第132話□パーティーに行くぞ!
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ムジカ王国王宮
「科学技術庁長官ビバーチェ·ブリランテともあろう者がなぜ聖女を取り込まなかった!」
「はっ!申し訳ありません。ジェット機を渡す訳には参りませんでしたので」
「確かにジェット機は我が国の切り札になる物の一つだ。だが聖女を取り込めれば軍事的にも大陸でかなり有利になるのだ」
「しかしこれ以上は危険です。あの物は1人で一国を滅ぼす力を持っております。それにわが国には聖女を引き留めるだけの物がありません」
「聖女は最近成人したと聞く。いい男を紹介したらうちの国との関係を強められるのではないか?」
「確かにそうですがあの者は異世界から来た者で我らとは常識が違っております。よほどの人物でないと彼女を魅了することはできないと思います」
「ふーむ。まあやってみて損は無いだろう」
「はい。ですが荒事だけはお避けください。絶対に勝てませんから」
「そんなに強いのか?そんな人間が本当にいるのか?」
「先日王都の第1騎士団と第2騎士団合計100名で合同訓練をしましたが彼女には指一本触れることができませんでした」
「ふむーなるほどなあ。そんなに強いとなると鬼のような女のイメージがあるが見た目はどうなのだ?」
「見た目は綺麗で可愛い女の子です。見た目ならば文句を言う男はいないでしょう」
「ふーむ分かった」
リンドブルム共和国セイの家
「ねえミームちゃん!ムジカ王国から王家の主催のパーティーの招待状が来てるわ。これ何のつもりかしら?」
「え?セイを取り込みたいんでしょう。多分いい男をたくさん用意して待ってるわよ!」
「えー!貴族の男なんか興味ないわね」
「じゃあどんな男がいいのさ」
「かっこよくて私より背が高くてか弱い私を優しく守ってくれる人がいいわ!」
「···········何言ってんの?あんた?そんな奴いるわけないでしょ!」
「何でよ!」
「あんたより強いって言ったらもう悪魔皇帝位しかいないんじゃない?魔界へ嫁に行け!」
そうかなー探せばいるんじゃないかな?それにしてもこの招待状どうしようかな。今回はやめておくかな。
「ところで今の私の財産ってどうなっているのかな?」
「あーそれなら凄い事になっているわよ!」
「まあギルドに振り込まれている額を見てちょうだい」
「どれどれ?」
病院とホテルの利益が金貨10万枚。復活代が金貨2万枚。戦艦代金が金貨3万枚。魔鉱石代金が金貨5万枚。宝石売り上げが金貨1万枚。下着売り上げが金貨1万枚。ゴーレム関係が金貨2万枚。盗賊や悪魔の報奨金が金貨2万枚。合計で金貨26万枚!前の残りを足すと全部で金貨30万枚になる。
「ほんの4か月の収入がこれなの?国庫は大丈夫なのかな?」
「そちらは全然大丈夫よ!税収や魔王軍や悪魔の討伐の協力金や最近ではカンティス王国での収入なんかもあるからね。あなたの収入よりは多いわね」
「ふーん」
そんなに多いとは知らなかったわ。まあ妖精2人組に任せておけば大丈夫でしょうね。
「あなた達はどうなの?」
「私達はお給料だけだけど金貨1000枚以上は取っているわ」
「ふーん。そうなの」
「それならちょっと旅行に行って来てもいいかな?」
「戦争しないなら何処に行ってもいいわよ」
「それならムジカ王国のパーティーに参加してちょっと旅行に行って来るわ」
「行っても全然大丈夫だけど揉め事は起こさないでね!」
「分かってるわよー」
ムジカ王国のパーティーに出る返事を出してから次の日に私は出発した。今回お供は猫獣人たちだ。
ムジカ王国で買ったゴーレムのコンピューター部品を量産して組み込んできたから話せるようになっている。
「セイ様我ら2人だけで良いのですかニャ?」
「必要があるなら向こうに着いたらみんな出て来てもらうわ。ビッグタートルに移動したらみんなを改造してから行くつもりよ」
「分かりましたニャ」
転移してビッグタートルに着くとさっそく改造を行った。持ち場にいるのは25人だ。1時間で作業を終わらせ転移してムジカ王国の王都に着いた。
お供はメイド服の2人だけ出している。私はワンピース姿だ。指定の宿に着くと部屋に入り休憩した。
「セイ様お供は何人にしますか?」
「お世話係2人、護衛2人でいいかな」
護衛係は黒のドレス姿だ。お世話係はメイド服のままになる。
「リンドブルム共和国のセイア·シンジョウ様ですね。お待ちしておりましたよ」
「はい。よろしくお願いします」
私は白のフリフリのドレスを着ている。せっかく買ったアクセサリーもそれなりに身につけている。お化粧はミームちゃんに教えてもらったので軽めにしてみた。
さてどんなパーティーなのかな?え?名前を紹介されて中に入るの?これもなかなか恥ずかしいわね。中に入ると席が決まっているらしくそこに案内された。
「こんばんはお嬢さんよろしくね」
「はあ、よろしくお願いします」
となりには目鼻立ちのはっきりしたなかなかかっこいい男が座っていた。へーどんな人なのかな?
中を見ると男性が50人女性が50人くらいの人がいるのが分かった。隣のイケメンは何か一生懸命私に話しかけてくるがなかなか内容は頭に入ってこない。んーなんか中身があんまりないような気がする。反対側の人を見てみるとこちらはなかなかたくましい男の人だった。何か自分の功績を自慢することが多くて聞いてて退屈してしまった。
どうやら王様がご入場のようだ。
「ムジカ王国アントニオ·ムジカ様のご入場です!」
ここの王様はアントニオって言うんだ。奥さんを連れての入場だ。 なかなか貫禄があって立派な人に見える。あら私と目が合ってしまった。会釈をしておいた。
席を立って他の人とも話をしてみた。今度はなんか女慣れしているような人だった。こういう人はあんまり好きになれない。適当に話して次の人と話してみた。んー今度の人は剣の話?これはよく分からない。
そのうちにダンスの時間になった。私も誘われたので踊ってみる事にした。なかなかに楽しい!しかし魔力が漏れ出し体が金色に輝いてきて目立ち始めたので5曲でやめておいた。
私はせっかく招待されたので王様に挨拶をしに行った。
「本日はご招待いただきありがとうございます。とても楽しい時間を過ごさせて頂いております」
「おお、それはよかった。ゆっくりしていってください。それで気になる方はおりましたかな?」
「皆さん素敵な方ばかりですね。とても楽しかったので皆さんに祝福を送ります。セイクリッドブレッシング!」
私の体から金色の光が差し会場全体を包み込んだ。まあ半分気休めみたいな物だが悪いところがあったら吹き飛ぶぐらいの力はある。健康な人ならば更に元気になるくらいの代物だ。
「これは!体が元気になり気分がいいですな」
「体のシミが消えた!」
「腰痛がなくなった!」
「わしの古傷がなくなった!」「力が湧いてくる!」
あれ?そこまでの効果はないはずだけど?んー?何で?魔力値が多くなっているせいかな?この辺でやめておこう。
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