第177話□大爆発!
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大爆発の後私はしばらくうずくまっていたが回復魔法をかけて何とか復活した。周りを見るとひどい有様でほとんどの者が倒れている。ベルフェゴールは何処だ?いない?何処に行った?
煙が立ち上る戦場を歩いていると猫獣人達が次々と立ち上って来た。どうやら爆発のショックで止まっていたようだ。復活して動き出した者が多い。
「健在なのは26体ですか。ベルフェゴールを探しなさい」
「分かりましたニャ」
しかしいないわね!ん?あれはベルフェゴールの便器ね。隣にギタギタになって死んでいるベルフェゴールを見つけた。本当に死んでいるのかしら?これも分身体なんじゃないかな?まあ一応回収しておこう。
うちの3人は大丈夫かしら?ゴーレム達も次々に立ち上がり復活している。半分は何とか動いているわね。
敵の兵隊も500人以上は立ち上がって南へ帰ろうとしている。こんなの捕虜にしても仕方がないのでいいんじゃないかな。行かせてやろう。
だが傀儡熊は全部倒してしまおう。ゴーレム達に命じて掃討を行っている。しばらくすれば全部片付くだろう。
うちの3人が心配なので天使の羽をつけて空から探してみた。ちょっと進むとエルメスが泥だらけになっているが無事に起き上がって手を振っていた。
「大丈夫?」
「はい。かなりびっくりしましたが何とか無事です」
「ビュリフィケーション!キュア·ハート」
浄化魔法をかけてあげた。更にHPを回復させた。
「傀儡熊の掃討が終わったら帰って来て。私はミーミルとミームの様子を見てくるわ」
「分かりました。あのベルフェゴールはどうなりましたか?」
「うーん。一応死んでいたけど分身体かもしれないわね。まだ分からないわ」
「そうですか」
エルメスを置いて更に北に行くとミーミルちゃんとミームちゃんが一緒にいた。どうやらミーミルちゃんは動けないようだ。
「ミーミルちゃん大丈夫?」
「あまり大丈夫ではないですわ。体が動かないので治してくださいまし」
私が作った体だからすぐに完治させる事が出来た。
「これでいいわね」
「ありがとう。助かりましたわ」
「私は大丈夫よ。援護しようと思ったら大爆発を起こしたのでこちらに様子を見に来ただけだからー」
「無事でよかったわ」
「それにしてもいきなり爆発するってどういうことかしら。わざとなのかなー」
「ベルフェゴールが死んでいたから違うと思うわ」
「なる程ねー」
1時間後には傀儡熊の掃討も終わったので4人で休む事にした。美味しい物を食べてお風呂に入ってゆっくりしている。
「これだけやられると追撃はちょっと無理ね」
「ベルフェゴールの分身体が死んだなら本体はダメージで動けないでしょう」
「とにかくゴーレム達を直すのが先ですわね」
「セイが大変だけどそれが最優先事項ねー」
やられたゴーレムは集めてもらってある。核が壊れたわけではないので比較的早い時間で直せるはずだ。
とは言っても動けなくなってゴーレムが42体。動けるが壊れているゴーレムが28体。猫獣人が74体。大型は動けるが壊れたので2体とも修理が必要だ。1日かけて全部を直した。
次の日
ベルフェゴールの生死を確かめる為エルメス子爵と共に南に向かって転移した。ベルフェゴール城を沢山のゴーレムで囲い降伏を迫った。兵士が何百人も出てきて騒いでいたがベルフェゴール本人は姿を見せなかった。本当に死んだのか?まさかね。しばらくすると副官を名乗るダゴンという男が対応してきた。
「ベルフェゴール様は戦死なされた。だからここには居ない!」
「ならば降伏しなさい。無駄に兵士を殺す事はない!」
「ううっ!確かに·········分かりました。しかし条件を飲んでいただきたい」
負けたくせに何言ってんの?やっぱりベルフェゴールが生きているのね。
「ベルフェゴールが生きているのね。まさかそれを助けろと言うの?」
「その通りです。確かに我が主は女好きで変態でどうしようもないゲス野郎なんですがそれでもこの地を発展させてきたお方なんです」
「それじゃあほとんどいい所がないじゃないの」
「そうよ!3回は殺すべきだわ!魔界中の女の敵よ!」
ここでずっと問答をしていても埒が明かないので1度ベルフェゴールを見に行くことにした。城の奥では台座の上に横たわっているベルフェゴールがいた。意識はないようだ。ん?これで本当に生きているの?
「これ死んでいるんじゃ無いの?」
「え?まさか!ベルフェゴール様!ベルフェゴール様!·········これはもう··········」
分身体に力を与えすぎたのか本体の方がもたなかったようだ。一応死体は回収しておいた。そして相手の軍には武装を解除させた。
「さてここを誰に統治してもらいましょうかね?取りあえずあなたが統治していてください。後でまた来ます」
「べ、ベルフェゴール様」
ダゴンはベルフェゴールの将軍なんだろう。なかなかに忠義に暑い奴と見た。エルメスを連れてセイア城に帰って来た。
「ベルフェゴール城はどうするんですか?誰か行かないと不味いのではないですか?」
「そうなんだけど私たちは4人しかいないしね。ここを守るだけで精いっぱいでしょ。サタンさんに頼むか」
「私もお供します!」
「この前行ったじゃない?」
「副官の同行は必要ですよね」
「サタンさんに会いたいだけでしょ?」
「気のせいですよ」
お前はいつ私の副官になったんだ。まあいいか。エルメスを連れてサタンさんの陣地へ転移した。例によって取り次いでもらう。どうやら今日は陣地へいたようだ。
「何日かぶりですみません。今日は相談があって来ました」
「どうしたんだい?」
「実は先日ベルフェゴールを倒して城を降伏させました。ですが私達にはもう人が居ません。誰か派遣していただきたいのですが」
「ベルフェゴールを倒した!?本当に?君は凄いな!よく倒せたね」
「これからって時に向こうの巨大傀儡熊が爆発して死んでしまったんです。もちろんそれは分身体だったんですが相手の城に行ったら本人が死んでいたんです」
「なる程、それにしても凄い!君は素晴らしい力の持ち主だね。あいつは王と言ってもいい位の力の持ち主だったんだ!」
サタンさんはよほど嬉しかったのか私を抱きしめて喜んでくれた。あーん、恥ずかしくて体が熱いわ!サタンさんの副官のサタナキアさんとレプトさんが驚いていた。
「エルメスよお前たちは本当に凄いな!何なのだその強さは?」
「やはり大将が強いのとゴーレムがすごい所ですかね」
「さっそく手配をしよう。それからセイア様にはこちらで戦ってもらえませんか?」
「サタンさんが望むなら行きます!」
「よろしく頼むよ!」
私だけこちらに来る事になったのでセイア領は3人に任せる事になった。ベルフェゴール城はサタナキアさんが来て管理してくれるらしい。何かあれば魔導通信があるのですぐに連絡出来るので何とかなるだろう。
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