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その6

 そんな話をしていたのだが、ようやく到着した。何か不思議な空間に迷い込んでしまったような気がする。しかし、この町にこんな怪しげな場所があったとは、正直信じられない。


 目の前にある空間の描写を紹介しよう。普通の町になぜこんな怪しげな空間があるのか、というくらい突然存在している。人数にして二桁いるかいないか、占い師と呼ばれるに足る見た目をしている人間が所狭しと自分の場所を作り、存在している。


「あれか」


 俺は何となく呟いてしまった。


「そうみたいですね。成瀬さんも気になってきましたか?」


 俺は岩崎の発言を無視する。


 そういえば、と俺はいつぞや真嶋から得た情報を思い出した。占い師と言えば、妙な格好をしているというのが定番だが、例のそいつはスーツを着込んでいると聞く。異様と言えば異様だな。


「では行きますか」

「あたしはいいや」


 言ったのは真嶋だ。


「今のところ聞きたいこととかないし。この前行ったばかりだしね」

「そうですか。じゃあどこかで待ってて下さい。じゃあ行きましょうか、成瀬さん、麻生さん」


 当然のように言ったが、いい加減解れ。


「俺も行かないぞ。何度も言うが、占いに興味ない」

「まだそんなこと言っているんですか?これは仕事なのです。私的な感情は含めないで下さい」

「調査ならお前ら二人で十分だろ」


 岩崎はむくれたような表情をしてしばらく考えると、


「とりあえず、真嶋さんと一緒に待ってて下さい。後で迎えに行きますから」


 それはどういうことだろうか。とりあえず?つまり、あとで説得してでも絶対連れて行くということなのだろうか。


 ひとまず占い師の元へ行く岩崎と麻生。今気付くと、俺は真嶋と二人になっていた。うーん、気まずいね。どうしようか。


「俺はとりあえず喫茶店にでも行って時間をつぶしているが、あんたはどうする?」


 二人で一緒にいる必要はないだろう。別々に過ごせばいい。ところが、


「あたしも行くよ」


 と言い出した。今更ながらこいつの考えていることが理解不能である。


「は?」


 思わず素っ頓狂な声が出てしまった。何で?


「あ、あたしもちょっと喉渇いちゃったのよ!それに二人が終わって集まるとき一緒にいたほうが集まりやすいでしょ!何よ、その顔!」


 いや別に、ただそんなこと言うと思わなかったからさ。


「それで、占いってどのくらい時間かかるんだ?」

「ん?人によるけど、あたしは三十分くらいだったよ」


 そんなにかかるのか。二人の場合、下手すると一時間もかかるのか、かなり厄介だな。面倒だ。


 まあいい。好きなだけ話してくればいい。実際どうでもいい。



 俺と真嶋は近くの喫茶店に避難した。しかし何だ、あの異次元にも似た空間は。そこで聞いてみたくなった。


「あんた、あんなところに一人で行ったのか?」

「そうだけど、悪い?」

「いや別に」


 二人になってから機嫌が一気に急降下した。それはさておき、一人で行ったのか。いったいどんな顔して行ったんだか。


「何よ、その顔」

「いや別に」


 さっきからこんな会話しかしてないな。これで小一時間もつのか?


「・・・・・」

「・・・・・」


 どうしたらいいのか。てかなんでこいつはここにいるんだろうか。しかもわざわざ自分から言い出してまで。


「あのさ、」


 真嶋から声をかけられるのは久しぶりだ。


「何だ」

「あのさ、」


 そこで、ウェイターが飲み物を持ってきた。突然の闖入者に真嶋は驚いて言い出しかけた言葉を飲み込んでしまった。


「・・・・・・」


 ウェイターが去ったあともそっぽを向いたまま、再び口を開こうとしなかった。言い出して止めるのは、聞く態勢になってしまった俺から言わせてもらえば若干不快である。まあ、聞き返そうとしない俺も俺なのだが。


「・・・・・・」


 ここまでくると、俺もあえて話しかけようとしない。何なら、俺はもうこの沈黙にも慣れてしまった。何か言おうとして止めて、を繰り返している真嶋のことが若干気になりはするが、本当に大事な話ならいつか話し始めるだろうし。


