後はこの動物の特徴を生かした特技を持っている。闇目が利いて素早い。短剣を2本あげておいた。それから名前をつけてあげる。
「君の名前はワイルドキャットのミイタンだ」
「ありがとうございます!」
こんな感じで1人生み出すのに10分位かかる。今日は50人くらい作ったから終わりにした。さすがに魔力がなくなってしまったからだ。
「悪魔を産み出すなんて相変わらずデタラメな能力ねー」
「さすが悪魔女王ですわね」
「こんな奴とまともに戦えると思っていた私がバカだったわ!」
「セイア様!素晴らしい部下達が出来ましたね」
「明日もう少し頑張れば町に1人ずつ送り込むぐらいはできるでしょう。後は北地区と中央地区と南地区を治める代官が欲しいわね。エルメス何処かひとつあなたが治めなさい」
「はっありがとうございます。それでは北地区でお願いします」
「町を23個も束ねる者が子爵では困るか。お前は今日からエルメス伯爵だ。頑張りなさい」
「ありがとうございます」
エルメス伯爵は今日出来上がったばかりの部下たちを 23人 引き連れて転移して北部の町に向かって行った。ここ最近ずっといた所だから慣れていていいのかな。
「私達3人は自由に動けるように空けておいてよ」
「分かっているわ。後2人はどうしようかな?誰かいい人がいればその人に任せるんだけどな。サタンさんに聞いてみるか」
新サタン領ニューサタンタウン
「セイアどうしたんだい?何か心配事かな?」
「はい、実は町を治める責任者については作り配置する事ができましたがそれらを統括する者が2名足りません。誰か良い方はおりませんか?」
「君の側近ではダメなのかい?」
「今回はフリーにしておきたいのですよ」
「ふーん。それならレプト公爵の所のグシオン伯爵がいいだろう。後のひとつはやはりセイアの所で出したほうがいいだろう」
「む、そうですか。··········分かりました」
まあ確かに自分の町だから自分の部下がいるなら出すべきだよね。結局町の事だからミームが務めることになった。ミーミルは相談役と言うことで2人を伯爵に陞爵させた。
2日後自分の部下を配置し終わった私はセイアシティという新しい市の名前を発表した。前の所と一緒で民の税は2割にしてある。まあ鉱山や観光に力を入れるつもりなので何とかなるでしょう。
この中央地区には鉱山や温泉が出るので地上の時と同じように考えてみるつもりだ。さっそく温泉には世界樹の葉を入れてみた。美肌の効果はあるようだ。
鉱山では赤い鉱石が多く取れるようなのでちょっと魔力を通しておいた。後はどんな変化があるのかまた観察していこう。
「大変です女王様!鉱石の木が生えて来ました!こんなのはみた事がありません!」
さっき魔力を通したばかりでさすがにこれは早すぎだろ?外に出て見ると黒い木に確かに鉱石が成っている。
果樹園ならこんな光景見たことがあるけど鉱石がなる木は初めてね。遠くまでびっしり黒い木が生えている。そこに果物の実のように色んな色の鉱石が成っている。もう少し魔力を込めて木を増やしておいた。
魔鉱石を取り出して植えてみたら地下の魔力と反応してあちこちに巨大な魔鉱石が噴き出してきた。黒い木の根元に巨大な直径1メートルほどの魔鉱石がゴロゴロと吹き出している。
ついでに金や銀や地上の宝石類についても同じように植えて魔力を通しておいた。すると同じように地中から。ポンポンと噴き出してきた。
ここは後に悪魔女王の畑として立ち入りが禁止され魔界の観光地になった。
「これだけ鉱石があればどんな魔道具にも使えるわねーそれにこの宝石は凄いわね。これだけ採れると宝石職人がたくさん 寄ってくるわねー」
「まあいい事じゃないのかな?」
「セイア様中央地区各地で温泉が噴き出してきましたわ」
「それじゃあミームちゃんとミーミルちゃんで相談して何か新しい商売を考えてちょうだい」
「面白そうねー乗ったわー!」
「お任せくださいまし」
「セイア様は凄い力をお持ちですのね」
こうしてセイアシティが宝石の町と温泉の町として発展していくのに時間は掛からなかった。各地から宝石職人が入ってくるようになり腕を競うようになった。
温泉は美容の効果が抜群で女性客でごった返している。当然それに応じて宿屋やホテルが建ち始めた。その他の美容に関する商売も盛んになりマッサージ店やお土産店が多く立ち並んだ。
たちまちセイアシティは人口が爆発的に増加した。中央地区町が12個も増えたので管理する悪魔を作る羽目になった。
「ここは地上と違って病気に苦しむ人が沢山いるわけじゃないのでそこは助かるわね」
「でも人が多くなりすぎて揉め事も増えてきているのでムーナちゃんの出番が増えたわねー」
「警備隊を組織しましたからその辺りは大丈夫ですわ」
「北の方は果樹園になりつつあるんでしょ?」
「うん。上手くいってるね」
「セイア様南はどうするつもりなのですか?」
「今の所考えていないわね。何かいい案があれば開発しますよ」
まあそんなに急がなくても自然とやることは出てくると思うわ。
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