表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Mutiger Mann戦記  作者: Arzt
7/7

ゾン族

学校につくと、副校長が飛んできた。

「ポ、ポー校長。大変です!!」

「どうした?」

「ゾン族の方が来ています!!」

「・・・はあ?」

思わず聞き返した。

「だから!ゾン族が来ています!」

「あ・・・そう・・・。へ?マジ?」

「マジです、校長」

「・・・そう、か」


応接室の前には、戦闘教官が立っている。生徒…の命を守るためだ。

ゾン族に悪さや、何かしようとするバカはいない。

応接室には3人のゾン族の男が座っている。

服装や、装飾品は全く違う。

しかし、何より違うのは、その・・・空気だろう。

彼らには、”秘儀”があるらしい。

それだけではない、何かが違う。

「どうも、おくれました。当学園校長のポーです。」

「・・・ゾン族ノ副首領 ファテェーラ、デス。」

ゾン族の男性はそう名乗った。残り二人は身動きもしない。

「それで、今日はこんなところまで、何をされに来ましたか?」

「貴方ハ、公国ノ人間、デス。」

唐突に聞かれる。

「ええ、そうですが。」

「公国ノスル事ガ、全テ正シイ、ト思イマスカ?貴方ハ?」

唐突な質問。

「・・・ええ、まあ。」

ゾン族副首領の目が光る。

「人ヲ殺セ、ト言ワレテモ? 」

「・・・ええ」

「他人ノ生活ヲ破壊シテモ、デスカ?」

「はい、そうです。」

ゾン族の考えていることは分からない。目からの読み取りもできない。しないほうが良いのか?

「・・・聡明ナ方ノ様ニ、御見受ケシマス。テル、ノ言ッテイタ通リデスネ」

「!?テルをご存じで?」

「エエ、彼ニハ、色々ト外ノ世界ノ事ヲ、教エテモラッテ、イマス」

「そうですか」

「彼ハ優秀ナ殺シ屋デス。コンナ所デ、温々ト腕ヲ鈍ラセルノハ・・・モッタイナイ。思イマセン?」

「・・・同感できるところもあります」

何やら、風向きが変わった。

何が言いたい?

何が目的でここに来た?

一体、何がしたい?

分からない。

公国の批判?

テルの勧誘?

もしくは、違う理由か?

そっと、剣を握った。マイスターの爺さんが打ってくれた、名刀。

ここからが正念場だ。

「木札ヲ見セテ下サイ、貴方ガ持ッテイル、其ノ木札ヲ見セテ下サイ」

「良いですよ」

木札を手渡す。

「これがなにか御存じで?」

「我々ノ所ニモ、似タ物ハアリマス。模様ハ異ナリマスガ」

「そうですか」

こっちはこちらから攻めてみる。

「今回の訪問の目的は何ですか?」

「・・・雲行キガ怪シク、ナッテイマスノデ」

「そう・・・ですか」

「手遅レニナラナイ内ニ、手ヲ打ッテオク、ベキデスヨ。マア、モウ、手遅レデスガ…」

「手遅れ?どういうことですか?」

「文字通リ、モウ事態ノ歯車ハ回リ始メテ、イルノデスヨ」

そういって、ゾン族は腰を上げた。

「暫クハ、公国内ニイマス。用ガ出来タラ、来テ下サイ」

そういって、ゾン族は立ち去って行った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