引きこもり絶対ジャアアアスティイイイスッッ!!(池崎)
四曽秀の男クローバー! 彼の仕掛けた罠にサタデーナイト山田はゴリゴリに引っかかりそうになっている。具体的に言うと落とし穴に気づかずにめっちゃ歩いているのだ。
(あと数歩でやつは落ちる! 毒まみれの串刺しで死ね!)
山田はついに落とし穴を踏み抜いた! 彼の身体が傾き落ちる。
「何ィーーー! 落とし穴だってぇええ!?(バカ)」
「フハハハ引っかかったなバカめ。俺はハナからお前と戦う気なんてないのさ。無様に死ね!」
山田の身体はどんどん針に近づいていく。
「豪烈覇斬拳・十二の技! 『最近ビートルズにハマってhelpとか聴いてるよ覇斬』ッ!」
意味分からん技名を叫びながら空中で構えを取る。そして覇斬を放つ!
山田は拳法だけは超人的な才能ゆえに、自分で作った拳法を最強不動のものとなるまで練り上げた。今では豪烈覇斬拳を使って、物に触れずして物を破壊することができるのだ!
落とし穴に敷き詰められた針の先端を、山田は斬撃の余波だけで全て消し飛ばした。そして華麗に落とし穴に着地をする。
「この俺の反射神経が働く限り、俺にこんな小細工は通用しねえぜ!」
「くっそぉ、まさか針を一瞬にして消し飛ばすとは……なかなかやるな。」
クローバーは残念そうな顔をする。そしてその後にまた不敵な笑いを浮かべた。
「俺にはまだ作戦が残っているのさ。勝った気でいるなよ。」
「何だよその作戦って」
「それはな……!」
クローバー部隊は全員きびすを返して走り去っていった。
「逃げるんだヨぉおおおン!!!」
クローバーだけでなく部隊のものが全員一斉にそう叫んで、めっちゃドタドタ走って逃げていった。
「何やねんアイツら。まあええか、どの道俺はさっきのビートルズ覇斬でほぼ体力を使い果たしたからな。戦わんで得したやで」
山田はほっと胸を撫で下ろして、スペードの方を見た。
「なんかさりげなく流したけど、なんで俺はやつと戦わなくちゃいけないんだそういえば。なんかお前スクリームとかいうのに追われてる感じなのか」
と山田が問うとスペードは気まずそうに目を逸らして
「うん……、実は私、あの組織から逃げてきたの。」
「へー(棒)」
「それで追ってくるやつを倒して欲しかったのよ。それより喉が渇いた。どっか別のところに行きましょ」
「わまりかした。」
二人はよく分からん村を出て歩き出した。