希望(のぞみ)~Episode three~(200文字小説)
希望が倒れた。
39℃近い高熱に咳も止まらない。
――直ぐにでも診療所に連れて行きたいけれど足が無い。
焦る私に近所の人達が……。
「希望ちゃんが病気ってのは本当かい?」
「ええ……昨日の夜から熱が下がらなくて……」
「よし! それならわしが車を出したる!」
「えっ!? でも貴重なガソリンが……」
「馬鹿言うでねぇ! 希望ちゃんの命よりも重いものなんかありゃせんわ!」
――希望、頑張って! みんな貴女に希望を託しているの!
震災から5年が経ちましたが、被災地は依然、医療支援が必要な状態だそうです。
特に医師の方が不足しているのが大きな問題で、被災地で働いている方々には大きな負担が掛かっていると聞きました。
まだまだ足りないものが多いのですね。