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第134話□リュマンダ帝国入り

いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。

猫獣人達はそれぞれ思いついた方法で商売をしていた。一番実入りが良さそうなのは魔物肉販売かな。魔物の肉だが臭みがなくて塩だけでもとてもいい風味を出していた。どっから仕入れてきたかタレの方もなかなかの味だった。


「セイ様お収めくださいニャ」


「いや、みんなが考えて稼いだお金だからみんなのために使いなさい」


「分かりましたニャ」


その後片付けをして10時には出発することができた。2時間後には国境に着いた。ここがリュマンダ帝国入口か?


猫獣人達が手続きをしている。どうやら観光という名目でこの国に入るようだ。入国税1人銀貨1枚を払って中に入ることができた。と思ったら呼び止められた。


「ぐへヘヘヘヘお嬢さん達は何か危険な香りがしますなぁ!ちょっと別室にて身体検査をします!ぐふぐふふふふ」


危険な香りとか言われると否定はできないんだけどあのいやらしい感じで身体検査は嫌だな。ぶちのめして逃げようかな?んー!ミームちゃんに『旅行もまともに出来ないの』とか言われそうだな。どうしましょう。あらもう猫獣人達が調べられている。


「こ、これはなんだ?ナイフがたくさんあるではないか!しかも毒が塗ってあるぞ!」


「護身用ですニャ!別に国境の警備兵を殺したりしませんニャ」


「こんな旅行者がいるかー!んー?このマジックバッグは怪しいな!中を見せてもらおう!」


「これは乗り物ですニャ」


警備兵が中身を出してしまった。フェンリルゴーレムが出て来た。


「な、何だこのバカでかい獣は!?こんなのが乗り物のわけないだろ!」


「猫が乗り物って言ってんだから乗り物なんだよ!グルルルル」


「しゃ、喋った!なんだこれは?」


みんな話せるようにコンピューターを組み込んである。うーん。もうどうしましょう。やるしかないかな。フェンリルゴーレムが前足を警備兵にかけた。いや肉球でナデナデしてる!


「お前らいつも旅人のマジックバッグを改めてるのか。そんなことを許されてるはずがないだろう?越権行為だぞ!フフフ」


「これだけ怪しい物が出てきたんだ俺の勘は当たっていたってことだろう!」


「我らのご主人様はこの警備に値するお方だ!今日はお忍びで旅行に来ているのだ。お前、事を荒立てて戦争を仕掛けたいのか?」


「何言ってるんだ。これだけの戦力を持ち込んでおいて戦争したがってるのお前らだろう」


フェンリルゴーレムが肉球で警備兵の頭をコネコネしている。猫獣人の合図で残りのフェンリルゴーレムが全部出てきた。


「どうする?このまま戦争になれば原因はお前になるだろうな。不当な取り調べ!事もあろうに身体検査!お前はクビだろうな」


「う、うぅ」


あれ!下着姿で逃げ出している猫獣人がいる。他の旅人が騒ぎだした。


「おい、この国やばいんじゃねえか?」

「出た方がいいかな?」

「なんだあれ女が襲われてるぞ」


「くっ!異常なしだ。通ってよし!」


結局何もなかったかのように入国することができた。こんなに機転が利くならお供がたくさんいるってのもいいわね。フェンリルゴーレムを全部しまって車で移動を開始した。


「一番近くてそこそこ大きい町を探してちょうだい」


「分かりましたニャ」


それで見つけたのは湖の町レークタウン。さっそく湖畔に宿を取り遊覧船に乗ろうとしたが近くの石切り場で働かされている人たちを見たら乗る気がなくなってしまった。この国にも奴隷階級が存在するようだ。


「お前ら急げ!今日中に規定の量を用意出来なきゃてめえらは廃棄だからな!」


鞭で叩かれながら働かされている。絵に描いたような奴隷だわ!思わず声をかけてしまった。


「あのーあんまり人をいじめるのはよくないですよ」


「何ー!俺の奴隷をどう扱おうが俺の勝手だ!それともお前が石を切り出して王子の所へ持って行ってくれるのか!」


話を聞くと王子の別荘を建てるのに石の敷物が必要なんだそうだ。 それを大至急届けないと自分の身が危ないということだ。ムジカ王国でも聞いたがここの皇子はろくでもない奴のようだ。名は第2皇子グイド·リュマンダだそうだ。


「石なら切れますよ。ストロングバニッシュレーザー!」


10分位で石を切り出してあげた。消滅魔法を限りなく細くして光をずっと当てて切っていくのだ。真っすぐ切れてもう仕上がっている。こういう仕事も楽しいわね。


「オオオーありがとうございます!これで死なないで済む!」


奴隷達にエリアヒールをかけてあげた。よし、これで心置きなく遊覧船に乗れるわ。あれ?石屋の旦那まだ動かないわ?何で?


湖の中にある小島まで船はあるが持って行く力がないそうだ。仕方ないので猫獣人を貸してあげた。待てよ!?このまま行くとその素行の悪い王子と鉢合わせする可能性が出てきたわ。私は行かない方がいいかな。いやいやまた猫達が余計な喧嘩を売ってきても困るし、一応ついて行こう。


遊覧船じゃなくて貨物船に乗ってしまった。小島に着くと皇子の別荘は完成していた。なるほど後は石を敷くだけになっていたのか。


「やっときおったな。こののろまどもめ!」


いきなり鞭で叩いてきた。猫獣人は飛びかかろうとするが仲間に押さえつけられ踏みとどまった。あら?他にも倒されている人が5、6人いる。この人達は皇子の怒りに触れてやられたらしい。エリアヒールをかけてあげた。


「エリアヒール!」


みんな起き上がる事が出来た。すると皇子は気に入らなかったのか 私の方に鞭を振るってきた。


バチンバチンバチンバチンバチンバチン!


だけどプロテクション3層が張ってあるので特になんともない。皇子の方が息切れしている。


「はあはあはあなんだ!この女は!衛兵出てきてこの女を捕らえろ!」


20人ほどの衛兵が私たちの周りを取り囲んだ。


「私はあなたの部下じゃありません。ましてや奴隷でもありません。どういうつもりですか?」


「この国にいて俺様の言うことは絶対だ!逆らう奴は皆殺しだ!」


ええー!ロッドレイ王国の貴族よりバカタレだ!こんなアホがいるんだな。びっくりしました。


「強ければ何をしてもいいんですね?なるほど!それならあなたを倒します。覚悟しなさい!」


「猫獣人は敵の兵隊を無力化してください。但し殺さないでです」


しまった。ミームちゃんの言った通りになってしまった!

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