第183話□ちょっと待とうね
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サタン軍最前線基地
私はリフレッシュして戦場に戻って来た。今回からはサタンさんの軍と共に戦う事になる。西からちょっかいかけていたマスティマ王がベルゼブブ王に合流したからだ。多分西から進むのを諦めたのだろう。後ろに回られるのは嫌なのでバリヤーを張って残してある。猫獣人達が10人程残っている。
話を聞くとベルゼブブ王というのは中々しぶといらしい。レヴィアタン王は大きな魔獣に乗って戦うようだ。
私の方は今は大型が9体、中型の戦車ゴーレムが50体、中型のドラゴンゴーレムが10体、猫獣人が40体程だ。ちょっと少ない気がする。
「セイア大丈夫かな?」
「多分大丈夫だと思います。私自由に動きますけどいいですか」
「任せるよ。好きに暴れてくれ!」
サタンさんの軍は10メートル位ある悪魔が100体位いる。歩兵は2000人ってとこね。レプトさんは同じ10メートル悪魔が50体程いる。歩兵は後ろでやはり2000人程度いる。空には暴風龍が15体漂っている。
相手の左翼にはレヴィアタン王の魔獣レヴィアタンが大小合わせて20体はいる。大きいのは100メートルはある。小さくても30メートルかな。相手はたくさん兵がいるけどみんな魔獣だ。それに対してサタンさんの兵は悪魔だ。
「ムーナ男爵地上部隊の指揮は任せるわ。適当に頑張ってね」
「はい。頑張ります!」
私は一番大きい暴風龍に乗り込みレヴィアタンを倒す事にした。サタンさんの後ろから回り込み魔導レーザー砲をありったけ撃ち込んでやった。大型にはあまり効果がないようだ。
ふーん。中々丈夫なのね。高速回転をして相手に体当たりをする。これは効いたらしく突き抜けて小型はみんな落ちて行った。
「あと5体ってところね」
「貴様何者じゃ!我が魔獣軍団をよくも落としてくれたな!」
「私はセイア公爵だ!よく覚えておきなさい!」
「おのれー!こうしてやるわー!」
体当たりをしてきたが軽くかわして逆に絡みついて地上に落としてやった。
ドッカーン!
相手の魔獣は限界のようで動けないようだ。私は外に出てレヴィアタン王を倒す事にした。
相手は身長5メートルの巨漢だ。これだけ大きければ何処をどう撃っても当たるだろう。
「ストロングバニッシュレイン!ストロングバニッシュランス!ストロングバニッシュニードル!」
ドシュドシュドシュドシュ!ドシュドシュドシュドシュ!ドシュドシュドシュ!
「うああああー!おのれー!」
相手の王を囲んだのであとはレプトさんに任せて自分の陣地へ帰って来た。レプトさんの魔獣の攻撃でリヴァイアサン王はもうボロボロだ。
「なんて、常識のない攻撃をするやつだいきなり王のところに攻めてくるやつがいるか!」
「まあセイア様だから何でもありだな。それよりお前もう逃げ場がないぞ。ここで死ぬか?誰が貴様程度に殺られるかよ」
地上軍は睨み合いが続いたあと最初の激突があったのは10分位経過していた。呑気な連中だな。先手必勝よね!?ガンガン魔法で攻めている。
「ストロングバニッシュレイン!ストロングバニッシュランス!ストロングバニッニードル!」
ドカ゚ドガドガドガドガドガドガ!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!
攻撃の手は緩めていない。魔法は撃ちまくっている。しかし両軍ともこちらのペースに追いついて攻めているわね。これじゃあ日が暮れちゃうでしょう!ここらで大きな一撃が欲しいところね。
「みんなあの真ん中で偉そうにふんぞり帰っている奴をレーザーで焼きつくせ!」
「ブブブブブブ随分元気なお嬢さんだねえブブブブブブお前行って足止めしてこい!」
「分かりました!」
ん?なんか出て来た。ベルゼブブの副官って所かしらね。討ち取ってあげるわ。プロテクション3層全面展開をして相手を閉じ込めた。あとは空間を絞って終わりね。えい!
「うぐ!ぐあー!············」
誰だか知らないけど偉そうな奴を倒したわ。後はあのハエ男を倒せば終わりね。私が突っ込もうとするとサタンさんが止めに入って来た。
「ちょっと待とうかセイア。君の力は不安定だから今日はお試し程度でいいじゃないかな」
「そうですか?」
「勝ってる時こそ気を引き締めないと足元をすくわれるからね」
「分かりました」
結局この日は敵の大将を討ち取る事は出来なかった。だからレヴィアタン王はかなりの怪我を負ったようだ。
私達は3キロメートル前進していよいよベルゼブブ王の城に届くところまで来た。
「サタンさん一気に攻めますか?それとも様子を見ますか?」
「こういう時は様子を見たほうがいいに決まっている」
「それじゃあちょっと偵察してきていいですか?暗殺とかしませんから大丈夫ですよ」
ベルゼブブ王の本城
「あの女は何なのだ!いくら何でも強すぎだろう。この俺がこんなに一方的にやられるとは許せん。ぶち殺してやる!」
「まあそう熱くなるなブブブブブブ。それにしでもマスティマ王よ。今日は随分おとなしいなブブブブブブ」
「うむ。あの女多分進化の途中だな。サタンが止めたと言うことはまだ安定していないのだろう」
「悪魔王一人でも大変なのに悪魔女王が出てきたらかなり不味いぞ」
「サタンめはあの悪魔を作り出せる力がある。本手がかからないから非常に厄介だ」
あーなる程ね。それ確かに私作れますよ。他には何があるのか分からないけどね。私魔力が多いから。魔法に関係する事じゃないかな。これ以上いても新しい情報を得られないので帰って来た。
「サタンさん、悪魔女王のスキルって何が出来るんですか?向こうの連中が話していたから何かと思いまして」
「君が新しく連れてきたムーナ男爵は君が作ったのだろう?」
「はい」
「私の力も同じなのだよ。あとは人によって違うようだ。まあひとつひとつ自分で確かめて行ってくれ」
「分かりました」
止めたのは変なふうに進化すると困るからと言うのが理由らしい。なる程ね。
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