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「存在しないアリバイ」 シリーズ最終弾

作者:SnusmumriKen
最新エピソード掲載日:2026/06/21
都市のあらゆる記録を統合・平滑化するシステム「HERMES」が、市民の安心のために「欠測」を隠蔽し、連続性を偽造する近未来。真壁は、街の不自然な「揺らぎ」を紙の独楽で測り、ある殺人事件の真実に迫る。

事件の犯人は、HERMESの設計者でありながら、システムの「やさしさ」という偽善に絶望した久我だった。彼は相談者の苦悩を救う名目で、自身の殺人という事実をシステムの「プライバシー保護」の空白に紛れ込ませていた。

真壁は、アナログな「揺らぎ」の証明を武器に久我を追い詰め、システムそのものを壊すのではなく、システムの「余白(司法層)」に事実を刻むという第三の道を選択する。主系(表向きの日常)は「安定」を保ち続けるが、その裏で久我の罪と犠牲者の名が司法の余白に永劫的に記録される。

街は何事もなかったかのように動き出し、真壁は手帳に「最後の一行は俺が書く」と記す。偽りの連続を守る都市の冷徹さと、その綻びに刻まれた人間の重い事実を描き切った物語。
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