第159話□祝勝会での挑戦!
いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。
祝勝会だから派手なドレスがいいのだろうけど何色にしようかな。みんなきっと黒や紺などの暗い色になるだろうな。私も同じように合わせた方がいいかな。
コンコン
「失礼します。こちらはサタン様からの贈り物です。今日の祝勝会にはこれをお召しになって欲しいとの事でした」
「はい。ありがとうございます」
なんじゃこれは?黒のドレスアーマーにマント?これじゃあ戦闘服じゃないの。マントは何か意味があるのかな?ちょっと着てみよう。
うん?全部身につけたと思ったが何かまだ残っている?これは兜なのかな?いやティアラかな?頭を全部覆うのではなくてカチューシャを長くして頬のわきと耳を覆うようになっている。耳はとんがっているしティアラの部分も宝石だがトゲトゲだ。
鏡の前に立ってみた。何かすごく怖そう。やたら鎧がとんがっているのよね。うーん?
「キャハハハハハハどうしたのセイー!悪の大魔王みたいよ!」
「う!そうかもしれない」
「凄いトゲトゲですわね」
「うーん。これは悪魔のファッションなのかもしれないわね」
「天使の羽で飛んだらもっと迫力が出ましてよ」
「それは面白いわね」
天使の羽をつけたら羽が黒に変色した。まあいいわね。これは便利ね。
2人は私のもらった黒いドレスを着ている。元々妖精なんだから背中の羽を見えるようにしたらもっと見栄えが良くなると思う。さてもう時間だから行ってみるかな。
サタンさんの帝城の大広間で祝勝会が行われる。今私はミームちゃんとミーミルちゃんを連れて会場に向かっている。
入り口前に来ると係の人に名を告げた。中に連絡が行ったようだ。大きな扉が開いて中に入れた。
「セイ·シンジョウ公爵閣下御入来ー!」
ん?公爵閣下?いつの間に私は公爵になったんだ?これはサタンさんの仕業だな。何か意味があるのだろう。
「公爵閣下だってウププププ」
「フフフセイ様カッコいいですわ」
「そりゃあどうも」
私達はサタンさんのテーブルに向かった。テーブルにはサタンさんとプート·サタナキアさんとアガリア·レプトさんがいた。3人の服装を見ると男女差はあるとはいえ私と同じように黒服にマント羽織っていた。やはり意味があるらしい。
「本日はおめでとうございます」
「ああ、みな君のおかげだよ」
テーブルには席が4つしかない。うちの2人は別の席のようだ。2人はさっさと他の席に行ってしまった。私は3人のテーブルで様子を見る事にした。
「公爵で将軍でないと周りの者も納得しないのだ。だからいきなりで悪かったね」
「そういう事なら承知しましたよ」
「功績についてはこの後みんなに紹介していくから納得しておいてね」
「分かりました」
なる程ね。仮にもサタンさんの婚約者ならばこれぐらいの地位がないと釣り合わないという事を言いたいのかな。
今回の戦いはサタンさん他2人の公爵の軍だけで戦ったがサタンさんの部下には他にも優秀な武将がたくさんいる。多分その連中を黙らせるために公爵という地位が必要だったんだろう。でもこんな小娘を見たら絶対文句を言いに来るだろうな。
祝勝会が始まり私達4人の功績が紹介された。私以外の3人は戦いの時の様子を事細かに報告されている。私はゴーレムを提供したことや後方で負傷者の治療に当たったことが紹介された。復活の事は全体の場で紹介するのは控えたようだ。
会が進み酒や料理が振る舞われている。部下の将軍達が挨拶に来ている。
「サタン様この度の大勝利おめでとうございます!」
「おおシトリー·モアー侯爵よく来てくれたな」
「サタン様おめでとうございます」
「うむ、サイオス·トルカ侯爵もよく来てくれた!」
シトリー·モアー侯爵は豹の悪魔だ。身長は約2メートルで筋骨隆々としている。サイオス·トルカ侯爵はワニの悪魔みたいだ。身長はやはり2メートルぐらいありかなりガッシリした体格をしている。
「サタン様こんなおめでたい席で なんですが婚約者のセイ様いくらなんでもいきなり公爵というのはどうなんでしょうか」
「セイは私と同程度の力があるのだ。先ほどの紹介を聞いたろう。絶対に間違いはない!」
「俺もいきなり公爵というのはどうかと思います。どこか攻め落とした功績があるならまだしもセイ様が勝ったところを見たことはありません」
「何を言っている!セイはアザゼル王を倒しているのだぞ!」
「しかしそれはベリアル様とバラクゴーン殿が一緒だったと聞きます」
なる程、そりゃあもっともな意見だ。まあ私は公爵などでなくても構わないのだが。
「このたわけ者ども!お前たちは見てないからそんなことが言えるのだ。そんなにセイ様の力が信じられないのなら一度戦ってみたらどうだ!」
「そうだ!そうすればそんな口は二度と 叩けなくなるはずだ!」
側近の2人は何てこと言ってくれちゃうんですか!この流れだとあの大男2人と戦わないといけないじゃないの!
「それなら納得です!」
「俺も異存はありません!」
サタンさんを見ると申し訳ないという顔をして頭を下げているようだった。仕方がない!手合わせをしてあの2人をねじ伏せればいいのね。
「分かりました。お相手しましょう」
こうして私はたくさんの部下が見守る中サタンさんの帝城の端にあるコロシアムで2人の侯爵と戦うことになった。
その時妖精2人組は魔界のケーキを堪能していた。
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