監獄
掲示が遅くなってしまいました(汗
「魔界で厄介な事があってよ。
魔界の監獄から5人の妖霊が逃げ出しやがったんだ。」
少年の姿をした妖霊はボクのベットに腰掛け、話し始めた。
「魔界の監獄?何それ?」
ボクは妖霊の事なら少しわかるけど魔界の事はまったくわからない。
「まぁ、人間の刑務所と同じようなもんだ。
ルールを破ったやつが閉じ込められる。
んで、その中でも一番レベルの高い5人が逃げちまったってわけだ。…この人間界にな。」
妖霊は大きな溜め息をついた。
「逃げた?何のために?」
「さぁな。やつらは捕まる二ヶ月前、人間界で大暴れしていた。少なくても15人の人間が殺されたらしい。おまえもテレビで観ただろ?謎の大量殺人とかなんとか」
その事件なら覚えてる。
確か、朝になると道路に血だけが全部吸い取られて干からびた死体が転がっていたとか…。
「でも、何のために血を全部吸い取ってたの?普通の妖霊なら人間の血なんか欲しがらないよね?」
「さぁねぇ…捕まえた時何度も聞き出そうとしたけど5人とも口を開かなかったし。でも、何かを企んでるのは確かだ。
で、俺はそいつらが何かをしでかす前に完全に消しに来たってわけ。それにはお前の力が必要らしいけどな」
「じゃあ、きみは魔界の警察みたいなものなの?
それにボクの力が必要って?」
わからない事だらけで頭がクラクラする。
「まぁ、ゆっくり行こうぜ相棒。
そうだなぁ。
簡単に言えば警察だ。人間の警察なんかよりずっとイィ仕事してるがな。
さっきも言ったが、逃げたやつらは相当の力がある。
二ヶ月前は運良く捕まえる事が出来たが監獄にいた二ヶ月間で更に力が増したみてぇだから、いくら強くてたくましいこの俺様でもそう簡単には殺せない。
そこで、お前の出番だ。
お前には妖霊を癒やす力があるよな?逆に妖霊にとっての毒を出して焼き殺しちまう事も出来る。
お前がちょっと触れるだけで陰も形もなく綺麗に焼き消されちまう。
恐ろしい話だねぇ。」
妖霊は大げさに身震いした。