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第11話□ブラックウルフを撃破!

カンカンカンカン!カンカンカンカン!カンカンカンカン!


「魔物が来るぞー! みんな起きろ!中央の焚き火に集まってくれー!」


ん〜何〜!?まだ夜中でしょう?魔物?目が覚めた私はマジックバックと杖を持って中央の焚き火に向かった。もう半分以上の人が集まって座っている。冒険者の皆さんが5人武器を構えて立っていた。


「みんな寝ているところを申し訳ないがブラックウルフの群れが山から降りてきてここを襲っている!今仲間が迎え撃っているが手が足らない。俺たち5人も魔物を倒しに行くので ここは何とかみんなで しのいでくれ。 俺たちの予備の武器を置いていく」


えー それってかなり危機的な状況なんじゃないの?


「あの、私も一応冒険者なんですけれど何かお手伝いできますか?」


「君のランクは?」


「Fです」


「それなら君はここでみんなを守ってやってくれ」


言うだけ言って 冒険者の皆さんはブラックウルフを討ちに行ってしまった。まあFランクの女の子が手伝うなんて言っても連れて行ってくれるわけありませんよね。


彼らが置いて行った武器は剣や斧が10本程度あるがみんなはどうしようという顔で困っていた。よしここは私が先導してみんなを守ってあげよう。


「それじゃあここに入って来る魔物がいたら私が倒します。 皆さんはこの火の周りに集まっててください」


「あんた F ランクなんだろう?大丈夫なのかい?」


「大丈夫ですよ! ゴブリンやコボルトなら倒したことありますから」


「えー!ブラックウルフっていうのはもっと強いらしいよ」


「えー!そうなんですか?もしもの時はプロテクションで皆さんを守りますので」


「··········」


なんか皆さん不安のかたまりのような顔をしているじゃないか。まあ確かに私はFランクだし攻撃はヘナチョコだから心配にはなるよね。キャンプ地の外に行った冒険者の皆さんがブラックウルフを全部倒してくれることを祈って私は警戒を続けていた。


外に行った冒険者の皆さんはDランクだから多分大丈夫でしょう。そう思って心を落ち着かせていた私だがその期待はすぐに裏切られた。ブラックウルフが塀を飛び越えて このキャンプ地に入ってきたのだ。数は10匹以上!体長2メートルぐらいの魔物だ。でかくて怖い!地球のトラ ぐらいあるな。


「保護魔法プロテクション!」


私は皆さんにプロテクションをかけて迎撃に向かった。なるほどこのブラックウルフというのはなかなかに素早い。


「ホーリーアロー!」


速い!杖を使うとこんなに速くなるのか!というより威力も増しているわ。連射してブラックウルフを5匹倒した。


しかし、もう自分の目の前まで残りは来てしまっている。私とみんなに噛みつきにかかってくるがプロテクションが相手を阻んで噛みつくことができないでいる。


「ホーリーレイン!」


自分の頭上に向かってホーリーレインを放ちブラックウルフたちを全滅させた。


「これで全部かな?」


「あんたすげえな!本当にFランクなのか?」


「はい Fランクです。この杖は今日初めて使ったんですけどね。なかなかすごいですね。出て行った冒険者の皆さんの様子を見てきますね」


「ちょっと待ってくれ!あんたがいなくなると守り手が誰もいなくなるんだよ!」


「このプロテクションはあと10分ぐらいは効いてますので、それまでには戻ってきます」


「わ゙、分かったよ」


キャンプ地の外へ出てみると冒険者の皆さんがほとんど倒れていた。まだ戦っている人が5人いる。倒れたブラックウルフも10体ぐらいいる。


「ホーリーアロー!ホーリーアロー!ホーリーアロー!」


手足に噛み付いていたブラックウルフは皆一目散に逃げていった。


「すまない!」


「みなさん大丈夫ですか?」


手足を噛まれてる人が4人、首を噛まれた人が1人いる。死にかけだ!私はすぐにその人にハイヒールをかけた。


「ハイヒール!」


頸動脈は切れていなかったようだ。なんとか治療することができた。続いて手足を噛まれている人の治療を行った。


「ハイヒール!」


腕の骨が見えているのでハイヒールをかけた。傷はみるみるうちに塞がり完全に回復した。後の人は骨も折れていないのでミドルヒールをかけて治療を完了した。


「これで大丈夫ですね。それじゃあ私はキャンプ地に帰りますね」


「そうだ!我々が抜かれたために キャンプ地にブラックウルフが行ったはずだが」


「それは私が全部倒しましたよ。プロテクションで守ったので皆さんも無事です」


「ありがとう!助かったよ」


「帰りましょう」


ステータスオープンをしてレベルを見たが一気に15になっていた。魔力値は1160。このブラックウルフっていう魔物は強かったんだな。んーそうするとその魔物を20匹近く倒した私は多少強いと言っていいのかな?ん~?よく分からないわ。


朝になり明らかに寝不足な私は目をしばしばさせている。自分を元気にする魔法を使った。


「キュアハート!」


おおーこれいいかも!そうだ 昨日 怪我した冒険者さんにもかけてあげよう!


冒険者さんたちのところへ行こうと思ったら皆さんの方から私のテントへ来てくれた 。一体どうしたのだろう?


「昨日は世話になったな。君がいなかったら俺たちは全滅していた。ビオラの町に着いたらまた正式にお礼はするが とりあえずこの魔物の素材は受け取ってくれ。 全部君が倒したものだ」


「え?いいんですよ。緊急事態でしたし気にしていません。また何かあったらお手伝いしますよ」


「うっ君は聖女のような人だな!しかし回復職なのだから報酬は必ず受け取らないといけないぞ」


うえ!なんでここで 聖女なんて言葉が出てくるの。ちょっと謙虚に言ったら聖女扱いされてしまった。縁起でもない !ここはありがたくもらっておこう。


「わ゙、分かりました。それじゃあその素材は受け取ります」


「うむ。それがいい」


「あの皆さんまだ本調子でないでしょうからちょっと元気にしてあげますよ!エリアキュアハート!」


「うっ!これは?確かに元気になった。 君はすごいな!」


「いえ全然大したことないです」


もらった素材はブラックウルフの爪、牙、毛皮、魔石が19体分だった。朝ごはんを食べてから 身支度をして テントを片付けた。8時にはキャンプ地を出発した。

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