プロローグ
ヨーホーホー
ヨーホーホー
船の上に一人の男が乗っている。
草臥れた服と、ボロイ鎧を身に纏い、持つのは一本の剣。
ヨーホーホー
ヨーホーホー
船に上に一人の男が乗っている。
絹の服と、豪華な鎧を身に纏い、持つのは立派な武具ばかり。
ヨーホーホー
ヨーホーホー
一人の男が声をかけた。
「あの兄ちゃん、すごいな。」と。
「あんたの装備と比べてみれば、あっちのほうが強そうだ。」
「・・・そう、だな」
男は、ポロっと何かを懐から落とした。木の札のようなもの。
それを見た男は、「ヒッ」
「し、失礼したな。」甲板食堂のほうに逃げていった。
ひそひそ声と意味ありげな目線が、襤褸を纏った男に集まる。
俺は、いつもの光景を気にせずに海を見る。港まではもうすぐだ。
懐の木札をなぞり、その模様を指でなぞる。これが唯一、俺を証明するものだ。
町が見えてきた。
中立都市 アバーレだ。
120年ほど前、最後の王朝が崩壊した。原因は継承者争い。
その広大な領地を治めていた王がいなくなり、内乱が起き、人が死に、国が乱立した。
結局、強い国が残った。
西の帝国 セレナーデ
南の王国 オレーナ
北の公国 パメナーレド
未だ、争いは絶えない。
そんな世界の話。
初めまして。Arztです。GWも終わり、少し書いてみた小説を投稿してみました。
私は、大学生ですので、色々と幼稚な記述、展開もあると思いますが、大目に見てください。
また、何か、改善点などがありましたら、教えてください。参考にさせていただきます。