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ネットアイドルの配信を手伝っていたマネージャーの俺、なぜかバズってしまう  作者: 木嶋隆太


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 俺は続いて獅子原さんのステータスを確認する。


 獅子原源太ししはらげんた レベル51 筋力:111 体力:226 速度:180 魔法力:90 器用:67 精神:222 運:69

 ステータスポイント:15

 スキル:【盾術:ランク11】【自己回復術:ランク9】

 装備:【オーガソード】【スモールシールド】【コーラベスト】【ガードシューズ】


 ……そして、こちらがSランクか。

 対面した瞬間、確かに強い力は感じ取ったが……畏怖するほどのものは感じられなかった。

 その理由が、きっとステータスだ。


 ……獅子原さんは、確かにSランクだと思う。

 だが、ステータスポイントがバランスよく振られすぎている。



 獅子原さんのステータスを見てみると、穴倉さんはかなりスキル面で恵まれているのが分かるな。

 総合的な能力は獅子原さんのほうが高いが、穴倉さんは魔法力特化とはいえ、火力だけで見ればSランクにも負けないほどなんだと思う。


 それに、上位クランだからなのか分からないが、きちんと装備もされている。

 装備についての情報を隠し持っているのか、あるいは装備まで出来ている人が上位ランクの冒険者になれるのか。


 ……世間を見た感じたぶん後者なんだよな。

 俺たちや穴倉さんたちも、装備品を外したら今のステータスからがくっと下がるからな……。


 おおよそ、今の俺と澪奈の立ち位置も理解できた。

 お互いにビジネス挨拶を済ませたところで、二人にエレベーターへと案内される。

 そこから上の階へと上がり、会議室へと通される。



 中にはスタッフと思われる人たちが待機していて、こちらに気づいた彼らが頭を下げてくる。

 ただ、あくまで打ち合わせのメイン進行を務めるのは穴倉さんのようだ。

 待っていると秘書と思われる人が飲み物を持ってきて、配膳していき、それが終わったところで、穴倉さんが声を上げた。


「それでは、早速、打ち合わせと行きたいのですが……その前に、お二人にまったく関係ない話をしてもいいですか?」


 にこりと微笑を浮かべて問いかけてきた穴倉さんに、俺は首を傾げる。


「……なんでしょうか?」

「お二人をぜひとも和心クランに誘いたいと思いまして……どうですか? 興味ありませんか!?」


 それまでの落ち着いた雰囲気とは一変し、興奮した様子で問いかけてくる。

 ……なるほどな。

 俺たちへのテレビ出演の依頼の理由はこれか。

 もちろん、100%クランへの勧誘が関係あるとは思っていないが、何%かは関係しているんだろうな。


「今は、特にはないんですよね」

「私も。これから大学受験とか色々ありますし」

「あぁ……やっぱり難しいですかぁ……」


 俺たちの返答は予想していたようで、穴倉さんが苦笑しながら落ち込んだように息を吐いた。

 それを見ていた獅子原さんが、


「だから言っただろ、リーダー。そもそも、二人くらいの能力なら、自分たちでクラン立ち上げたほうがいいんだしな」


 穴倉さんの肘を小突いている。

 二人とも、仲よさそうだな。


「……分かっているよ。ってすみません。お断りの話は残念ですが、和心クランはいつでも歓迎ですから、何か気になることがあれば仰ってください!」

「ありがとうございます」

「それでは……本題の打ち合わせに入りましょうか」


 にこりと微笑んでから穴倉さんとの打ち合わせが始まった。



「――ということで、大まかな流れは以上になりますね。何か質問はありますか?」

「この道場での実戦訓練、とありますが……我々と……獅子原さんが実際に戦ってみる、って感じですよね?」


 渡された打ち合わせの資料を見ながら問いかける。


「はい。番組の後半で、実際に我々が模擬戦を行いたいと思います。といっても、戦うのは獅子原さんに任せてしまいますが」


 穴倉さんがそういうと、獅子原さんは楽しそうな笑みを浮かべる。


「ええ。いつも、うちの恒例行事になっているんですよ。オレがゲストと戦って、お互いの力を見せ合うのが」

「そうですね。私も打ち合わせの前に番組を見させていただきましたよ」


 ネットなどで調べてみると、この獅子原さんの戦闘シーンはとても人気だった。

 注目の冒険者、といってもこれまではよくてCランク冒険者程度だった。

 ……今回俺たちはSランク級と言われているからな。


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― 新着の感想 ―
和心クランにもステータスを見れてポイントを割り振れる人間がいるんだろうなぁ…と思えるポイントだった。
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