第156話□腕輪を渡せたよ
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ゴーレムを作り始めてから10日が経った。100メートル級暴風龍6体と80メートル級ギガンテス2体を作りあげた。金属はまだまだ見つかるので作ろうと思えばまだいくらでもできる。私はゴーレムを全部マジックバッグにしまい家に帰って来た。
「ただいまミームちゃん!ミーミルちゃん!·····あれ?いないわね。何処に行ったのかしら?ん?何かいる?」
「フッフッフーよくぞ見破った聖女セイ!」
「何やってんのミームちゃん。新しいアイテムを手に入れたの?なる程ね。ミーミルちゃんもそこにいるわね」
「オーホホホホホホさすがですわ。よくおわかりになりましたね」
「いやー凄い隠匿能力ね!気づいたのは何となくだったんだけど」
「やっぱりこれ使えるわね」
「そうですわね」
3人で相談してみんなで魔界に行く事になった。みんなが騒ぎ出すので家はこのままにしておく。2人を連れて魔界に転移した。
「へえーここが魔界かー紫色の世界ねー」
「私この雰囲気は嫌いではないですわ」
魔王の所に行ってみた。何かベリアルさんと会議中のようだ。これは後の方がいいかな。帰ろうとしたらベリアルさんに声をかけられた。
「ここまで来て背を向けて帰ることはないだろう。どうしたのかな?」
「今日は私の家族を連れて来たので紹介しようと思ったんですよ。こちらがミーム·シンジョウ。向こうがミーミル·シンジョウです」
「妖精族か?いやちょっと違うか。まあいいよろしく頼むよ」
「ミーム·シンジョウです。よろしくお願いします」
「ミーミル·シンジョウです。よろしくお願いしますわ」
「ベリアルさん何の話し合いをしているの?」
「うむ。次の相手が出張って来ているので対策会議だ」
「今度は誰と戦うの?」
「悪魔王マスティマと言う女悪魔だ!」
「戦力は足りそうかな?」
「相手の能力が分からないので何とも言えないな。今暗部に探らせている」
「お前はサタン様と逢い引きか?」
「え?んー会えればいいとは思っているけどね」
「城に行ってみるといい。多分会ってくれるだろう」
「お前サタン様と互角に戦ったそうだな」
今まで黙っていた魔王が口を開いた。気になるのかな。
「んー互角といえば互角だけど最後まで戦ったら負けるわね。おかけで魔力値が増えたけどね」
「お前相変わらずとんでもない奴だな!」
戦う前は魔力値が30000ちょっとだったのだが戦った後に33000に増えていた。更に10日間ゴーレムを作り続けていたら更に増えて今は34695になっている。今や魔力値がどこまで伸びるのか興味が湧いてきたところだ。
今は猫獣人達と共に車でサタンさんの家に移動中だ。もうすぐ帝城に到着するというところでたくさんの馬車が止まっているのを見かけた。いったい何があるのだろうか?
少し先の東屋でご令嬢達が戦闘服に着替えている。なんかとても嫌な予感がするのだが。
「聖女セイを倒せばサタン様に腕輪をもらえる!何としても倒してみせるわ!」
「早い者勝ちですわ!」
「絶対に私が倒してやる!このまま諦めてなるものですか!」
ご令嬢達はここから見ただけでも20人ぐらいはいる。いったいどういう事なんだろう。サタンさんが言ったのかな?
「ちょっと聞いてみようかな?」
「セイ様!これは罠ですわ。陰謀の匂いがしますわ!」
「あ、いたわ!聖女セイよ!私が倒す!」
「私が殺るわ!」
「私が!」
「私よ!」
「殺す!」
どうしよう!ご令嬢を殺す訳にはいかない!しかし、この勢いではすぐに乱戦になってしまう。寝てもらおう!
「ホーリークレイドル!」
ドサッドサッドサッドサッドサッ!ドサッドサッドサッ!
8人寝てくれた。まだ10人以上いる。困ったな。しょうがない剣ではなくて槍の柄で叩き伏せよう。10本の槍を反対に持って相手をする。さすが魔界のご令嬢!みんな鍛えている。だが次々に槍で叩き伏せられる。
ガンガンガン!ギンギン!ガンガンガン!ギンギンギン!ガンガンガンガンガン!
「ギャ!」
「うあー!」
「ウグッ!」
9人倒れてくれた。後は3人だ。魔法をガンガン撃って来る。ここはあえて受けよう。プロテクション3層を全面展開した。
「炎熱魔法連弾!」
「刺突電撃!」
「獄氷凍結!」
ゴォーゴォーゴォー!ビカッビカッビカッ!ピキピキピキピキ!
パリン!
あれっプロテクションが砕けた。さすが魔界のご令嬢だわ。プロテクションを二重に張り能力向上をかけた。
「プロテクション3層!プロテクション3層全面展開!オーバーオール!」
あとは槍で叩き伏せる。
ガンガンガンガンガンガンガンガンガン!
「キャー!」
「アウッ!」
「ウグッ!」
これで全滅した。回復魔法をかける。
「エリアエクストラヒール!」
これで痛くはなくなるだろう。いったい誰が焚き付けたんだろう。あれこの人達はサタンさんとの手合わせで一緒にいた人達だな。
「さすがセイ様ですな。名だたるご令嬢方をあっという間に全滅させるとは。ハッハハハハ」
「実に素晴らしい力だ!」
「貴方達は誰ですか?」
「申し遅れました。私はサタン様の側近プート·サタナキア公爵と申します」
「私はアガリア·レプト公爵と申します。我ら2人はサタン様の将軍を務めております」
「何でご令嬢達を焚き付けたの?」
「貴方様であれば彼女らなど手玉に取るのは造作もないことではないですか」
「それにいつまでも彼女らに同格と思われては困りますのでここらで示しをつける必要がありました」
なる程そんな意味があったのか。力が全てを支配する魔界ならではの考え方ね。ご令嬢達は完全復活しているしもう大丈夫ね。
「サタン様はこちらです」
「どうぞお進みください」
黒い甲冑を纏い地図とにらめっこをしているサタンさんがいた。戦の準備かな?
「こんにちはサタンさん。おじゃましますね」
「おお!セイ久しぶりだね」
「誰と戦うのですか?」
「ん?ああ、相手は悪魔大王マモンだよ。アザゼルがやられたんで相手は全軍動いているんだ」
はーどんどん強い奴が出て来るのね。きりがない感じだわ。そうだ!腕輪を渡さなきゃ!
「これは私が作った癒しの腕輪です。受け取ってください」
「おおーありがとう。大切にするよ!」
左手首に着けてくれた。あれ私を引き寄せてどうするの。抱きしめられた!ふー意外と心地よい。
「う、うほん!そろそろ戻ってきて」
「2人の世界に浸らないでくださいな」
「あ、紹介します。 私の家族のミーム·シンジョウと ミーミル·シンジョウです」
「セイのお姉さん達だね。よろしく頼むよ。妖精族だね」
「「はい」」
この後しばらく話し合いをした。
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