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ネットアイドルの配信を手伝っていたマネージャーの俺、なぜかバズってしまう  作者: 木嶋隆太


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 次の生放送の日。

 学校が終わりの澪奈がまっすぐうちに来て、夕食を作ってくれていた。

 スーパーで買い物をしてきたという澪奈は、やけに上機嫌だ。……買ってきたのもステーキって、大丈夫なのか?


「澪奈、いくらだったんだ?」


 俺がインベントリから財布を取り出すが、澪奈は首を横に振る。


「今回は私の奢り」

「いや、さすがに悪いだろ……?」

「収益化の申請も終わったから。今日から収入が入る」


 澪奈がいつものブイサインをしていた。


「もう収益化の申請通ったんだな」

「うん。全然問題なかった」

「それで、ステーキってわけか……」

「うん。これで、マネージャーに給料も支払えるから」

「まあ、俺のことは……まだ大丈夫だから気にするな。とりあえず、良かったな」

「ありがとう。お金に関しては私は実家暮らしだし、全額渡してもいいくらい」

「いやいや、澪奈が稼いだ金なんだから澪奈のものにしてくれ」

「気にしないでいい。将来同じ財布になるんだから」

「……まあ、とりあえず今日の生放送からはスーパーチャットもつけるか」

「うん。読み上げるのは最後にまとめて、でいい?」

「そうだな。生放送が始まってスーパーチャットがきたときにそれを伝えるって感じで」


 ……何もないのに、いきなり『スーパーチャットは――』と語りだすのは金の亡者と思われる可能性もあるからな。

 まあ、そこまで考えなくても大丈夫だとは思うが、燃える可能性のあることは極力避けないとだからな。


 スパチャに関しては花梨と麻美の反応が露骨すぎて視聴者に引かれたことがあったからな。

 来た瞬間目の色変えるものだから、困ったものだ……。


 澪奈とともに少し早めの夕食を頂く。

 先ほど澪奈が焼いてくれたステーキが……体に染み渡る。

 ……何か仕事を終えたあとみたいになっているが、これから、仕事なんだよな。


 現在時刻は十八時。

 家庭によって、早い遅いはあるが、このくらいに食べると寝るときには消化も終わっているから体に良いと聞いたことがある。

 健康に関する蘊蓄は、その年代で変わるからなんとも言えないが。


「……うまかった、ごちそうさま。俺は食器洗っておくから澪奈は配信の準備しておいて」


 といっても、食事の前にほとんど終わらせてある。

 こうでも言わないと澪奈が食器まで洗い出すので、その役目を奪うための言葉だ。

 俺が澪奈の食器を持っていくと、澪奈が残念がるようにこちらを見てぽつり。


「舐め回す予定だったのに……」

「いくらステーキの肉汁が皿についているからって、おまえそれはちょっとお行儀悪いぞ?」

「違うそっちじゃない」


 澪奈は否定していたが、他に何を舐め回すのだろうか?

 ……深くは考えないぞ。


 とりあえず、澪奈はスマホを取り出し、配信の最数確認を行ってくれる。

 ……まあ、Twotterとかで宣伝含めてやることはいくらでもあるからな。

 食器を洗い終えて戻ると、澪奈も準備を整えていた。


「マネージャーは、準備オッケー?」

「大丈夫だ。澪奈もいいか?」

「うん。いい感じ。それじゃあ、九階層目指していこうか」


 とりあえずは、配信開始前の九階層まで、徒歩で向かう予定だ。

 ここから一時間。

 ゴブリンを無視して進めば、問題ないだろう。

 最悪、間に合わないようならダンジョンワープ玉を使えばいい。


 道中の戦闘は俺が基本的に行う。澪奈には配信の間ずっと戦ってもらうからな。

 とはいえ、澪奈は時々拳銃で援護してくる。


「なんだか連携しているみたいでいい」

「……そうだな」


 一人で潜る時間が多い俺たちからすると、経験値稼ぎは飽きてくるときがある。

 澪奈と話しながらだとその飽きもなくなるし、遠距離攻撃を仕掛けてくるような奴に対して強く出られるからいい。


「ただ、あんまり魔力使わないようにな」

「うん、大丈夫。なんとなく、自分の残量は分かってるから」


 魔銃の弾は魔力なので、使いすぎるといざというときに使用できない可能性がある。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

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