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第14話□A級と勝負

私が泊まっている宿屋は一晩大銅貨5枚の『ラビット亭』というところだ。ビオラの町の北側にあり なかなか清潔で治安も良くて私以外の女の子も結構泊まっている。食堂で出すラビットの肉が絶品だという噂だ。


私はしばらくここを拠点にして冒険者としての力をつけていこうと思っている。教会の追手のことは気になるけれど今はもっと強くなろうと思っている。


とりあえず どこに何があるかぐらいは知らないと困るので午前中は街を歩き回ってみようと思う。午後になったら北の冒険者ギルドに行って実力を見せないといけない。


ラビット亭は冒険者ギルドから5分ぐらいのところに位置していてその間には武器屋 防具屋 道具屋が並んでいる。


朝ごはんはラビット亭で食べてきたのだが昼がまだなので屋台で串焼きを買いベンチに座ってそれを食べている。


さてそろそろ冒険者ギルドに行ってみるか。受付の人に自分の名前を伝えて戦いを見てもらう約束をしていると伝えた。


早速裏庭の練習場に案内された。しばらくするとガタイのいいおっちゃんが現れた。


「お嬢ちゃんがセイちゃんかね?わしはAランク冒険者のタロスだ。剣士をやっている。ギルドマスターに君の実力を見てほしいと言われている。ちょっと戦ってもらうぞ」


「神聖魔法使いのセイです。よ、よろしくお願いします」


Aランクって言うんだからきっと強いんだろうな。杖を構えてとりあえずプロテクションを張り巡らせて魔力の腕を伸ばしておく。相手が斬り込んでくるのでホーリーアローで迎え討つ!


「ホーリーアロー!」


魔力の矢は相手に刺さることはなく剣ではたき落とされてしまった。私はホーリーアローを連射した。5回撃ったが全て弾かれてしまった。魔力をはじくってどういう剣術なのよ!もう数で勝負だ。


「ホーリーレイン!」


約30本の光の矢がタロスを襲うが 全部弾き飛ばされてしまった。A級って強いのね。うわぁ一瞬で距離を詰められてしまった。剣で斬られる!


ゴン!ゴン!ゴン!


「何じゃ?ああ保護魔法か。硬いのー!」


ヒエー!痛くないけど怖い〜!マッチョで迫力があって怖すぎる〜!すぐに魔力の腕で相手を薙ぎ払う。


ドスッ!


「うおっ!やるな!」


一発お腹に入れたけどその後は剣で全部防がれてしまった。どうしましょう。全然私の力じゃ勝てないわ。さすがA級ね。


魔力の先を尖らせて足からも出して4本にしてみた。それでひたすら突くことにした。


ガンガンガンガンガンガンガン!うわー尖った魔力の腕を全部弾かれてしまった。このおっちゃん元気ね。最初の一発以外は全然当たらないわ。


これは困ったわ。もう参ったしようかしら。でもこれは修行が必要ね。追っ手にA級がいたら1人でいい勝負だもの。これじゃあ捕まっちゃうわね。


そうだ!ホーリーレインと魔力の腕の同時攻撃で行こう。


「ホーリーレイン!」


後は地面すれすれから魔力の腕を伸ばして突いていく。


「うおー!!!」


ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン!


「はぁはぁはぁはぁやるのお!」


「あのーこんなものでよろしいでしょうか?これ以上は戦えないので〜」


「せっかく面白くなってきたのに もう終わりか?」


「な゙、何言ってるんですか?もう10分以上戦ってるでしょ。実力を見るのには十分だと思うんですけどー」


「なるほどな。それじゃあここまでにするか」


「はあ〜ありがとうございました〜」


「ふぅ」


「あのタロスさん。どうやって私の攻撃を防いでたんですか。あの魔力見えないと思うんですけど」


「うむ。勘じゃ゙!勘!」


うえーこのおっちゃん勘で私の攻撃を全部防いだの!とんでもない奴だわ。


しかしこのままじゃ決め手にかけるわね。戦うのは専門じゃないけどもう少し修行しないとだめね。


「あのタロスさん。たまにでいいんで修行をつけてもらえますか?」


「おう!いいぞ。自分のパーティーが仕事でない時はいつでも来い!」


「ありがとうございます」


気がつくと練習場には人がたくさん集まっていた。他の冒険者が私たちの模擬戦を見ていたようだ。


「あの女の子閃撃のタロスと互角に戦ってたぞ!とんでもないな」


「どうやってたかは分からないけどすごい手数だったな」


「あれだけ撃って魔力切れを起こさないなんて。どんだけ魔力があるんだよ!」


いやー目立つのは困るわ。そろそろ引き上げましょう。私は急いで 練習場を後にした。


冒険者ギルド練習場


「タロスよ。見せてもらったぞ!いい勝負だったな?」


「とんでもないお嬢ちゃんだぞあれは!わしの攻撃が一発も通らなかったわい。ぐはははは。攻める方は甘いが守る方は鉄壁じゃったのー」


「お前と互角ということはA級でもいいってことだな」


「一概にそうとは言えんが守りだけなら S 級でもいいな。がはははははは」


「うーむ。分かった。助かったよ」


ビオラの町の公園


「ステータス オープン」


レベルは17魔力値は1357になってる。また増えてるわね。まあ多くなるのは良いことだわ。杖を良くしてもあのおっちゃんには勝てないわ。 だいたい攻撃は私の領分じゃないのよね。それでもないよりはマシかな。ちょっと道具屋さんに見に行ってみよう。


ええと神官用の杖で魔石が入っているやつはこれかな?この黄色の魔石が入ってるやつね。杖の長さは私が持ってるのと同じくらいね。


「あのすみません。この私の持ってる杖とこの黄色い魔石が入ってる杖はどれぐらい威力が違うんでしょうか」


「一概には言えないですけど1.5倍くらいの出力の違いはあると言われてます」


「分かりました。ありがとうございます」


それでも戦力の補強になるなら買っておこうかしら。お値段は金貨 12枚。まあ仕方がないわね。早速 購入しておいた。その他にポーションの瓶を300本買っておいた。


私の代わりに前衛で戦ってくれる あのタロスさんみたいな人がいたらいいのにな。


町の北西に森があると聞いたので そこに薬草を取りに行くことにした。3時間もあれば行って帰ってこれるでしょう。


30分ぐらい歩くと森があったので中に少し入ってみると薬草を見つけた。よし誰もいないので この地に祝福をかけよう。


「ブレッシング!」


うわー伸びてきた伸びてきたー!薬草の他に毒消し草も生えている。これも取っていきましょう。 2時間ぐらい採取をして帰ることにした。薬草300本と毒消し草100本を採取することができた。これはポーション用なので自分で持っていることにした。


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