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 神崎澪奈かんざきれいな レベル10 筋力:18 体力:8 速度:18 魔法力:14 器用:9 精神:9 運:9

 ステータスポイント:54

 スキル:【氷魔法:ランク3】【剣術:ランク1】【銃術:ランク1】

 装備:【ロングソード】【なし】【なし】【なし】


 ……澪奈の装備にロングソードが追加され、ステータスも上昇している。

 ただ、そのステータスの上昇量が大きい。

 俺の場合筋力+3、速度+3だったのが、澪奈はどちらも+6ずつになっている。


 これは【剣術】の効果なのだろうか?

 だとすれば、銃の装備なども効果が上がるのではないだろうか?


「マネージャー。どう?」


 考えていると、目を開けた澪奈が問いかけてくる。


「……ああ。武器とかって装備しないと効果が出ないんだ。さっきまで、澪奈が身に着けていた短剣はただ持っていただけで装備品じゃなかったんだ」

「……それだと何か違うの?」

「装備によってステータスに補正が入るんだ。微々たるものだけど、ちゃんと装備したほうがいいってことで……澪奈が持ってる短剣も装備してみてくれ」

「分かった」


 澪奈が短剣を持って念じると、短剣も装備できた。

 そちらは……特に何も補正がなかった。

 見てみると、短剣には装備補正が何もない。これだと……さすがに意味がないのではないだろうか?

 それとも、【短剣術】などがあれば違うのだろうか?


「できた?」

「ああ……とりあえずは。これからは新しい武器を手に入れた装備、と念じることを忘れないようにな」

「分かった。そういえば、私のステータスポイントが余ってるって言っていたけど、それも割り振る?」

「それはそうなだけど……澪奈はどんな風に自分を強化していきたい?」

「どんな風に?」

「ああ。今の澪奈は【氷魔法】を強化するか、【剣術】、【銃術】を強化するかの二択が選べるんだ。どっちがいいかと思ってな」

「……どっちがいいか」


 今後、澪奈がどのように成長したいのかで、話は大きく変わってくる。

 【氷魔法】を重視するか、【剣術】、【銃術】を重視していくのか。

 【剣術】と【氷魔法】は明らかに役割が違う。【剣術】を主軸にしたいのなら、筋力や速度、【氷魔法】を主軸にしたいのなら、魔法力に割り振る必要がある。

 俺の問いかけに、澪奈は顎に手をやり、しばらく考えてから、


「私は【剣術】と【銃術】をメインに戦っていきたい。これからソロでの行動のも増えてくると思うし、魔法主体はちょっと不安」


 確かに、澪奈の言う通りではあるな。

 ……動画外では俺もフォローするとはいえ、動画内で戦闘を行うのはあくまで澪奈一人だ。


「わかった。【剣術】は筋力と速度を上げればいいと思うけど……【銃術】はどうなんだろうな?」

「さっきの、メモしてくれたステータス見せてもらってもいい?」


 澪奈が体が触れるほどまで近づいてきて、俺のスマホを覗き込んでくる。

 近い。

 澪奈は、距離感がバグっているときがあるんだよな。

 装備後のステータス変化をメモ帳に反映させていると、澪奈が口を開いた。


「ゲームとかだと、銃は器用とか関係してきそうだけど……でも、確か一般的な対魔物用の銃って、魔力を込める魔銃じゃなかったっけ?」

「そうだな……。ちょっとショップで調べてみる」

「ショップ?」

「【商人】の能力の一つで、装備やアイテムの購入ができるんだ」

「え、それとっても便利。指輪とかもあるの?」

「ああ、あるな」

「装備枠まだ余ってるし、マネージャーからの婚約指輪とか欲しい」

「普通の指輪だぞ?」


 ひとまず俺は、メニュー画面のショップを開き、武器一覧から銃を検索する。

 高価なものからざっと見ていくと、銃は速度、器用の二つのステータス上昇をしてくれるようだ。


「澪奈。たぶんだけど銃は速度、器用に関係している武器みたいだ」


 一番安い5万ゴールドのハンドガンを購入し、澪奈に手渡す。

 ハンドガンを手に持った澪奈はまるで銃火器を普段から使っているかのように様になっている。

 これも、スキルのおかげなのかもしれない。


「そうなんだ……魔法力は関係ない感じ?」

「どうなんだろうな……。攻略本でもあればはっきりするんだけどなぁ」

「ほんとにそう……」


 二人で揃ってため息を吐く。


「それから、ステータスの一部は装備品で補うっていうやり方もありかもなぁ。基本は筋力速度優先で、相手によって切り替えるとか」

「なるほど……」


 澪奈は考えるように俺のスマホを覗き込んでいる。

 ステータスポイントが余っているとはいえ、無駄遣いはできない。

 考え込んでいた澪奈は、それから小さく息を吐いた。


「もう少し、悩んでいてもいい? まだこの階層のゴブリンなら苦戦しなそうだし」

「そうだな」


 ということで、まだゴブリンに苦戦していないため、しばらく保留ということになった。

 しばらくゴブリンと戦闘を行い、澪奈が問題なく動けることを確認してから俺はスマホを取り出した。


「とりあえず、迷宮攻略の動画でも撮ってみるか? テスト撮影みたいな感じで」

「うん。これから攻略する予定の迷宮として動画を上げるのもいいかも」

「そうだな……澪奈。見栄え的に剣と銃を使ってるのかっこいいから、同時に使うのはどうだ?」

「見栄えいい?」

「ああ。やっぱり男としては剣と銃の戦闘はいい。太ももに拳銃を装備して、戦闘のときにさっと抜いてパンチラになりかけるのが……いや、それはなんでもない。忘れてくれ」

「なるほど。こんな感じ?」


 さっと澪奈はとりあえず短剣を抜いた。その際スカートがめくれ上がったが、パンチラ寸前で止まる。

 それでも、澪奈の美しい太ももが見えた。



ここまで読んでいただきありがとうございます!

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