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椿が蕾をつける頃  作者: なずなよもぎ
2/7

1週間目

2話を投下します。


ゆっくり投稿してます。


星とブクマをつけてくださると嬉しいです。

泣きながら喜びます。

2日目



「…アンタ、あたおかなんじゃないの!」


「あたおかとは?」


「頭おかしいの略」


「…私が成績いいの知ってますよね?」


「うがー!知ってるわよ!」


先程から私を罵っている方は一ヶ月間限定で、お友達になった蕾さんです。

…悪口が悪口と聞こえないのはこの方の語彙が無いから、と解釈している私はやはり『あたおか』なのでしょうか?

私に馬鹿とか阿呆とか通じないので苛立っているご様子。

友達がいなかったので、何と言えばいいかわかりません。


「とりあえずお弁当一緒に食べましょう?」


「なによ!あたしだって友達と、、」


「だってバケツ事件から貴方、お友達から避けられいるでしょ?」


「っ、」


「さ、机移動しましょう」


あの水を被った日から私への嫌がらせ(?)の主犯が蕾さんだと言うことで、責任転嫁したみなさんは蕾さんを避けているということです。


「あ、これ食べます?はい、あーん」


「いらない!私はダイエット中なのよ!?」


「…逆に体に悪いですよ?過度なダイエットは骨密度と成長速度の低下につながり…「もーいい」


「おにぎり食べます?」


……グゥ


あら、お腹の音が何処からか…


「食べる……モグモグ……おいし」


こうして蕾さんを餌付けしたのでした。




3日目


「蕾さんの分のお弁当作ってきました。食べます?」


「…いらないなら食べるわ」


「!…はい。」


コレをツンデレと言うのでしょうか…


「うわ、めっちゃ美味しそう。なんでアンタは「椿です」…椿はそうやってなんでも出来んのよ」


そう言って私を睨む蕾さん。


「何かを言われるのが怖いからです」


「……は?」


「あ、好きなおかずあります?差し上げますよ?」


「……このミートボール美味しい」


「良いですよ、全部取って」


蕾さんはひょいひょいとミートボールを取りました。


「椿は…好きな食べ物とか無いわけ?」


「どうして?」


「だってあんたの弁当、全部米じゃん」


先程蕾さんの取ったミートボールは他のタッパーに詰めてきた物。

私の弁当はおにぎりだけです。


「味は?」


「?」


「何もつけてないの?」


「何もつけてないです」


食べることができるので気にしてませんでしたが。


「つけたほうがいいですか?」


「別に好きな物なければ何もなくていいんじゃない?」


なら、何もいりませんね。


「明日もこのぐらい作ってきますか?好きな物があればそれを多めに作りますよ?」


「お肉食べたい」


「タッパー、お持ち帰りしますか?」


「…!する!」


明日もお弁当を作らねば。




4日目


「……何よ、このバラエティに富んだ食べ物たちは!」


「お気に召しませんでした?」


「美味しそうよ!」


今日こそは…誘いましょう。買い食いに、、、


「あの、お金は出すので、帰りに食べ歩きしません?」


途端におなかの音が聞こえてきました。


「い、いいの?あ、たし、お金.........」


「いいですよ。」


蕾さんは迷ったように宙に視線を彷徨わせました。


「バイト、四時半から、だから、」


「でしたら、それまでの間だけでも・・・」


「!…うん!」


嬉しそうな蕾さん。


良かった断られなくて。


「何処にします?」


「え~と…」




なんと、蕾さんの行きたいお店は安く多くて美味しいと有名な和食店でした。


隣のお客さんの(どんぶり)には盛りに盛られた天丼が…。


おいくらでしょう。


!!!!!!!!


1500円.........⁉


現在、普通のラーメンが一杯1000円ほどだというのに…⁉


私、普通の定食を頼んだのですが…食べられるでしょうか。


蕾さんは幻の涎をふきながら大盛り定食を頼んでいました。


「お待たせしました。」


凄いです、迫力が。


蕾さんと私の定食の盛られ具合が…!


「「いただきます。」」


蕾さんは目をキラキラさせながらご飯を口に詰めていきます。


「お水を飲んでください。」


「ンぐっ」


つまらせましたね。




お金の心配は特にしていなかったのですが、まさか本当に大盛りを食べきるとは…。


よほどお腹が空いていたのですね。


三十分たたずにそのお皿は空になりました。


大盛りを頼まなくてもあの量だとは…



「次に行くときははお菓子系にしません?」


「え、 いいの!!?」


「もちろんです」


「あ、バイトだから、もういかなきゃ」


「また明日」


「また明日!」



さあ、遅くなってしまいました。


連絡は…必要ありませんね。





5日目


「お、はよ」


なんと、蕾さんから挨拶して頂きました!


「おはよう御座います」


今日はきっといい日です。


クラスメイトはあまり良い顔をしていませんが、気にしません。


私の事を知っているなら尚更手は出さないでしょう。


いいえ、()()()()()()()()


ふふ、お昼の時間が楽しみです。




「今日も美味しそうね」


「好きなだけどうぞ」


じゃあ遠慮なく、と食べ始める蕾さん。


「うわっ、美味しい、、あ、タッパー!有難う!助かった!」


「いいえとんでもないです。美味しく食べて頂けたなら。」


「うん!大事に食べてる!」


そうですか…


「蕾さん、ごめんなさい。」


「ん?何が?」


「いいえ、何でもありません。」


不思議そうに私を見ていますが、今は教えません。


友達の間くらい平和でもいいですよね。




あっという間に放課後です。


「じゃあバイトだからまた来週!」


「また来週よろしくお願いします。」






2日も、会えないのですか。


ちょっと、寂しいです。


家に帰りたくないので自習でもして行きましょうか。







お友達終わりまであと、3週間。



3週間も、もつのでしょうか



せめて3週間ぐらい離れませんように。

次回休日の2人の様子を投下するつもりです。


デートではありませんよ?

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