第114話□キラースコーピオン本部壊滅
いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。
殺し屋を倒して家に戻って報告するとミーミルちゃんはちょっと機嫌がよくなっていた。
「それじゃあ私はキラースコーピオンの本部を潰してくるのでリンドブルムの事はよろしくお願いしますね」
「任せておいて!ふんふん!」
「1人で大丈夫ですか········大丈夫ですね。それでもお気をつけて行ってらしてください」
「じゃあね」
転移の羽でビッグタートルに戻り猫獣人を10人マジックバッグに入れて西の海の南西の島に転移した。ここは1回来てるので転移した方が早いのだ。ここからワイバーンゴーレムで飛べば1時間ちょっとで西の大陸に着く。
今回はあまり目立たないように行動しないといけないので密入国で陸地に降り立った。景色は東の大陸とあんまり変わらないわね。建物はこちらの方がビルとか多いような気がする。
何という国だかも知らないがミーミルちゃんの情報によれば東の大陸の南の山中ということになっている。目印は黒い建物ぐらいしか 教えてもらわなかった。
大体ここら辺にあるらしいのだが場所がわからないのでワイバーンゴーレムで空から確認することにした。
あった。黒い大きな建物。というかもうこれはお城だね。すぐに着陸して今度はフェンリルゴーレムを出して山道を走った。
1キロメートルぐらい手前で降りて後は歩いて近づくことにした。大勢の人が黒い服を着て訓練をしているのが見える。やはりここがキラースコーピオンの本拠地で間違いないだろう。
私は猫獣人をマジックバッグから出して1人に1体フェンリルゴーレムを貸し与えた。
「お前達はあの建物から逃げて来る殺し屋がいたら全員始末してちょうだい。散開!」
「「「「ニャン!」」」」
私は更に先に進んだ。
キラースコーピオン本部
「リンドブルム共和国に潜入している先発隊からの連絡が途絶えた」
「いや報告係から連絡が来ている。聖女に全滅させられたようだ」
「やはり噂通り聖女は侮れない相手のようだ!警戒が厳重でこれ以上は近づけないらしい」
「あいつらが全滅とは確かに侮れんな。ボスは帰っていないのか?」
「貴族との会合に出ている明日には帰る予定だ」
ブーブー!ブーブー!ブーブー!ブーブー!
「何事だ!」
「侵入者です!女が1人本部に近づいてきています」
屋上に行って上から見てみると確かに女が1人こちらに歩いてきている。
見間違いかと思ったが急に大きなサイクロプスやドラゴンが何頭も現れた。このキラースコーピオン本部を囲んでいる。
「うっ!これは?」
「私はリンドブルム共和国のセイだ!よくもうちの国民に手をかけてくれたわね!キラースコーピオンを抹殺に来た!覚悟せよ!」
「あれはリンドブルムの聖女だ!なぜここが分かったのだ?それにリンドブルムからは5000キロメートルは離れている。どうやって来たんだ!」
「迎撃しろ!」
しかし相手のドラゴンとサイクロプスは強力でキラースコーピオンの本部は10分もしないうちに粉々に壊されてしまった。
メンバーはドラゴンやサイクロプスと戦っているがとてもかなう相手ではない。せめて聖女を討ち取ってやろうと思ったがワイバーンに乗って空を飛んでいるので手が出ない。
ドズン!ドズン!ドズン!ガシャン!ガシャン!ガシャーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!
もうメンバーもほとんどが殺られて倒れている。それでも全体の3割100人程は地下道を通って脱出している。後はここの責任者であるこのノルカスが何としても聖女だけは討ち取ってやる。
ワイバーンゴーレム上のセイ
建物は全て破壊した。 向かってくる殺し屋たちは全部倒したはずだ。しかし元々何人いるかもわからないし逃げた奴もいるだろうな。猫獣人達が地上の探索をしているのである程度残った敵は倒せるだろう。
「ニャニャニャン!ニャン!」
何か見つけたようだ。地上に降りると地下道の跡を発見した。どうやらここから逃げた奴がいるようだ。
「よくもやってくれたな!死ねー!」
「むっ!ストロングバニッシュ!ストロングバニッシュ!ストロングバニッシュ!」
「うあー体が消えたー!ウゲー!」
「俺の足がーグガー!」
「ウギャー!腕がねえ!」
「ストロングバニッシュレイン!ストロングバニッシュニードル!みんな残った敵を片付けろ!」
「ニャン!」
猫獣人達は優秀で相手を確実に倒している。まあ相手の毒攻撃は猫獣人たちには効かないからね。
「猫獣人達はこの抜け穴の出口を探して逃げた殺し屋を倒しなさい!」
「「「「ニャン!」」」」
「くそっ何なんだお前は!グハッ·····ううう·····」
「お前達のようなお台所の黒い虫は全部駆除します!」
「··················」
私はサイクロプスゴーレムとドラゴンゴーレムを回収してワイバーンゴーレムに乗って猫獣人達の報告を待った。
「ワオーン!ニャンニャンニャン!」
西の方からゴーレム達の声がする。すぐにワイバーンゴーレムで飛んで近づくともう戦いが始まっていた。
ガイン!キンキンキン!ガイン!ガイン!キンキンキン!
今度は地竜ゴーレムを出して突進させた。殺し屋達の多くが地竜に吹っ飛ばされて宙に舞っている。
倒れた所を猫獣人達がトドメを刺して回っている。これで逃げた殺し屋達も全滅だろう。ざっと80人が倒れている。
私は城跡に戻り猫獣人に敵の情報が残ってないか調べさせている。相手を全部倒すなんて残酷なようだがこの世界では殺らなければ殺られてしまう。いつか私も倒されるかもしれない。だが自分の国は全力で守っていこうと思う。
「ニャニャン!」
「何か見つけたの?あーなるほど組織図ね!よく見つけました!」
頭を撫でてあげると猫獣人は喜んでいるように見えた。見つけた組織図には支部の場所らしきものが記されている。この図によればあと5箇所は支部があることになる。
「ニャニャン!」
「今度は何?おーこれは私の大好きな宝石とお金ね!よく見つけました!」
猫獣人の頭を撫でてあげた。やっぱり喜んでいるよね?うーん。まあいいか。さすが組織の本部だけあって金もたくさんあるようだ。全部マジックバッグにしまい1度ビッグタートルに帰って来た。
キラースコーピオン基地跡
「生き残りはこれで全部か?」
「はい20人です」
「まだ支部の勢力が残っているしボスもいる。必ずや聖女を倒してやる!」
「しかしナーグル様あの化け物を相手にどう戦うんですか?」
「あいつは情に厚い。人質が効くはずだ」
「人質ですか。なるほどやってみる価値はありそうです」
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