第178話□マスティマ王
いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。
配置換えになってからすぐにサタナキアさん達を運んだ。セイア領も一緒に見てくれるので安心している。
私は今は自分のゴーレムを作っている。前に完成させたが使っていなかったギガンテスを補強して3体完成させた。猫獣人を50人連れてサタンさんの所に来た。
戦いの様子を聞くと正面にベルゼブブ王の軍がいる。東からはレビィアタン王、西からはマスティマ王が攻めて来ている。私の持ち場は西のマスティマ王になるようだ。
マスティマ王ってどんな王なのか聞いてみると巨人を作り出す力があるそうだ。巨大傀儡熊もこいつが作ったんじゃないのかな?そこで割とすぐに出来る戦車ゴーレムを量産する事にした。
サタンさんの出撃は明後日だそうだからそれまでに出来るだけ多く作ろうと思う。午前中で戦車ゴーレムが40両出来た。これまでの物と合わせて50両になった。暴風龍は借りられるだろうから他のを作ろう。ギガンテスに武器を持たせよう。やはりこん棒がいいかな。できたこん棒にプロテクションを重ね掛けして頑丈にしてみた。いいかもしれない。
余った時間で10メートルのドラゴンゴーレムを作る。10体出来た所で日が暮れたのでやめておいた。この後夕食はサタンさん達と取ることになっている。
「どうだいゴーレムづくりは?」
「1日で作れる分は出来ましたけどね。後は相手によりますね」
「ベルゼブブ王は強いけど東西から援軍が来なければ互角に戦える相手だと思う」
「何とか抑え込めるように頑張りますよ」
「君には暴風龍を5体使ってもらうつもりだ。それで何とか西のマスティマ王を抑えて欲しい。1日抑えてくれればベルゼブブ王を押し返せると思うんだ!」
「戦ってないから何とも言えませんが頑張って来ますよ」
「セイア様、無理は禁物ですが頼みましたぞ」
「頑張りますよレプト公爵」
食事の後は解散となり私は与えられた天幕で休む事になった。ええーお風呂はないのかな?最前線だから無いかー。これは困るわね。ちょっと転移してセイア城に行ってお風呂に入って来た。3人は驚いていたけど向こうはサタナキア公爵が来て賑やかになっているみたいだ。明日の戦いに影響があるとまずいのでお風呂の後はすぐに転移して帰ってきた。
次の日
私は独自に西側のルートで進軍した。まあ部下は猫獣人50人だけなのだが。車10台で移動している。1キロメートル程進むとサタナキア公爵が作った砦に到着した。100メートル四方はある砦だが大分壊されていた。今から直してる暇はないのでバリヤーを張っておいた。周りは平原になっていてまだ相手が進軍するスペースが残っている。突破されてはかなわないので砦の両翼にもバリヤーを張っておいた。
砦の前にギガンテスを3体出してその間に戦車ゴーレムを50両配置した。借りてきた暴風龍5体を一番前に出して布陣を完成させた。
しばらくすると10メートルはあるイノシシの傀儡兵が50体位攻めてきた。何で土色をしてるのかな?まさか土から作ったのかな?突破力がありそうなのでドラゴンゴーレムを10体追加した。
「魔導レーザー砲一斉攻撃!」
バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!
ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!
魔導戦車とドラゴンゴーレムとギガンテスから出るレーザー砲が傀儡を貫いて行く。こいつらはこちらのゴーレムより脆いようだ。もうすぐ全滅するな。
新たに傀儡兵が現れた。今度は10メートルはある飛竜だ。ワイバーンと似たような物だな。こいつも土色をしている。多分マスティマ王のスキルで作られた傀儡兵なのだろう。通す訳にはいかない。
「魔導レーザー砲発射!」
バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!バチューン!
「ギェー!」
「キャー!」
「グアー!」
ボタボタと地上に落ちて行く飛竜達。もう50体は仕留めたかな。最後尾には私がいるので抜けてきたら落としてやろうと 待ち構えている。だがまだ私の出番はないようだ。
ん!何かでかいのがやって来た。これは50メートルはある大猿の傀儡なのか?でかい熊と似ている気がする。大猿の肩に乗っている3メートルはある大男がいる。あれがマスティマ王なのか?何だあの頭は?地面に届くほどの長さの髪じゃなくてツル?じゃなくて管みたいだな。頭から長い管が10本以上 生えている。全身青色の鎧男だ!黒い2本の角と翼が生えている。
「お前がマスティマ王か」
「ヒューヒューいかにも我がマスティマだ。お前は誰だ?サタナキアの部下か?ヒューヒュー」
「私はサタンさんの婚約者セイア·シンジョウ公爵だ!」
ヒューヒューうるさい奴だ。これはあの沢山ある頭の管が鳴っているらしい。
「ヒューヒューそれではお前がベルフェゴールを倒した女か。ヒューヒュー」
「まあそんなところね」
マスティマ王の後ろには部下の悪魔達が1000人程続いている。マスティマ王は大猿から降りて地上に降り立った。私は前に出てホーリーウェポンを出して身構えた。
マスティマ王は頭の管を地面に向けた。すると管の中から青色の球が地中に入って行った。10秒もすると地中から5メートルはある狼が次々に出て来た。やっぱりこいつが傀儡を作っていたのか。どうやら込める魔力の量で傀儡の大きさは決まるようだ。
「面白い芸があるのね」
「ヒューヒュー我の傀儡兵にやられてしまえ!ヒューヒュー」
1000体の悪魔兵と次々生み出される傀儡兵100体がこちらに襲いかかってきた。
「ギガンテスは大猿を仕留めて!他の者はオオカミを1体ずつ確実に仕留めて!」
「分かりましたニャ!」
「「「了解です!」」」
こうしてマスティマ軍とセイア軍は真っ向から激突した。
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