「あのさ、」

「何か?」

「成瀬と、岩崎さんて・・・」

「何だ?」

「・・・・・・・・・」


 だんだん面倒になってきたね。俺としてははっきり言って興味ないな。いったい何の話をしたいのか。


「あのさ」


 これは俺の発言だ。


「な、何?」

「何で天野って俺の事あんなに嫌いなわけ?」

「え!」


 俺としては当然の疑問であるのだが、真嶋にとって予想外の質問だったようだ。まあこのタイミング的におかしかったのは認めよう。


「天野に何かをした、という記憶はないんだが、以前図書室で会ったときもものすごく不機嫌そうな態度で対応されたんだ。何でだ?」


 真嶋が俺のことを嫌悪している理由も聞きたいが、まあそれは置いておこう。


 考えるように黙り込んでいた真嶋は、どこか迷っているように見えた。


「ごめん、あたしは何も・・・」


 何か知っているような気配はひしひしと伝わってくる。というか隠せていると思っているのなら大間違いである。バレバレだ。まあ俺は深く聞かないが。


「いや、気にするな。実際俺もそんなに気にしていない」


 誰かに嫌われたり、疎まれたりっていうのは普通の話だ。嬉しくはないが、まあそんなに悩むことでもない。


「そう・・・」


 対して真嶋は何だかとても気にしているようだ。天野に嫌われている本人である俺が言うのもなんだが、この話は禁句だったようだ。先ほど俺の家で感じたのとはまた別の緊張感に包まれている。俺はこの手の空気は苦手である。


「俺はみんなに好かれるような人間じゃない。実際俺のことを嫌いなやつのほうが多いだろうから、まあ俺に非があるのだろう」


 自分でも何言っているのか解らない。何でここまで真嶋に気を使わなければいけないのだろうか。


 しばらく落ち込んだような、思い出したくない過去を思い出したようなそんな感じだった真嶋だったのだが、一口飲み物に口をつけると、小さく一言、


「成瀬は、沙耶に嫌われるようなやつじゃないよ」

「は?」


 声が小さくてよく聞こえなかった。何だって?


「だから!成瀬は沙耶に嫌われるようなやつじゃないって言ってんの!」


 どこをどう見たらそんなセリフが出てくるんだ。


「あんたも見てただろう、あのときの天野の迫力を。演技には見えなかったし、とても好かれているようには見えなかったが」

「そうだけど、でも成瀬は沙耶に嫌われるようなやつじゃないんだって!」


 それはさっき聞いたぞ。しかし俺は理解した。つまり、


「そっか。そりゃ良かった」


 こいつは俺に気を使っているのだ。そりゃそうだ。面と向かって大嫌い、などと異性に言われるやつほど惨めなやつはいない。同情をしたくもなるだろう。


「岩崎さんが言っていたけど、沙耶は成瀬のことちゃんと知っているわけじゃない。だからイメージとか先入観とかで嫌っているんだと思う」

「そいつは困ったな」


 イメージや先入観で嫌われているのか。いったいどんなイメージなんだか。もしや俺の知らないところで嫌な情報が流されているのではないだろうか。おそらく岩崎の嫌がらせの一環だろうけど。ちょいと興味がある。


「それはどんなイメージだ?」

「え?そ、それは・・・」


 やはりこいつは何か知っているようだ。曖昧なセリフで誤魔化しているが、天野が俺のことを嫌っている明確な理由を知っているような気がする。


 しかも予想どおり、本人の前では言いにくい悪評であるようだ。現に真嶋はとても困っている。そして、焦っている。


「え、えっと、それは、」

「やっぱ、いいや」 


 いや、怖くなってこう言っているわけではない。ここまで焦っている真嶋を見ると、何だか俺がとても悪者に感じてくる。どうしても俺が真嶋を追い詰めている、という感覚になってしまう。どうせ面白くない情報に決まっている。俺だってきっと聞かないほうが言いに決まっている。


「あのあと、天野と話したのか?」

「あぁ、うん、話したよ」

「気まずい感じにならなかったか?」

「うん、大丈夫だったよ」


 そりゃよかった。正直本当に俺が気になるのはそこだけだ。俺が情けないということで、二人の関係まで崩れたら、それは結構へこむ。まあ元を辿ったとき一番悪いのは岩崎で間違いないのだが。


「・・・・・・」



 それから、岩崎からの連絡が来るまでぽつぽつと会話を交わした。俺が聞きたいことは全部聞いたから、俺としては黙って待っていてもよかったのだが、真嶋のほうが沈黙を嫌い、どうでもいい話題を無理矢理見つけ出してきて話をしていた。確か、クラスメートの男子が子供すぎて嫌だ、とか、岩崎の情報の多さに驚いた、とかそんな話だったような。要は下らない世間話だ。真嶋はいつもどおり斜め下を見ていて誰に向かって話しているのか解らない感じだったのだが、たまに俺の顔を見て話したり、はにかんだり、以前より嫌われていないのでは、と感じなくもなかった。




 そして、


「終わりました。今どこにいますか?」


 という、岩崎からの電話が入り、場所を告げると、走ってきたのではないかと思うくらいのスピードで岩崎と麻生が到着した。


「で、どうだったんだ?感想は?」

「今のところ、詳しいことは言えません。とりあえず真嶋さんの情報どおりだったと言っておきましょう」


 何やら意味深なことを言ったつもりのようだが、要するに他の占い同様、当たり障りのないことを言われたんだろ。それにしてはやけに嬉しそうにしている気がするが。まあどうせ単純なこいつのことである。いいことだけ鵜呑みにしているのだろう。こいつは恋愛のことを聞いているはずだから、『あなたのことを思っている人が近くにいる』とか言われたのだろう。あながち間違っていないような気がする。


