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第149話□黄泉送り1万人!

いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。

悪魔王ベリアル新居城


「バラクゴーンよ。長年の宿願がかなって領土も倍になった。 これもひとえに お前の働きのおかげだ。 よってこの地はお前に任せようと思う」


「はい。ありがとうございます。しかし私には部下がおりません」


「我が貸し与えた1000名の者たちがいるではないか?」


「それについては考えがございます」


「ふむ。何とかなるのだな?では任せるとしよう。それにしても聖女セイを何とかここに留められないものかな。あれだけの逸材実に惜しい!」


「そうですな。あやつの力がなければこの宿願も果たせなかったと思います」


「何かセイが興味を持つようなものはないのか?」


「本人は宝石やドレスは好きなようですが男っ気はありませんな。好みが分かりません」


「あのゴーレムを見るに強い者が好きなのではないか?」


「そうかもしれません」


「おお!そのセイが来たようだ」


「お待たせしました」


私達3人は向い合せでソファーに座っている。報酬の話かな。まさかまだここに居ろって言うんじゃないわよね?


「よく来てくれた。今回の戦いで勝てたのもお前のおかげだ。これは報酬だ」


ベリアルさんはたくさんの宝石とお金をくれた。これは素晴らしい。


「ありがとう。これでお役御免ですね」


「改めて俺から願いがある。地上の俺の部下をこちらに送って欲しい。私の部下は3000人ほどだ」


「はあ?3000人?私が魔族のいる地域に行ったら袋叩きにされるわよ」


「それについては俺が一緒に行けば何とかなるだろう。3000人という数もお前の使っている魔鉱石を使えば何とかなるんじゃないのか?」


うん?魔鉱石か!それは考えたことなかったわね。やってみないと分からないな。一応やってみるようには伝えた。報酬は払うと言っているがどうしたもんかな。


次の日


「それじゃあ行きますよ!」


「うむ!」


転移の羽を使った。リンドブルム共和国の自分の家に着いた。久しぶりね。家の中からミームとミーミルが出てきた。


「お帰りなさい。ギャー魔王!キャーキャーキャー!」


「な、何で!魔王がここに?これは気づきませんでしたわ!」


「色々あってね」


2人に事情を説明して私たち2人は魔族領に飛んだ。ここは私が来たことがある第1前線基地だ。


「あっ!聖女!みんな集まれ!聖女を討ち取れー!」


「待て!」


「おおおー!魔王様!よくぞご無事で帰られましたな!」


今度は魔王がみんなに事情を説明している。全く不思議な光景だ。


「久しぶりでみんなと話すことも多いと思います。私は魔鉱石を補充して明日の朝ここに来ますので それまでに準備をお願いします」


「うむ。分かった」


私は魔鉱石を取りに鉱山に飛んだ。プロテクションを解いて中に入りたくさんある魔鉱石を採取した。もちろん宝石も取っておいた。


その後すぐに家に帰りステータスを確認した。魔力値が3万を超えていた。んー確かに悪魔王と2度も戦ったしな。これくらいは魔力値が伸びるというものか。


しかし、いきなり大勢の人間を魔界に送るとなると相手が魔族とは言えうまくいくかどうか心配だ。


だからってリンドブルムの民を実験に使うことはできない。やはり ぶっつけ本番しかないな。


次の日


私は転移して第1前線基地に飛んだ。着くと魔王を始めとしてたくさんの魔族が集まっていた。


「お前は聖女!ウキー」


「話しただろうサルエル!今は共に戦う仲だ」


変態セーラー服ふんどし女だ!本当に久しぶりだわ。暗殺部隊の猫獣人もいる。


「魔王様!そうはおっしゃいますが我らは仲間を討たれた恨みがありますニャ!」


「私はこのまま帰ったっていいんですよ。もう約束は果たしましたから」


「ウキー!」

「ニャニャー!」


「まあそう言わんで俺たちを魔界へ送ってくれ」


昨日の話だと部下3000人という話だったがそれよりはるかに多い気がする。


「ちょっと魔王!数が多いんじゃない?」


「んー最初は兵士だけと思ったんだがな。その家族たちも一緒に行きたいと言い出したのだ。だから悪いが3倍以上になっている。約1万人っていうところだな」


「簡単に言わないで欲しいわね」


なるほど。魔王の家族もいるな。ひょっとしてあの娘はレビライムちゃんかな?かなり大きく成長している。もう見た目は10歳位に見える。立派になったな。


「大人数を送ったことがないのでぶっつけ本番になるけど、できるだけ多く送ろうと思うわ」


「よろしく頼む」


特大魔鉱石を前に出して黄泉送りの準備をする。魔力を流して魔鉱石を包んだ。今度は魔鉱石から魔力を出して魔族のみんなを魔力で包む。いや全員は全然無理だな。1000人位でやってみよう。


「アンダーワールド!」


よし!上手くいった。1000人は送れただろう。ステータスで自分の魔力を確認したら1000ぐらい減っていた。魔鉱石を使えばかなりの人数を送ることができることが分かった。


「続けて行きます!」


魔力で魔族の皆さんを包む!ちょっと慣れてきたな。さっきより多くの人々を包むことができている。


「アンダーワールド!」


成功した。1500人くらいは送れたと思う。ステータスを確認したが魔力値は1300減っていた。これなら大丈夫ね。


3回目2000人、4回目2000人、5回目2000人と成功した。残りはもう1500人位だ。


「アンダーワールド!」


これで全部送る事が出来た。後は見送りの人々だけになった。


「これで全員送れたと思います。これから魔族はどうするんですか?」


「主力はみんな魔界へ行ってしまいましたので我々は南への門を閉じようと思います」


魔族はまだ何百万人もいるようだが 一応外を攻めることはしないという意思表示なんだろう。


まあ人間側も魔族領を攻めようなんていう奴はいないのでこれでいいのかもしれない。


「それでは私はこれで失礼します」


「お世話になりました。これは魔王様から預かっていたお礼です。受け取ってください」


「ありがとう」


私はリンドブルム共和国に転移して帰って来た。色々あったけどこれで一段落だわ。

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