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第113話□悪巧み

いつも誤字の指摘ありがとうございます。よろしくお願いします。

グリムリーパー第1艦隊駐留基地


「それでお前らやられておめおめ逃げて来たのか?」


「すみませんキンゼルさん」


「一言もないです」


「お前たちの話からとんでもない相手だということは分かる。このままではこちらが全滅してしまうだろう」


「え、どうするんですか?」


「こちらも航空戦力を作る!」


空から攻められたら船はひとたまりもない。同じように空で勝負するしかないだろう。


しかし相手の聖女はゴーレムを作ることができるのか。一体どんな能力なんだ 。私にはいくら頑張ってもそういう物を作ることはできなかった。


だが飛行船やヘリコプターなら何とか作れるだろう。それには時間がかかる。その間に聖女に攻めてこられたら非常に困るな。3ヶ月ばかり聖女を足止めできれば勝機はある。


奴も国を持っていると言う事だ。そちらを攻めて時間を稼ごう。だが誰にどうやってやらせるかだな。


「時間稼ぎが必要だ。何かいい手はないか?」


「殺し屋を雇ったらどうですか?」


「相手の聖女は魔王を魔界にとばすような奴だぞ!殺せる奴がいるのか?」


「西大陸にキラースコーピオンて言う殺し屋組織があります。金さえ積めば必ず相手を殺してくれるっていう噂です」


「まあいいだろう。それは第3艦隊に任せる」


「分かりました」


殺れなくても時間さえ稼げればいいのだ。だが殺し屋だけで聖女を国に縛り付けておけるとも思えない。何かもう一つぐらい手が必要だな。


スパイの話だと聖女は奴隷制度が嫌いらしい。調べさせたら東大陸のロッドレイ王国の南にはカンティス王国と言う所がある。そこには身分制度があり一番下の身分は奴隷だと言うことだ。この者たちが助けを乞えば聖女は見捨てはしないだろう。


「第4艦隊には東大陸の奴隷制度のあるカンティス王国の奴隷達から助けを聖女に求めるように仕向けろ。それで時間が稼げる」


「分かりました。手配します」


リンドブルム共和国大統領執務室


定例報告会から1週間が過ぎた頃私はミームちゃんから呼び出しを受けた。こちらはセントラル諸島の制圧が終わったので北部に攻め込もうとしているところだった。一体何があったのだろう?


「忙しい所をごめんね。どうしても報告したい事があって」


「何かあったの?」


「実は3日前に孤児院の子供が殺されたの!」


「何ですって!」


死体はマジックバッグに保管されていたからすぐ蘇生する事にした。見ると10歳位の女の子だ。体が紫色になっているから毒にやられたみたいだ。背中に切り傷がある後ろから切られたのか。


ミームちゃんに聞くと発見されたのは夕方だそうだ。この日から夜の子供の外出は控えるようにという通達をしたらしい。


「とにかく復活させます」


まずは解毒をする。そして治癒魔法をかける。


「テトキシフィケーション!エクストラヒール」


復活させる。


「リザレクション!」


「あれー?私はどうしたの?」


「暴漢に襲われて気を失ってたのよ。気がついてよかったわ」


「聖女様ありがとうございました」


警備の兵士さんに孤児院に送らせた。しかしあんな小さい子供を殺すなんてどうして?そこにミーミルちゃんが入って来た。


「ミーミルちゃんどうしたの?」


「暗殺者の狙いはセイ様です。この後はお気をつけください」


「なぜ子供を手にかけたのかしら?」


「あなたをここに呼び戻させるためです」


しかし今更私を狙うなんて狙いは何なのかしら?私が死んで一番得をするのはグリムリーパーの人たちね。


「これはグリムリーパーの差し金ね!」


「多分そうだと思います。セイ様をここに居させたいのだと思います」


「ということはその間に何か用意をしようっていうわけねー!」


そうか!戦いで負け続きなので何か対策をしようっていう事か。 ということは勝てる見込みがあるって言う事になるわよね。


「しかし相手がどこの誰だかわからないんでは手の打ちようがないわね」


「いえ相手は分かっています。西大陸のキラースコーピオンと言う殺し屋組織です!」


ミーミルちゃん凄い!この娘だけは敵に回したくないわね。それにしても相当怒っているわね。私も頭にきてるけど!


「ありがとう。これで殺し屋の本拠地は叩けるわ。でもここにいる殺し屋はどうしましょうね」


「軍隊と冒険者に依頼を出すからこちらは大丈夫よ!」


「でも私を狙っているんなら私がここにいるんだから襲ってくるんじゃないかな」


「この大陸の者なら襲ってこないと思いますわ。でも西大陸の者なら来るかもしれませんわね」


「どういう事?」


「決まってるでしょ!戦えば必ず勝つ!魔王だろうが悪魔だろうが皆殺しにされるからね!」


「ちょっと何よそれはー!私を悪魔大王みたいに言わないでよね!」


「悪魔の方が可愛げがあるわよ」


「まあこちらに残られるんなら川沿いを探すといいと思いますよ」


「ありがとう。行ってみるわ」


家から川の上流へ向かうと見慣れない男達がキャンプをしていた。人数は12人ってとこかな。


「こんな所でキャンプですか?」


「ええそうなんですよ」


そう言うと同時にナイフが20本位飛んできた。なんて分かりやすい反応をしてくれるんだろう。殺し屋決定!


キンキンキンキンキン!キンキンキンキンキン!キンキンキンキンキン!


ナイフは全部プロテクション3層に阻まれて地面に落ちた。


「ホーリーレイン!」


「ウギャー!」

「グアー!」


凄い!あれを避けるんだ。


「ホーリーニードル!」


「ゲェー!」

「オグァ!」


あたる奴もいるのね。剣を抜いて迫って来る。やはり毒が塗ってあるな。よくも子供を手にかけてくれたな!


「ホーリーウェポン!」


大剣を10本出して相手を斬り伏せる。


ガイン!ガイン!ドシュ!ガイン!ズバッ!ガイン!ガイン!ザシュ!ガイン!ガイン!ドシュ!


「ウギャー!」

「グハッ!」

「うげー!」

「グアー!」


「ホーリーランス!ホーリーランス!ホーリーランス!ホーリーランス!」


「ウギャー!」

「グアー!」

「オウッ!」

「ガハッ!」


「これで全員か?まだいるかもしれないわね」


「この·······化け物め·······」


あらまだ生きてる。しぶといわね。


「キラースコーピオンの皆さん。あなた達は必ず全滅させます」


「·········な···ぜ!·················」


辺りには人の気配はない。しかし連絡役は居るだろうな。後は国の軍隊に任せるか。

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