「お前は?」

「よく解らなかったな」


 麻生は、炭酸飲料水だと思って飲んだらただの水だった、というような顔をしている。想像していたものと違ってもの足りなかったようだ。ちなみに俺の想像は、子供のようにはしゃいだ麻生が、『俺、明日から頑張るぜ!』などと叫んでいる、というものだったが、正反対の反応だ。


「さ、次は二人の番ですよ」


 いい加減にしろ。


「俺は行かないと言っているだろう」


 それに真嶋だって、先ほど行かないと公言したではないか。お前の頭は鶏のそれか!ところが、真嶋は、


「あたし、やっぱり行こうかな」


 などと言い始めた。いったい真嶋の頭の中でどんな会議が行われたと言うんだ。俺との会話ではそんなそぶりは一切なかったが。


「ほら、真嶋さんもああ言っていることですし、成瀬さんも行きましょう」

「何でだよ」

「今しかありませんよ。あとで、やっぱ行けばよかったな、とか思っても後の祭りです。成瀬さんの性格を考えると、二度とチャンスは来ないでしょう。だから今しかないのです!」


 何でこいつはここまで力説するのだろうか。


「何事も経験ですよ!成瀬さんはこれから先、きっと占いなどしないでしょう。今日するしかないんです!だから行きましょう!」

「解った。行くよ、行く。行けばいいんだろ」


 どっちが面倒だろうか、という天秤にかけたとき、俺の頭の中の天秤は、意固地になって占ってもらうことを拒絶するほうに傾いた。天秤はおそらく正しい。何でこんなところで力説されなければならないんだ。うるさいし、周りに迷惑だし、若干恥ずかしいしで最悪である。

だったらちゃちゃっと占ってもらって、さっさと帰るほうが絶対早く終わるし、俺の心も安らかでいられるだろう。聞くことなどないんだ。きっと五分ほどで終わる。しかし、どうして俺の儚い願いは叶うことがないのだろうか。そんなに突拍子もないことを願っているわけでもないのに。もちろん、偶然だよな?



 今度は先ほどと逆になり、岩崎と麻生が喫茶店で待機。俺と真嶋が占い師の下へ直行することになった。


「あたしが先に占ってもらってもいい?」

「ああ」


 どっちが先でも一向に構わない。なぜなら(もう何回も言っているが、もう一度聞いてくれ)俺は占いなど全く興味ないからだ。


 しかし、何でこいつは気持ちを反転させたのだろうか。しかもかなり切実な顔をしている。真剣に占ってもらいたいことがあるようだ。先ほどは、ない、と言っていたのに。


 例の占い師の下に到着すると、真嶋は一つ大きく息を吐いて、心を固めたように中へ入っていった。俺は外で待たせてもらう。


 すると、どこから沸いてきたのか、俺の後ろに瞬く間に列ができ始めた。人気があるってのは本当だったんだな。他の占い師のところは、正直閑古鳥が鳴いているのに、ここに来て五分後には俺に後ろに四、五人の順番待ちが存在していた。これもいわゆる流行なのだろうか。いったいこれでどれほど稼いでいるのだろうか。まさかこれが本業というわけではないだろうが、これほど人が入れば本業としてやっていけるのではないか。そして、テレビから取材が入って、キャラクターが評判になれば、レギュラー番組がもてたり・・・、なんてのはごく一部だろうが。


 しばらく待ち、俺の後ろが数え切れなくなったころ、真嶋が出てきた。相当真剣な内容だったのだろう、三十分くらいかかった。


「先に岩崎さんたちのところに行ってるから」


 そう言う真嶋の顔はどこかやる気に満ちていた。その顔は、道は険しいがうまく育てていけば大当たりするであろうアイドルの卵を発見したスカウトマン兼マネージャーのようだった。


