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ネットアイドルの配信を手伝っていたマネージャーの俺、なぜかバズってしまう  作者: 木嶋隆太


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『澪奈マネージャーからの確認。今日の十三時に冒険者資格講習だから』

『ちゃんと着きましたよー』

『よろしい』


 澪奈からのLUINEがきていて、そんなやりとりをかわしてから俺は役所へと入っていく。

 入ってすぐのところに、『本日4階にて冒険者資格講習実施』という看板がおかれており、運動がてら階段で四階へと上がる。

 最近は迷宮に入って体を動かしているからか、運動していた高校時代並みに体が動くかもしれない。


 いや、今ならあの時よりも動くか。今ならプロ野球選手も目指せるかもしれないが、冒険者だからそもそも土俵に上がれないんだよな。

 冒険者はドーピングと同じ、という感じでスポーツからは排除されてしまっている。

 生まれた瞬間にスキルを持っている人たちは、ある意味で差別されてしまうのだ。


 まあ、今時はスキルを持っていない子どものほうが悲しむことが多いんだよな。

 そんなことを考えながら四階についた俺は、入口にて受付を済ませて中へと入る。

 白いテーブルと簡素なパイプ椅子が並んだ部屋には、ちらほらと人がいる。

 受付の名簿欄を見たが、今日の受講者は確か三十名ほどだった。


 年齢層もバラバラのようで、先に到着している人たちには澪奈くらいの高校生もいれば、俺よりも年上の人もいる。

 ……もう年金もらっているのでは? と思えるような老人もいて、本当に様々だ。



 スキルは基本的に生まれ持ってのものだが、のちに覚醒する場合もあるからな。

 老後に覚醒してスキルが手に入る場合もあるからな。

 周囲の人たちを見ていくと、ほぼ全員がレベル1だ。

 ステータスも皆あまり高くないのは、まだ成長していないからだろうか。

 ステータスポイントは、まちまちだがやはり割り振られずに残ったままの人が多いな。


「茅野さん。講習の前にまだ時間ありますし、先に能力検査だけ受けちゃいますか?」

「分かりました」


 職員に呼ばれた俺は、検査を開始する。


「それでは、検査しますね」


 ……俺の場合は覚醒ではなく、入場ボーナスによる強化だし、他の人たちと色々違う部分があるが、そんな前例がないので覚醒者として扱われるだろう。

 言われた通りに待っていると、検査機を向けてきた職員がにこりと微笑む。


「Fランクですね。おめでとうございます」


 Fか……?

 俺のステータス的に、澪奈と同じEランクくらいはありそうだと思ったが。

 装備品の分は計算されていないのか?


 あるいは、これは総合力だから澪奈のようにスキルが優秀だとそれに引っ張られる可能性がある。

 ……いや、そもそもこの機械も万能ではない。

 澪奈のスキルを二つも見落としているわけだしな。


「ありがとうございます」

「スキルは……えーと……あれ? 反応ないですね。何か自覚できているスキルってありますか?」


 ……この機械に俺のスキルがどう判定されるのかと思ったが、反応しないのか。

 でも、ステータスはFランク冒険者並みになっているからきちんと俺の能力は判定できているんだろう。

 こういった機械のエラーはよくあるのか、職員も慣れている。

 ……俺のスキル、か。なんと答えればいいか迷ったのだが、


「特に……自覚できているスキルはありませんね」

「そうですか? それでは冒険者資格を入手してからも、迷宮にはなるべく入らないようにしてくださいね?」

「分かりました」


 冒険者資格は身分証としても使えるので、獲得だけできれば生活もかなり変わる。

 スキルの有無で強さは大きく変わるので、職員の注意も分かる。

 

「それじゃあ、こちらで発行しておきますので検査にご協力ありがとうございました」

「こちらこそ、ありがとうございました」


 ぺこぺこ頭を下げていると、澪奈からメッセージが届いた。


『そういえば、動画勝手に上げてごめんなさい』


 ああ、あの動画の件か。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

「面白そう」「続きが気になる」と感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです


皆様の応援が作者のモチベーションとなりますので、是非協力よろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 話がぶつ切りで引っかかる感じがする。 何話かまとめてきりが良いところまで上げる形にしたほうが良いんじゃないかと思ったり。
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