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第122話□世界征服すれば?

寒かったり暑かったり体がついていけません。ずっと春がいいのに。よろしくお願いします。

キラースコーピオンの襲撃を退けたが家の前で倒れてたのはなんとスコーピオンのボスだった。多額の懸賞金がかけられていた。家に近いところで倒れている者ほど懸賞金が高かった。冒険者ギルドと防衛大臣に来てもらい確認をしてもらった。金貨1000枚以上になった。


「こいつら有名な殺し屋だぞい」


「そうなの?まあうちのゴーレムにやられるようじゃ大したことはないわね」


「そう思えるのはお前さんだけだ」


ミームちゃんやミーミルちゃんが嫌がるのでトレントゴーレムはマジックバッグにしまっておくことにした。優秀なのにー。


殺し屋の件が片付いたので私はグリムリーパーを潰しに行くことにした。そうは言ってもビッグタートルが北西の敵の基地まで行くには2週間ほどかかるので猫獣人達に任せてある。


今日はカンティス国に行って果樹園の苗木に魔力を通す日になっている。


「おはようございます。財務大臣のオウエンさん」


「聖女様今日はよろしくお願いします」


「それにしても随分収穫の人がいますね」


「はい。すでに予約も取ってありますので今日は100人以上収穫に来てもらっています」


それじゃあ畑に魔力を込めますか。山ひとつ分の畑に魔力をゆっくりと込めていく。すぐに効果が現れ木の枝がどんどん伸びてくる。


「ホーリーウェポン!」


上に伸びすぎると収穫が大変なので真ん中の幹だけ適当なところで切ることにしている。


ひとつの畑に100本以上木が植えてあるので剪定も大変だ。魔力の腕を伸ばして順に切っていくので30分くらいで全部終わった。


こんな要領で山 6つ分を片付けたら半日過ぎていた。すぐに実がなり始め1時間もすると熟して収穫できるようになっていた。毎回見るけど意味がわからないわ。


見ている人たちはもっと訳が分からないような顔をしていた。そうだよね?普通こんなことできるわけないものね。


オウエンさんが馬車の手配をしてあったので収穫した果物を乗せて どんどんと朝が出発して行っている。


出稼ぎに来ている女性の皆さんは 収穫した分だけ賃金がもらえるのでみんな一生懸命に頑張っている。


自分の仕事は終わったのでオウエンさんに断って鉱山の方へ行ってみることにした。


こちらは男性の皆さんが坑道に入って一生懸命採掘を行っている。ミーミルちゃんの予測は当たっており良質の金属や魔鉱石が採れているそうだ。


私の大好きな宝石は無いのかな?現場監督さんに聞いてみよう。ちょうど高いところから指示を出していたので聞いてみることにした。


「あのーすみません。宝石は採れていないんですか?」


「えー?宝石?今の所あんまり出てないねー」


ミーミルちゃんの見立てでは宝石も有るはずなんだけどなー。こればっかりは私には分からないわ。まあいいか。この国の人たちに仕事があればいいのだから。


午後からはカンティス国の奴隷解放に尽力してくれているグラントさんに会いに行った。


「グラントさんどんな様子ですか?」


「聖女様に貸していただいた ゴーレムが大活躍しております。すでに10人の領主を破っております。奴隷解放も順調に進んでおります」


「それはよかったです。ありがとうございます」


「私達の勢いに恐れをなしたのか 上位の領主たちが会談を申し込んできました。私としてはぜひ聖女様に一緒に会談に参加していただきたいのです!」


「え?私はよそ者ですし行ってもしょうがないと思いますが?」


「何をおっしゃっているのですか。 この大陸にいて聖女のことを知らない人なんて誰もいませんよ」


「はあ、そうですか?」


なんか急に雲行きが怪しくなってきたわね 。確かに奴隷解放を目的に掲げてはいますけど私が出て行ってもしょうがないんじゃないかな?


「私としてはあなたにこの国の王になって欲しいと考えております!」


「えー!王様!?それはちょっと無理な話ですよ。すでにリンドブルム共和国で大統領をしてますし ね」


「ええ、ですからここをリンドブルム共和国にすればいいのですよ!どうです。素晴らしい考えでしょう?」


何言ってんのこの人!それじゃあ私がこの国が欲しくて戦争に協力してるみたいじゃないの。ますます厄介ごとが増えてやだわー。


「ちょっと私の一存では決めかねる問題なので国に帰って相談して参ります」


「前向きにご検討ください!」


冗談じゃない !これ以上人の面倒なんて見てられないわ。私は足早に外に出て転移してリンドブルム 共和国に戻ってきた。すぐにミームちゃんとミーミルちゃんを呼んだ。


「どうしたのセイ?慌ててるわね」


「モグモグモグモグ」


「カンティス国に様子を聞きに行ったら王になってくれって言われたのよ」


「いいんじゃない。セイなら大丈夫よ」


「モグモグモグモグ」


「ちょっとミーミルちゃんも何か言ってよ!」


「ゴックン!美味しいわ〜」


こいつ人が悩んでいるのにー!全然話聞いてないんじゃないの?


「あのねー!」


「セイ様一国の王なんてありきたりな物ではなくて、どうせなら世界征服がいいんじゃないですか?」


「は?何言ってんのよ!」


「だってセイ様あちこちに戦争を仕掛けて相手を潰して回ってるでしょう?もはや世界を統一したいとしか思えないですわ!」


「ガーン!!そんな!私は虐げられている人たちのためだと思って頑張ってきたのに」


「だって我慢出来ないんでしょう?それなら一番上に立ってみんなを導いてあげるのがいいと思うのですよ」


「うん。それは正しいわ。ミーミルにしてはいい事を言うわね」


「ムフン。モグモグモグモグ」


「うう〜リンドブルムをトレントでいっぱいにしてやるー!」


「ええーそんなに嫌なら断ってしまえばいいんじゃないの」


「フー!モグモグモグモグ」


「よく考えるわ」


そうよ。嫌なら断ってしまえばいいんだわ。せっかくこっちの世界に来たんだからなるべく過ごしやすいように過ごさないとね。


でもそうか。何でもかんでも攻めていくと結局こういう評価になっていくのか。うーん。ちょっと控えようかな。

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