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第129話□ムジカ王国の調査

いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。

「ねえ、この国どう思う?」


「今の所悪意はないんじゃないかな」


「私達との関係を築きたいようですわ」


しかし、よく調べてあったな。私達は何にも調べてなかったわ。


「取りあえず何が売られているのか見てみようよ」


「分かりましたわ!では別行動にしましょう!」


「生クリームだけじゃだめよ!」


「分かっていますわ」


あらもういなくなってる。ミームちゃんはどうするのかな?


「私もちょっと見て来るわ」


それじゃあ私も行ってみるかな。近くには魔道具店があったので寄ってみる事にした。


いろんな物が売っているな。あらマジックバッグが売っている。容量は東大陸より全然多いわ!一番大きいのは今までの3倍は入る。ひとつ金貨50枚だったが3つほど買っておいた。


これなら大型のゴーレムも入るのではないかな。帰ったら試してみよう。


携帯電話が売っている!と思ったがこれは携帯通信機と書いてあった。これ電話じゃないのかな?店員さんに聞いてみたらこれはトランシーバーのような物らしい。ちなみに電話はなかった。あとは東大陸の魔道具とあまり変わりはなかった。


他の物も見たかったので違うお店に入ることにした。こちらは大型魔道具店となっていた。いったい何が売ってるのだろう。


何と自動車があるではないか!エネルギー源はガソリンではなく魔鉱石だった。これは面白いわね。1台金貨100枚になっている。1台買っておこう。


やっぱり東大陸よりずっと進んでいるわね。科学技術が優れた国なのね。


次は武器屋に行ってみた。魔導銃が売っている。これならモルダスター魔導王国にもあった気がする。


何か違いがあるのかな?なるほど射程距離がこっちの方が全然長いわ。これも購入しておこう。


ここに売られているものは一般の人が買っていいものだ。それだけ見てもモルダスター魔導王国よりレベルが高いことが分かった。


ジャスティンが見たら悔しがるだろうな。参考にもなると思うから 今度連れてきてあげよう。


散策は続く。今度は道具屋に来てみた。ポーションが売っていたが普通の国並みだった。全てが優れているというわけではないのね。これならポーションを売ってくれという話も分かるような気がする。


科学技術が発展してるということは前の地球並みの思考でいいのかな?この前見たドローンは売ってるのかな?無いな?だとすると この前見たのは特殊な人が扱っている物ということになるな。


今度は病院に行ってみた。見学させて欲しいとお願いしたのだが断られてしまった。うーん残念。でもやってることは神殿関係者がたくさんいるところを見るとうちの国と大して変わらないのだろう。


世界樹に関係する物は全く見ることも聞くこともできなかった。こっちの大陸にはエルフは居ないのだろうか?


さっきの大型魔道具店ではゴーレムは売っていなかった。どこかで売っているのかな?所長さんに聞いてみるかな。


食べ物についてはあの2人が行ったんだから新しい物があったら買ってくるだろう。


そうだ。私の好きな宝石店に行ってみよう。 ちょうど一番賑やかなところに大きい宝石店があったので入ってみた。


これは中々レベルが高いと思う。 うちの国と同じぐらいのものがたくさん置いてあった。気に入ったものがあったので購入しておいた。ここだけで金貨2000枚も使ってしまった。


次は洋服屋さんに行ってみよう。ちょっとデザインが東大陸とは違うけど素敵な服が結構ある。サイズを見て合いそうなのを何着か購入しておいた。下着も可愛いのがあったので購入しておいた。


だいたい 見て回ったわね。人々の様子はどうかしら。そんなに生活に困ってるような人も見られない。ちょっと外れの方に行ってみましょう。どんな町でもスラム街 のようなところはある。


繁華街を通って外れの方に行くとそれらしいところが広がっていた。何処の町も同じようなもんだと思う。だいたい雰囲気がわかったので引き上げてきた。


気がついたのはやっぱり区域によって住んでる人たちの豊かさが違うということだ。スラム街ほどではないにしてもレベルの低めの生活をしてる人たちもたくさんいた。まあ全部が全部豊かな生活なんてあり得るはずがないけどね。気になったのはそういう人たちが 集められているということだ。何かで区別されているのかな?


科学技術庁指定のホテルで落ち合った私たちはそれぞれが掴んだ情報を交換し合った。


「フフン!私が掴んだ情報によればこの国は能力によって市民が等級別に分けられてるみたいよ」


「そうですわ。そしてその等級にあった仕事が割り振られてるようですわ」


「すご〜い2人とも!ちゃんと仕事してたのね!お菓子食べてるだけかと思ったわ」


「そりゃあお菓子も買ったけど、なんか市民が等級別に分かれていて上下関係がはっきりしてるという感じね。あまり好きになれないわ」


「所長さんにもらったリボンを外していったら入れないところがたくさんありましたわ。それどころかお客として見てももらえませんでしたわ」


そうか。あのリボンにはそんな意味があったのか。全然気がつかなかったわ。


「この国で幸せなのは一握りの限られた人達ってことよ」


「正確に言うと約1割の人たちがそれに当たりますわ。奴隷という身分制度はありませんけど1級市民が1割いて富裕層に当たりますわ。2級市民が3割いてこれは普通の暮らしをしていますわ。3級市民が4割になりますわ。こちらは貧困層でその日暮らしの人たちですわ」


「ん?あとの2割はどうなるの?」


「市民権なしの人たちですわ。 この王都にはいませんが地域には必ずひとつの町に1箇所はそういうところがありますわ。その日暮らしもままならない人たちのことです。仕事もありませんので犯罪者になるか、自給自足の仕事をするかぐらいしか生きる道がありませんわ」


え?自分の土地もないのに 自給自足ってどうやってやるの?誰かの手伝いなのかな?


しかし酷いですね。能力で分けているのか。でも人間ならば何か一つぐらいいいところがあるはず。 そこは評価されないのかしら?


「この国にとって有用な人とは目に見える力になるわね。優しさや思いやりは評価されないみたいね」


「何かしらのスキルを持っているとか能力が秀でてるとかがないとこの国では幸せになれませんわ」


「なるほどね。私の嫌いな国だわ」


「セイ!だからって何とかしようなんて思わないでね。この国はこの国でやってるんだから!」


「分かってるわよ」


「いいえ。セイ様はそれが分からなくなる事が多いですわ!」


確かにそうかな。胸糞悪い様子を見せられるとつい切れてしまうのよね。気をつけましょう。


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