第124話□キングドラゴン
いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。
私は大統領執務室で事務仕事をしている。色々な書類が挙がって来てるわね。大体大丈夫ね。印鑑をどんどん押していく。
ギルド通信が入っている。モルダスター魔導王国のジャスティンからだ。何かな?ん?軍艦を売って欲しいという旨の連絡文が来ている。
「これは外務大臣に任せるべきよね」
でもミーミルちゃんだと行き帰りに時間がかかるわね。連れて行ってあげよう。
「ミーミルちゃん!モルダスター魔導王国に行くわよー」
「はーい。今行きますわ」
転移して王宮にやって来た。軍艦は最新鋭戦艦5隻だ。あとはミーミルちゃんにお任せしよう。
「それじゃあ私は外で待ってるわね」
「ここまで来たなら挨拶くらいするべきですわ」
んーそうか。
「こんにちはジャスティンさん。今日は外務大臣を送ってきました。よろしくお願いしますね」
「大丈夫ですよ。ちょっと何処に行くんですか?あなたも居てください」
「あとは外務大臣がやりますよ」
「聞きたい事があるんですよ」
戦艦5隻は全部売却する事になった。最新鋭の戦艦なので全部で金貨3万枚になった。凄い金額が動いてるわね。
10分位で終わったのでミーミルちゃんはリラックスモードだ。出されたお菓子に生クリームをつけて食べている。
「それで何が聞きたいんですか?」
「今のグリムリーパー海洋連合との戦争の状況についてよ」
「あーなるほどね。第2艦隊から第5艦隊までは打ち破りました。あと1週間後には第1艦隊と決戦の予定よ」
「いつの間にそんなに勝っていたの?」
今までの経過を話してあげた。
「こちらの方が優秀だったという事です」
「そのビッグタートルと暴風龍は見てないわね」
「どちらも巨大なゴーレムですよ」
話は終わったので転移して戻って来た。私はゴーレムなら大きくても作れるのよね。もう少し戦力補給した方がいいかな。
ゴーレムでも誰かが乗れば魔導砲を撃てるのよね。だったら他の暴風龍も乗れるようにして猫獣人を乗せよう。そうしたら魔導砲を付けられる!
私は早速ビッグタートルに転移した。ちょっとストップさせて戦力を補強することにした。
「暴風龍は集まれー!」
「ギャオー!ギャオー!ギャオギャオー!」
頭を乗れるように改造した。1回作ってるので何ということはない。口の中と尻尾に魔導砲を取り付けた。4体で1時間ぐらいで完了した。
ふむ。この要領で違うのを作れないかな?えーと、金属はグリムリーパーから接収したのが沢山マジックバッグにしまってある。
大きいのを作りたいからここではちょっと無理だ。うーん。そうだ!ビッグタートルの甲羅に空気入りの平らな金属板を付けて引かせよう。核を付けてゴーレムにすれば変形可能だ。これで作業板が出来た。
マジックバッグから金属を出しつつ核を出して形を作る。大きなドラゴンにしよう。ビッグタートルを作った時よりも手際が良くなっている。大きな物を作るのに慣れてきたのかな。1日かけて下半身を作った。
次の日
海の上で大型ドラゴンを製作中だ。大型魔鉱石を沢山仕込み大体体が出来上がった。ここには操縦者が乗り込めるようにしてある。
次の日
大きな尻尾と羽を作った。ここで魔力が怪しくなって来たのでやめた。
次の日
頭を作っている。今回はくるくる回るわけではないので普通に乗り込めるようにしておいた。相手を噛み砕けるようにごつい牙を付けて首を長くしよう。頭の上には魔導砲を付けておいた。何か今ひとつね。そうだ頭を多くしよう。あと2個頭を付けて出来上がりだ。
こいつは頭を入れれば高さが80メートル有る。翼を広げると横に200メートルになる。
「凄ーい!これはなかなかの迫力ね。空も飛べるし魔導砲を撃てる頭が3つもある。地上では得意のしっぽ攻撃もできる!」
「ニャニャン!」
猫獣人が4人乗り込んだ。操縦だけなら1人でできるのだが魔導砲攻撃するとなると4人必要だ。
名前はどうしようかな?ドラゴンの王様みたいだからキングドラゴンにしよう。
「お前の名前はキングドラゴンよ!」
「ギャオーギャオーギャオー!」
あれ何かビッグタートルが遅くなってるような気がする。こんなでかいドラゴンを引っ張ってるんじゃ遅くもなるわね。
「キングドラゴン!低空を飛んでビッグタートルを後ろから押すのよ!」
「ギャオーギャオーギャオー!」
「おわわわわー速いー!」
速さが2倍になった。時速で言うと100キロメートルぐらいかな。速い速い!遅れを取り戻したので 半日で飛ぶのはやめさせた。
予定ではもう1日ぐらいで相手の基地近くまで行くはずだ。私はキングドラゴンにプロテクション3層をかけている。翼がもがれたら大変だからだ。体にもかけておこう。
明日は決戦になるわね。相手の第1艦隊は300隻は居るだろうな。これまで破った艦隊の残存勢力が300隻ぐらいかな。だから合計600隻の相手をしなければならない。
こちらの戦力はキングドラゴン1体、ビッグタートル1体、暴風龍5体、ワイバーンゴーレム10体ってところね。
これまでのように勝てればいいわね。私は不足している猫獣人を作り仮眠を取る事にした。
次の日
「今日でグリムリーパーとの戦いは最後にしたいものね。みんな頑張ってね!」
「「「ニャニャン!」」」
今回の敵の基地は前より大きいな。途中に集積基地がないと思ったら本部に溜め込んでいたのね。
敵の艦隊は約600隻のようだ。あれ何か飛んで来た。ふわふわ浮いている。プロペラが4つあってそれが回って浮いてるのね。真ん中に操縦席があるわ。誰が乗っているのが見える。空とぶ円盤って感じね。
「私はグリムリーパー海洋連合の総帥ゴッドヘルフ·キンゼルだ。戦う前に話がしたい!聖女は出て来い!」
この野郎!舐めたことをしてくれる。いいわ!出てやろうじゃないの。
私はワイバーンゴーレムに乗って相手の前まで飛んだ。ひょっとしたら襲ってくるかもしれないので ワイバーンゴーレムにもプロテクション3層をかけておいた。
「私がリンドブルム共和国のセイア·シンジョウよ。今さら何の話があるの?」
「何だ!まだガキじゃねえか!」
「うるさいわね。この前成人しましたー。お酒も飲めますー!」
「お前東洋人だな!聞きたいのは帰る方法を見つけたかどうかだ!」
「あんたは西洋人みたいね!そんなの分かる訳ないわ!帰れたらこんな所にいないわよ!」
「なるほど!分かった!それじゃ死ね!」
「やっぱりね!」
キンゼルは円盤から魔導砲を撃って来た。しかし私のプロテクション3層を貫くことはできなかった。
「今度はこっちの番よ!ストロングバニッシュランス!」
ドガン!
キンゼルの円盤は煙を出しながらフラフラと落ちていった。
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