第5話〜black-devilman〜
ルークはフェルスを
仲間にして次の街へ
向かっていた。
意外と近くに街は見つかった。
『よかったぜ…今度は近くにあった!』
ルークは安堵の表情を浮かべた。
『そうだね♪意外だぁ!』
フェルスは子供っぽい言葉遣いで感動している。
街の中は表現するならば
静か…がピッタリだ。
街人もあまり見かけない…
『すみませーん♪ここって何で静かなんですかぁ?』
フェルスは軽快に尋ねた。
街人は静かに口を開いた。『この街はノクトン。つい先日黒い服をきた男が現れて住民を惨殺した……そのせいで皆、怖くなって家から出なくなったんだ』
ルークは『黒い服』というワードに反応せざるを得なかった。
『おい!その男はどこにいるんだ!?』
街人は困惑しながら
『確か…東にある[月の遺跡]に行くっていってたはずだけど。』
と答えた。
『フェルス!月の遺跡に行こう!』
ルークはなぜかやる気が出ていた。
そう…父の敵討ちだ。
復讐のために……
『あ、そうそう、月の遺跡に今リュースが入ってるんだ。よかったら連れ帰ってきてくれないかい?』
街人が頼むように言った。
『リュース?』
疑問を持つのは当然だ。
聞いたことなどない名前。
『リュースは君達と同じくらいの歳の男の子だょ。』
今、月の遺跡に魔物退治に行っているらしい。
なかなか戻ってこなくて
心配なので連れて帰ってきてほしいそうだった。
ルークとフェルスは
黒組織とリュースを捜しに月の遺跡を目指した…
一方………
『ぐっ!こいつ一体!?』
リュースは『魔物』ではなく『人』と戦っていた。
黒い服をまとった男…
『一体誰かだって?答えは簡単。俺の名前はルーシャだよ。』
ルーシャはさらりと答えると、ご自慢の武器−鎖つきで両先端に刃がついているカマ−− でリュースを攻撃した。
リュースはそれを避けて
武器のチェーンをかまえた
『火葬鎖[インフェルノチェーン]!』
リュースお得意の妙技…
火葬鎖は燃えさかる炎の鎖が相手を襲う強力技だ。
炎の鎖がルーシャを襲う。しかし、ルーシャは
微動だにせず、小さく呟いた。
『デビルカットスライサー……』
ルーシャのカマが生き物のように、さらに激しくリュースに襲いかかった。
まさに悪魔のようだ…
リュースの鎖はカマによって軌道がずらされてはずれた…
そして………
ザクッッッッ!!!!!
ルーシャのカマが左腕にくい込んで刺さっていた…
『ぐぁぁ…』
我慢できない痛みが腕に
はしった。
もうダメかもしれなぃ…
リュースは自分の最期の
姿が脳裏に浮かんだ…