第164話□分身体
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次の日
私は朝からゴーレムを作っている。それと同時に猫獣人達に命じてワイバーンゴーレムで偵察に行かせている。相手が攻めて来たらゴーレムどころじゃないからね。
ミームちゃんは町の代表との会合に行っている。ミーミルちゃんとエルメスは戦闘訓練だ。サタンさんから借りた兵士は城の整備をしている。
午前中かけてドラゴンゴーレム25体とサイクロプスゴーレム25体を完成させた。これでミーミルちゃんの部隊の分も完成した。あとは金属製のゴーレムを作るつもりだ。さて何を作ろうかな。
「セイ様!北から魔獣が3000体で攻めて来ています。あと1時間でこちらの町に入りそうな勢いです!」
なかなか敵も打つ手が早い!もう攻めて来た。魔獣と言うとマモンかな?
「分かりました。エルメスとミーミルの部隊は敵を迎え討つように伝えてください!それからミームには各町にバリヤーを張るよう伝えてください!」
「分かりました」
「セイ様我々はどうすればいいですか?」
「武器を持って北の町へ 集合してください。もし私たちが抜かれたら後をお願いします」
「分かりました!全員招集をかけろ!」
私はビッグタートルをマジックバッグにしまって天使の羽を使い飛び上がった。北の町の前に降りて平原地帯にビッグタートルを布陣した。エルメスとミーミルの部隊は集合しつつある。あと20分もすれば全部集まれるだろう。
「先制攻撃をかける!ワイバーンゴーレムは北から来る敵を爆撃せよ!私も出る!」
円盤を出して北へ向かう。あーいたいた。確かに魔獣が3000体位いるわね。でも10メートルを超えるのは100体位だ。前より数は多いがこちらも100体追加しているから互角位かな。んーとマモンはどこかな。あの一番後ろのでかい魔獣の上にいるわね。周りに子分が10人位いる。あれはやっぱり大きなカラスに見える!飛び上がってこちらに来るようだ。
ワイバーン達は爆撃を終えると大カラスに向かって行く。こちらの方が全然大きいが相手の方が小回りが利くので死角に回られている。援護しよう。
「ストロングバニッシュニードル!ストロングバニッシュニードル!」
「グギャー!」
「ギャー!」
「ストロングバニッシュニードル!ストロングバニッシュニードル!」
「グアー!」
「ギエー!」
あら引き上げていった。下から指令でも来たのかな?ワイバーンゴーレムは全部で30体あるので交代で攻撃に来ている。こうして敵が 布陣する前に数を500体位減らすことができた。
「来たようですわね。魔導レーザー発射!」
「撃て!」
バシューン!バシューン!バシューン!バシューン!バシューン!バシューン!バシューン!
魔導レーザーの攻撃が始まった。大型と中型合わせて80門の攻撃だ。10回も撃つと相手の部隊は半減していた。射程距離が違うので相手の攻撃が始まる前に勝負はついていた。
「くそ!これじゃあ魔獣が無駄死にじゃ!カラスども相手に取り付いて毒を撒け!」
バサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサギャギャギャー!ギャギャー!ギャギャギャー!ギャギャギャー!
「生物相手なら効くだろうけどそれは無理な話ね」
「なぜ効かないんじゃ!おのれ!まだ手はある!スライム達相手の司令官を狙うんじゃ!」
まあスライム兵は一度やられているから対策もとったので大丈夫ね。
「そんな手が何度も通じるか。獄炎!獄炎!獄炎!獄炎!」
「うぎゃー!」
「うわー!燃えるー!」
「ぎゃー!」
「魔法の杖の威力を見せてあげますわ!フレイムファンタジア!」
ゴオオオオオー!
「ぐあー!」
「溶けるー!」
「いぎゃー!」
あとはマモンだな。この前は逃してしまったけど今回は逃がさないわ。
「プロテクション全面展開!」
「む、お前はセイ!今日こそは必ず倒してやる」
「それはこっちのセリフよ!ストロングバニッシュランス!ストロングバニッシュニードル!」
「ふん!そんな物はうぎゃー!くそっ!左腕に穴が!」
「くらえ!魔導バズーカ!」
ドオン!ボガーン!
「く!これはたまらん!転移!」
ガシャーン!
「なんじゃこれは?障壁か?うむむむ、だが壊れたようだ。もう一度転移!」
「逃がすか!ストロングバニッシュニードル!ストロングバニッシュランス!」
「うぎゃー!!」
ドサッ!
「やった!今度こそ倒した!あれ?何これ?」
倒したと思ったがそこには体調1メートルほどのカラスが横たわっていただけだった。
「ん〜?これが本体?ん〜?分からないわ」
マモンの死体を回収して戦場に行くと戦いはすでに終わっていた。
「エルメス損害は?」
「なしよ!」
「ミーミル損害は?」
「なしですわ」
「マモンは?」
「倒したけど?これがあったの」
「カラス?これ分身体じゃないの?」
「分身に色々魔法をかけて送り込んだのよ。自分の力が何割か入ってると思うけどや殺られてもいい使い捨てね」
「なる程ね。こりゃあ参ったわ。でももう同じやり方は通用しないって分かったはずだから次は考えてくるんじゃないかな?何があると思う?」
「暗殺ですわ!多分私たちを狙ってまた仕掛けてきますわ」
「これは何とか本体を探して叩くしかないわね」
「今は力を蓄え防御を厚くするのが得策よ」
「そうね」
ルシファー皇帝帝城
「ウグッ!はあはあはあふー!分身体がやられたわい。なんて女じゃ!あの戦力で傷一つ負わせることができないのか!」
「なんだ。殺られたのか?あの女は私レベルだ。そう簡単には倒せないよ。何か工夫が必要だな。暗殺なんてどうかな?」
「それならいい手駒がいますのじゃ」
「そうか」
その間に何か考えないとこちらが危ないな。あの地域を取られるのは不味い。何とかあの領地を取り戻さねばならないな。
1時間後
「この者らは暗殺に長けていますじゃ。右から魔鳥プルギニ、こいつは姿を消せますじゃ。真ん中は変身のラミオ、名前通り何にでも変身出来ますじゃ。左は毒魔フルーニ、紫の体は全部が毒ですじゃ」
「うむ。これならば1人くらいは倒せるかもな。頼むぞ!」
「ははールシファー様、必ずやセイを倒して参ります」
これで時間は稼げるな。この間に何とかせねばならん。
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