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第15話□Cランクの依頼

私はCランクの冒険者になったからためしにCランクの依頼を受けてみようと思う。魔獣討伐をして実力をつけるのが目的だ。


冒険者ギルドの掲示板にはいくつか仕事が掲示されていた。歯ごたえのありそうな依頼1つはメタルリザードの討伐。これは最低でも体長3メートルはある硬い トカゲの討伐だ。もう1つはジャイアントベアーの討伐。こちらは体長4メートルはある大熊の討伐になる。


どちらが近いと言えば森にいるジャイアントベアーの方が近いだろう。だからこちらを引き受けることにした。


受付に行くと確かにCランクの依頼だがパーティーでやるのが普通だと言われた。まあそれは個人の責任ということで了承してもらった。


北門から出て薬草採取に行った森の奥を目指した。祝福をかけたところがまた木も草も伸びている。前より成長が進んでいるような気がする。私の魔力が増えたからかな。


さらに森の奥に進むこと1時間。偶然にもジャイアントベアーに出くわした。しかも2体も同時に。こいつは毛皮が高く売れるそうなのであまり傷つけたくない。 だからぶん殴って倒すことにした。


プロテクションをかけ魔力の腕を伸ばした。思いっきり振り上げて クマの首のところを狙った。


ゴキン!すごい音がしてクマはそのままうつ伏せに倒れた。どうやら首の骨が折れたようだ。


もう1頭が全力でこちらにかけてくる。さすがに受け止めたら吹っ飛ばされるので前方にプロテクションを張り直した。


ドッカーン!さすがのジャイアントベアーの突進も止められた。すぐさま魔力の腕で首を絞める。いくら暴れてもグルグル巻きになっているのでそう簡単には取れない。1分ぐらいでジャイアントベアーは絶命した。戦った後にゲロを吐いていた私はどこ行ってしまったのだろう。人間って変われるものなんだな。


さてこのジャイアントベアーは肉も食えるらしい。だったら全部持って帰らないといけない。マジックバッグの中にはもう色々と入ってるのでこんなでかい熊入るだろうか?


試してみたらなんと入ってしまった。これは私の魔力が多いからかな。もう1頭も入った。マジック バッグというのは本当に便利なものだ。高いお金を出して買った甲斐があったわ。


その後私はトコトコと歩いて1時間ほどしてギルドへ帰ってきた。受付で報告し狩ってきたジャイアントベアーを見てもらうことになった。裏の解体部屋に行きジャイアントベアーを2頭出した。


「す、すごい。本当に1人で倒してきたのですね。しかも2頭も!見ているのにまだ信じられません」


「さすが鉄壁のセイだな。これは今から解体したら夜中になっちまうんで金は明日にしてくれ」


「分かりました。解体の皆さんにはご迷惑をかけますがお願いします。あの〜その鉄壁のセイというのは何なんですか?」


「おう!あのタロスのおっさんと10分以上やり合って傷一つついてねえんだから それくらいの二つ名はつくわな」


「そういうものなんですか?」


「そういうもんなんだよ」


攻めはともかく守りは評価してもらったという事ですね。ジャイアントベアーの処理をお願いして私は宿に帰ってきた。


ラビット亭でご飯を食べていると女の子3人に声をかけられた。


「こんばんは。私たちは『乙女の光』のメンバーのリーダーフリーダです。ランクはCランクです」


「魔法使いのメロディです。同じくCランクです」


「斥候のロザリンよ。あたしもCランクよ」


「私は神聖魔法使いのセイです。Cランクです」


「あなたタロスさんと互角に戦った人でしょ。よかったら私たちと組まない?ちょうど回復役が欲しいと思ってたとこなのよ」


なるほどスカウトか。昨日練習場で戦ったから それを見ていたのね。ん〜どうしようかな。私は人と組んだことがないので みんなの力がわからないわ。


「とりあえず1日でしたらご一緒してもいいですよ」


「分かったわ。それじゃあ明日の朝8時にギルドで会いましょう」


「分かりました。よろしくお願いします」


彼女たちも ラビット亭に泊まっていたのね。全然わからなかったわ。なんかちょっと明日が楽しみね。


翌日の朝


私は8時より前に冒険者ギルドに行きみんなが来るのを待っていた。昨日のジャイアントベアーの報酬は魔石が2個で銀貨80枚、爪や肉が2体で銀貨60枚、毛皮は金貨1枚と銀貨40枚になった。やはりCランクともなるとFとは違ってかなりお金になるものだ。


「おはようセイ今日はよろしくね」


「はい、こちらこそお願いします」


結局請け負ったのはメタルリザードの討伐だった。これは北門から出て東側にある岩場に生息しているそうだから馬車を借りて行くことになった。メタルリザードを仕留めたらこの馬車で運ぶつもりらしい。


岩場に着いて多少歩いたらすぐにメタルリザードは見つかった。やはりメタルリザードは固くて丈夫なので討伐料は高くても人気がないようだ。


「いたいた」


「あれがメタルリザードね」


「5体もいるよ」


このメタルリザードというのは別に火を吐くわけではないが非常に硬く生命力が強いので人気がない。


相手の動きはかなり早く、すぐにこちらに向かって走ってきた。前方3メートルにプロテクションを張った。


「プロテクション!」


メタルリザードは前に進めないで もがいている。すぐにフリーダとロザリンが剣で切りかかったりメロディが魔法を放った。これは炎の魔法だからファイヤーボール かな。なるほど!詠唱してから撃つのが普通なのね。


今は私が抑えているのは2頭のメタルリザードだ。彼女たちの剣はなかなか通らない。これは時間がかかりそうだ。


後ろから違うメタルリザードが来たのでそちらにもプロテクションを張った。魔力の腕の先を尖らせて相手の口から刺してやった。これで1頭片付けた。


残りの2頭が後ろからまた来たのでまたプロテクションを張った。今度は新しい杖の出番かな。ホーリーアローを口に撃ち込み更に2体倒した。凄い威力だな!こんなに出力が上がるんだね。


フリーダとロザリンは相手の喉を裂いて倒していた。メロディはファイヤーボールをメタルリザードの頭に当てて倒していた。なるほど酸欠になったのか。


「はあはあはあやっと倒せたよ!セイの魔法で止めてくれたからまだ楽だったよ」


「はあはあはあ·····そうだね」


「頭が焼けちゃったよー。評価が下がるー!」


「それでこれは馬車までどうやって運ぶのかな?」


「「「あ、!!」」」


私のマジックバッグで運べる事を伝えた。何と5体全部入れる事が出来た。代金については次の日に受け取る事になっている。


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