第175話□陣中見舞い
いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。
ベルフェゴール城
「くそー!セイア公爵めーよくもやってくれたなー!わしの大事な便器がー!」
「ベルフェゴール様普通に椅子に座りましょうよ」
「うるさいぞダゴン!わしは便器の上が落ち着くんじゃ!」
「それにしてもセイア公爵は強敵です。 手持ちの傀儡がもう残り少ないです。それに相手の傀儡の方が大きくて強力です。 ここは少し考えませんと」
「うーむ。あれは不味いな。1体ならまだしも20も30も来たらさすがにこの城ももたんな」
「ジャイアントベアーを使いましょう」
「大きくていいんだがコントロールが難しいぞ。だがあれならセイア公爵を傀儡に出来るかもなグフグフグフグフグフ」
セイア城
「うーん!ベルフェゴールめー!まさかこの私が引き返して来る事になるとは!」
「あははは。でもあのベルフェゴールって爺さん笑えたわププププ」
「はー。ミーミルちゃんはのんきでいいわね」
「それにしてもあんなド変態相手によく戦えますね。私は近寄りたくないです」
「ミームちゃんは忙しそうね」
「よい鉱石が採れるから人がたくさん流れてきてるのよ。鉱山の近くに町が新しくできているんでそちらの管理で忙しいわ」
「それはいい事ね。今度魔力を注ぎに行こうかな」
「それはいいもう少し時間が経ってからにしてちょうだい」
「領地は守れているけどだんだん気が滅入って来たわ。ん~サタンさんに会いに行ってこようかな」
「えー私も行くわ」
「あなたは今回戦ってないでしょ」
「全体を考えれば大変多く戦っています。それに私もお父様に会いたくなったわ」
嘘つけ!サタンさんに会いに行きたいだけだろうが。まあでも確かに頑張っているんだからお父さんに会ってきてもらうか。私はエルメスを連れてサタンさんの陣地へ転移した。
ここは国境から約100キロメートル北の前線基地だ。兵隊は何かみんな疲れているな。戦いがきついのかな?部下の人に案内されて私達2人はサタンさんの所に到着することができた。
「こんにちはサタンさん。陣中見舞いに来ました。お収めください」
地上で手に入れた純度の高いお酒と私のホテルで売りに出している体力回復のお菓子を差し出した。
「おお!セイアすまないね」
「苦戦しているようですね。相手はどなたなんですか?」
「正面はベルゼブブ王、東からレヴィアタン王、西からマスティマ王が応援に来てからね。なかなか突破できないんだよ」
さすがにいくらサタンさんが強くても王様が3人が相手となると相当厳しいみたいだ。
暴風龍は半分が壊されて動きが悪いようだ。あの暴風竜を壊すとは相手にもすごい奴がいるんだな。
「暴風龍は新しく作りましたので交換して行きます」
「いつもすまないね。君の今の状況を教えてくれるかい?」
「マモンは倒したと思ったら 分身体でした。 その後はルシファーの城を爆撃して破壊しました。報復に来たマモンの部下の2公爵を倒しました。今は南のベルフェゴールと戦っています」
「なかなか頑張っているね。ベルフェゴールを相手によく虜にされなかったね」
「息ができないのは苦しいですか体は自由に動くので何とか戦えています」
「十分気をつけてくれ!」
「暴風龍は壊れたものは引き取っていきます。新しく10体作りましたのでそちらをお使いください」
「ありがとう」
「ん、んーん」
何だエルメスの奴はモジモジしてサタンさんと話したいのか?しょうがないなあ。
「サタンさんこちらはエルメス子爵。私の将軍で頑張ってくれています」
「おう。セイアをよろしく頼むよ」
そう言ってサタンさんはエルメスの両手を握って激励してくれた。エルメスは鼻血を出して倒れてしまった。
「はひ!かんはりましゅ!」
「コンダクター子爵しっかりしたまえ。陞爵したんだね。おめでとう」
「ありがとうございますお父様」
エルメスはサタナキア公爵に褒められていた。これでいいわね。暴風龍はサタンさんが言っていた通り かなりボロボロになっていた。5体は回収して残りは形を整えておいた。新たに10体の暴風龍を置いて帰って来た。
「ちょっと!しっかりしてよエルメス。何ほわわんとしてるのよ」
「はあ〜んサタン様〜」
「ずっとやってろ!」
「何言ってるのよ!あなたこそせっかく作った暴風龍を全部を出してきちゃって これからどうするつもりなのよ」
「う、また作るわよ」
「金属はどうするの?もう無いはずでしょう?格好つけすぎよ!」
無駄に優秀な娘ね。確かにもう金属が無いな。ミームちゃんが言っていた鉱山はまだ入れないだろうしな。地上で買って来るかな。ジャスティンの所はもう無理だろうし後はムジカ王国位しか無いかな。セイア城に帰りちょっと買い物に行くと言って出て来た。
ここはムジカ王国の科学技術庁長官ブリランテさんのお宅です。アポなしだったが何とか会う事が出来た。
「ご無沙汰しております」
「うっ!あなたはセイア·シンジョウさん。何か御用ですか?」
「実は鉄を売って欲しいんです。10万トン位あると嬉しいんですが」
「随分多いですね。何に使うか教えてもらってもいいですかね?」
「ゴーレムを作るつもりです」
「あの、世界を征服するつもりですかえ?それならお断りなんですけど」
仕方がないから今の状況を話してみた。もちろん悪魔とかは言ってない。異界とだけ話してある。
「それならこちらに被害が及ばないことを約束してくれるならお譲りします」
「ありがとうございます」
こうしてマジックバッグ8個分の鉄を購入することが出来た。暴風龍なら40体分の鉄だ。地上の金貨1万枚だったが有り難い買い物だった。
すぐに魔界に戻り暴風龍作りを始めた。2体作り終えた時ベルフェゴールが攻めて来た。
いつも読んで頂きありがとうございます。面白いなと思ったらいいねやブックマークや評価をお願い致します。もらえると励みになりますので よろしくお願いします。