黒ヒョウ
これまたダダーっと書いてしまいました。
これからどうなるのか、自分でもさっぱりわかりません(笑
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どこまで話したっけ・・・?
そうだ。部屋でお気に入りの雑誌のページをパラパラとめくっていると、ベットの下から変な物音がした・・・。
また、迷子の妖霊がボクの力に引き寄せられて来たのだろうか・・・。
レベルの低い妖霊は良く魔界への帰り道がわからなくなってしまう。
そこで、ボクの力に頼ろうとするわけだ。
ボクには妖霊を“癒す”力もあるらしい。ボクが触れると弱った妖霊は体力を取り戻して
魔界への帰り道を見つけ出す事が出来る。
しかし、今回は何かが違う。ベットの下から今までに感じた事のないオーラが溢れ出している。
物凄く嫌な予感・・・。
「だれ・・・?っていうか何者?」
ボクはゆっくり後退りながら聞いてみた。
『へぇ。強い力を持つガキがいるって噂は本当のようだな。俺がオーラを消してるってのにすぐ気付いたし。』
そう言いながらベットの下から出てきたのは真っ黒なヒョウだ。
「すごくレベルの高い妖霊だね・・・。ボクに何か用?」
黒ヒョウの鋭い足の爪を見ながら更に後退る。
『まぁ、そう怖がるなって。お前は今の俺にとって重要な存在だ。獲って食ったりしねぇよ。』
「え?ボクが重要?どういう意味?・・・っていうかその格好でいるのやめてくれないかな?動物は苦手なんだ・・・」
本当は動物なんて苦手じゃないけど、あの鋭い眼差しで見られてると落ち着きたくても落ち着けない。
『おぉ。悪るかったな。格好良く登場したかったもんでねぇ。じゃあ、これでいいか?』
そう言うと黒ヒョウが煙に包まれて、煙が消えるとボクと同じくらいの歳の男の子が黒ヒョウがいた所に立っていた。
「ありがとう・・・それで、ボクが重要って・・・?」
ボクのお願いを聞いてくれたんだから、そう悪い妖霊じゃないだろう。少し話を聞いてみても良いかもしれない・・・。
『おぅ。話が早いな。短気な俺としては嬉しい事だぜ。」
“短気”の一言でボクは生唾をゴクっと飲み込んだ。