1,幼馴染
こんにちは、ルイと申します
見ていただきありがとうございます
この小説はフィクションです
楽しんでくれたら幸いです
一人で、公園のベンチで本を読む。
有朱は、平和な日常を満喫していた
《ねぇ、お花さん》
それと、花たちに話しかけているのは
幼馴染みの、律だ
《今日はね、良いことがあったんだ》
有朱は、律を見ると呆れている
《毎日、花に話しかけて楽しいの?》
嬉しそうにうなずく
《うん!お花さんと話すの楽しいよ》
私と話しなさいよ・・・・
そう思っても、有朱は頑固なので言わない
空を見ると綺麗なオレンジ色になっていた
《あれ?なんだろう?》
律の驚いた声が聞こえる
《え?》
前を向くと彼が何かを追いかけているようだ
《ちょっと、なにしてるの?》
律は、追いかけるのに夢中で話を聞いていない
しょうがなく、私も追いかけることにした
道路を曲がったようで見失ってしまう
《律?》
周りを見渡して名前を呼ぶ
しかも、気づいたら森の中だ
こんなところあったっけ?
だんだん、不安になってくる
《ねぇ、お前だれ?》
上から声が聞こえる
《え・・・?》
上を見上げようとする
人が落ちてきた
《きゃあ!》
私は、尻餅をついて驚いた
《人間って弱っちいな》
その人には猫の耳と尻尾がついていた
手をこちらにさしのべてきた
《ほら、立てよ》
その手をつかんで立ち上がる
《あ、ありがとうございます・・・・》
顔をみるとこの辺ではみないぐらい綺麗な人だ
つい、見惚れてしまう
《なに?俺の顔に何かついてる?》
慌てて首を横に振る
《な、なんでもないです!》
道もわからないくせに走って逃げてしまった
《へんな奴》
その人は、また木に登って寝てしまった
大きな木のあたりに立ち止まる
《はぁ・・・、へんな奴だと絶対思われてる》
そんなことを考えていたら
《やぁ、お嬢さん》
茂みから帽子をかぶった男の人が出てきた
《だ、誰ですか?》
慌てて後ずさる
《怪しいものではないよ》
ニコニコしている
《ただ、お茶会に招待しようと思ってね》
周りを見渡してもそれらしいものは見えない
警戒しているとまた人が出てきた
《もう少し進まないとお茶会に参加できないよ》
小さい男の子かな?
ウサギの耳が生えていた
《あの・・・仮装ですか?》
聞いてみると彼らは不思議そうな顔をして見てきた
《この世界では普通だよ》
《そういえば、君は見たことない格好しているね》
帽子をかぶった男の人が訪ねてきた
《どこから来たのかな?》
そういえば、ここの人たちは日本人とは思えない服装をしている
ここは、日本ではないのかもしれない
《日本から来ました》
ウサギの男の子は首を傾げる
《日本?聞いたことないな・・・・》
帽子をかぶってる人を見ている
《なぁ、帽子屋は聞いたことあるか?》
帽子屋と呼ばれた男の人も首を振っている
《知らないな》
知らない?どう言うことだろう?
そう言えば、律のこと聞かなきゃ・・・・
《律って言う男の人見ませんでしたか?》
帽子屋は、困った顔をした。
《うーん、心当たりがないなぁ・・・・》
ウサギの男の子はひらめいようだ
《そうだ、あの猫に聞いてみれば良い》
《そうだね、物知りだからきっと教えてくれる》
帽子屋は、うなずく
《でも、嘘つきでもあるから気をつけるんだよ》
わたしは、彼らに聞いてみることにした
《どこにいるんですか?》
《ちょうどお嬢さんが走った逆の方向にいると思うよ》
もしかして、あの人のことだろうか?
《黒猫で、いつも木の上で昼寝している》
ウサギの男の子は、苦笑い
《悪い奴じゃないんだけど、意地悪なんだ》
《ありがとうございます!》
わたしは、後ろを振り返ると来た道を引き返した
二人は見守るように彼女の後ろ姿が見えなくなるまで見ている
《良い子だね、ちゃんとお礼ができる》
《そうだな・・・、それより早くお茶会は始めようぜ》
後ろの方では赤い服の男が椅子に座っている
《遅いな・・・・、なにをやってたんだ?》
帽子屋は、相変わらずニコニコして言った
《可愛いお嬢さんがいたのでお茶に招待しただけさ》
ウサギはニヤニヤしながら
《まぁ、ふられたみたいだけどな》
赤い服の男は、興味なさそうに
《そうか・・・》
《ハートのプリンスは、元気かい?》
帽子屋は、紅茶を用意しながらたずねた
《まぁ、相変わらずってところだな》
赤い服の男は、お菓子を一つ口に頬張った
そして、なごやか(?)にお茶会が始まった
有朱・自分のことをモブだと思っている
律の幼馴染、ツインテールで黒髪です
律・いつもニコニコしていて興味のあるものに遭遇すると付いていく
有朱に怒られてもニコニコ、図太い人物なのかもしれないです