「ああ」


 俺は適当に返事をすると、前を向いた。そして、中へ。


「・・・・・・」


 俺の、相手への第一印象は、若いが才能に溢れている営業マン、というものだった。眼鏡というのはなぜこうも頭脳明晰に見えるのだろうか。


 何となく自信に溢れているような印象を持たせるそいつは、どう考えてもここにいるような人間には見えなかった。


「こんにちは」

「あぁ、こんにちは」

「それで、早速だけど」

「えっと」


 何度も言っているが、俺には占ってもらいたいことなどない。困った俺は、


「恋愛について」


 と返しておいた。こんな俺でもいつかは結婚するのだろうか、と寝る前に漠然と考えたことがあるくらいに、興味があることだ。


「・・・・・・・・・」


 しばらく黙っていたやり手営業マン風占い師は、


「君のことを思っている人はたくさんいると思います。君はとても魅力的な人みたいですから」


 などと若干冷や汗が出るようなことを言った。続けて、


「でも、君の事を本当に理解し支えてくれる人は、一人しかいない。それは案外近くにいるものです。心当たりありますか?」


 と言った。それに対する俺の感想は、


「そうですか」


 しかし、これではバカにしていると思われること必至なので、もう一つくらい、何か適当なことを言おう。


「ものすごい嫌われている人がいるんですが、どうしたらいいですかね?」

「君は本来、嫌われるような人物ではありません。ですから、本当のあなたを見せて下さい。本当のあなたを知ったら、その人はきっとあなたのことを好きになってくれると思います」

「なるほど。ありがとうございました」


 俺は、もういいだろう、と思って立ち上がった。これ以上ここにいるのは、いささか不愉快である。そして、後ろで待っている人たちもあまり待たせては不愉快だろう。この占い師もこんな全く興味ない俺みたいな客を相手にするのは不愉快だろう。全員の幸せのためにも俺はここから立ち去ったほうがいいのである。


 俺が変える準備をしている様子を、微笑を交えて黙って見ていた占い師だが、


「今日は来てくれてありがとう」


 などと言い出した。


「いえ、こちらこそ」


 俺が適当に返事をすると、俺の言葉にかぶせるように、


「でも、」


 と言い、


「君は実際悩んでいないね」


 と言った。意味深な発言に対し、俺は、


「・・・・・・・・・・」


 と無言を返事とした。何が言いたい。


「君とはきっとまた別のところで会うだろう。そのときは、」


 俺は先ほどとは違った冷や汗をかきそうになった。


「じっくり話がしたいな」


 俺はしばらく相手をにらみつけ、その言葉の真意を探ろうとした。こいつはいったい何を言わんとしている?


「君に神のご加護があらんことを」


 俺は占い師に背を向けるとその場から退散した。




「どうでしたか?」


 喫茶店に戻るまで、先ほどの意味深なあいつのセリフについて考えをめぐらせていたのだが、岩崎の能天気な声を聞いて面倒になった。


「理解不能だった」

「どんなことを占ってもらったんですか?」

「恋愛について」


 岩崎の顔がぱっと明るくなる。麻生もニヤニヤしている。真嶋も興味なさそうに顔を背けていたが俺のセリフを聞いて、一瞬首をめぐらせ、俺のほうを向き、反射的にそうしてしまった自分を恥じたようにまた顔をそらした。


「なんて言われましたか?」

「あなたのことを思っている人はたくさんいる」


 俺は一生懸命あいつが言った内容を思い出し、反芻する。


「自信過剰もいい加減にして下さい!そんなに成瀬さんは女性に人気ありませんから!妄想するのは勝手ですが、現実とごっちゃにしないで下さい、犯罪に繋がりますから!」 


 俺の答えを聞いた岩崎は一気に不機嫌になった。お気に召さなかったらしい。というか、何でここまで言われなきゃならない。確認しておくが、これを言ったのは俺ではない。あの占い師だ。


「全く成瀬さんて人は!言われたのはそれだけですか?」


 急に不機嫌になるのにもほどがある。やはり占いなど受けてもいいことないな。


「あと、あなたを本当に理解し支えてくれる人はあなたの近くにいる、だっけな?」


 正直あまりよく覚えていない。かなり流して聞いていたからな。そのあとの言葉が印象的だったというのもある。


 これを聞いた岩崎は、


「そうですか!」


 今度は上機嫌になった。テンションの上下が激しいやつである。


「それきっと当たってますよ。さすがですね、あの人は」


 何でお前が断定する、などと突っ込みはしない。どうでもいい話だ。当たっていようといまいと大分先の話になりそうだし。


 岩崎の機嫌は解散するまで続いた。よく解らないが、機嫌が悪いよりは良いほうが、俺としてもありがたい。格段に相手にするのが楽だからな。しかし、こいつはテンションの上下が激しいから、油断はできないのだが。


 一つ気になったのは、真嶋だ。占いを終えてから、何だか様子がおかしい。まず格段に言葉が少ない。岩崎に話しかけられても相づちのような返事だけで、会話になっていなかった。あいつに何を相談したのだろうか。あいつに何を言われたのだろうか。気にしても仕方のないことだが、少し気になった。あいつは危なっかしくて見てられない。俺は何となくそう感じていた。


 それぞれの占いについては、あまり話題に出てこなかったので、当たっているか否かは個人個人の検証が必要だった。俺に関して言えば、当たった。見事に当たった。それは占いではなく、あいつが最後に俺に言った、予言めいた言葉のほうだったが。











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