響く銃声
ピコン 無機質な機械音が頭の中でなった。
心臓が熱くなり体全身を何かが渦巻いていく。
すると、目の前に水色の板のようなものが出てきた。
level 2
skill
unique skill
これはいったい何だ。
いわゆる、ステータスというものなのか。
手で触ろうとしても空を切った。
邪魔だな思うと消えて、出てこいと思うと出現する。
摩訶不思議な力と形容するほかない。
おれはゆっくりと来た道を引き返すことにした。
帰り道の最中にネズミを倒し、壁にしるしをつけていた場所を探した。しかし、どこにもみあたらない。痕跡すら残っていない。俺はこのダンジョンに入った先駆者のことを考えて、肩を重くしながら注意深く帰途についた。
ダンジョンの出口には警官が二人、待ち構えていた。
そして、完全防具で出てきた俺をみて拳銃を抜いて腰を落とした。傍らに倒れている警官がいた。明らかに、致命傷だった。
「止まらないと撃つぞ」
彼らの手は震えていた。
俺は弁明しようと、手を挙げながら近づくと。
バン。
顔の横に弾丸が突き抜ける。
撃ったのか。警察官が、一般人の俺に向けて。頭の中がパニックになった。急いで、ダンジョンの中に戻った。
バン。また、銃声が響く。
走った。走った。守ってくれるはずの人に、殺意を持たれて武器を向けられるということの辛さをかみしめた。盛大にズッコケたところで正気に戻った。
幸いなことに、取り乱している最中にモンスターは出なかった。
そんなこんなで、二股に分かれている道までやって来た。全速力で走ってきたせいかもしれないが、身体能力が高くなっている気がする。
うわ、懐中電灯もつけてなかったのか。ホントに危なかった。携帯用の食料をかじりながら、今後のことを考える。
入り口で、パニックになっていた警察官A。たぶんだけど、倒れていた警察官Bの親友だろう。ダンジョンのモンスターに襲われて、Bは致命傷を負ったのかな。大ネズミは警察官に致命傷を負わせられないないだろうから、コウモリかな。超音波で動けなくなったところを首筋にガブリか。だけど、俺がダンジョンにいったときに警察官たちはいなかった。
つまり、ダンジョンで気が付かないまますれ違った。あるいは、ダンジョンの外にモンスターが出てきた可能性がある。だから、ダンジョンから、出てきた俺をモンスターと勘違いした。
ここまで、考えると恐ろしいこと気づく。今日放送されていた交通網の乱れ、それはモンスターのせいではないのかと。ただ小規模な地震だけで、壊れ去るほどの日本の耐震、免震、災害対策が脆弱なわけがない。もし、世界中でとすれば、冗談じゃない混乱がおきる。
日本の食料自給率は40%くらい。下手すれば、6割の人が飢える。6000万人。
いったい、どうすればいいのか。