第4話〜dangerous Battlers
夜の風はやけに涼しい…
不気味なほどだ。
ルークは必死にフェルスを追いかけた。
もう誰も死なせてたまるか
あの時走っても父を助けられなかった自分と
今走っている自分が重なった……
そして、ルークは魔物に
囲まれているフェルスを
見つけた。
『フェルス!!逃げろっ!!とにかく走れ!』
ルークの声は聞こえていない。もし聞こえていたとしても手遅れだ…
囲まれているのだから。
『クソッ!』
悪態をつき、ルークは魔物に向かっていき魔物を1体斬った。
生臭い血が剣にベットリついている。
次々に斬っていくが、さすがに魔物も抵抗し始めた。するどい爪や牙がルークに襲いかかる。
それを素早くかわして
剣で魔物を刺した。
ルークの反応力は人よりも数段優れている。
ルークは魔物がまたくるかと思い、かまえたが
もう魔物は襲ってこない…
やけにおかしぃ…
その理由はすぐにわかった
フェルスだ。
フェルスは手に何らかの
能力があるグローブを
つけているのだろう。
魔物をパンチだけで
次々と殴り倒していく。
さらに子供っぽい言葉遣いが変わっていた…
『かかってこい…全員潰す…』
ルークは苦笑した。
さすがに変わりすぎだったからだ。
豹変したフェルスのおかげで魔物は1分で全滅した。
これには驚くしかなかった
『ありがと♪』
フツーのフェルスが言った
グローブを外せば元にもどるらしい。
『俺のほうこそ助かったよフェルス、強ぇな。』
ルークは内心感心しながら言った。
『あ〜僕、旅がしたいよ!!この街の魔物の発生原因が調べたい!』
『じゃあ俺と一緒にくるか?』
ルークはなぜかフェルスを旅に誘っていた。
そしてフェルスはOKの返事の代わりに
眩しい笑顔を向けた。
2人は笑い合った…
ルークは仲間というものに初めて出会えて嬉しく思った。